COLUMN

おかえり、NAOKO!!~けんかをやめて奈保子を語ろう。

第5回 同性からも羨望の眼差し。女子目線で奈保子さんを語ろう!

いつもは男子目線でばかり河合奈保子を語っているこのコラム、その傍らにはいつも女子がいるわけで彼女たちはどう思っていたのか聞いてみると、なるほど、そんな見方があったのか、と興味深々。その内容は--

80年代のクラスルームから
こんな女の子になりたかった。

column5_1 学校にひとりかふたりくらいいる、男子にも女子にも人気の、すごく感じのいい女の子。河合奈保子はそんな子だった。
テレビや雑誌で見る彼女はいつも機嫌がよさそうにニコニコしていて、話しかけやすそうな気がした。同じ年ごろの女の子の中には、目立ちたくて、少しでもかわいくみせたくて、あるいは痩せたくて、先生の眼を盗んでうっすら色付きリップをつけたり、小さなお弁当箱に生野菜を詰めてきて、お昼にショリショリ食べたりしている子が多かったのに、彼女は全然違う種類の女の子である気がした。
同性から見ると、アイドルの女の子は2種類の見分けがつく。まず、毎日何時間も鏡を見て、自分の表情や目線の配り方を研究しつくして可愛くなっていくタイプ。 column5_3 今でいう総選挙系のアイドルたちは多くがこれ。もう1種類は、生まれて育ったそのまんま、人生の始まりからこれまで、ずうっと可愛いかわいいと言われて続けてきたタイプ。本当の特別な子。河合奈保子は後者だ。

知らなかった、モテる女子の気持ちを
教えてくれたのは奈保子ちゃん

放課後のクラスルームで、 私たちは誰かがお姉さんから借りてきた「平凡」の記事を回し読みして読んだ。奈保子ちゃんはたこ焼きが好きなんだって。お休みがとれたら原宿でお買い物をしたいんだって。いつか大好きなオーストラリアで動物に囲まれて暮らしてみたいんだって。 column5_2 そしてあの、同じ女子から見てもちょっと触りたくなる、グラマーで柔らかそうなバスト、奈保子ちゃんはちょっと小さくなってくれたらいいかな、と思っているんだって!
「けんかをやめて」という歌を聞いたとき、モテる女の子の気もちってこんな感じなのね…と眼からウロコが落ちる気持ちがした。けっこう洒落にならない状況なのに、少しも傲慢に聞こえない。奈保子ちゃんだもんね。誰でも好きになっちゃうよ。そりゃあ仕方ないよ、と。 知りもしない架空の男の子2人にみんなが同情した。河合奈保子は最初から、これまでもずっと特別な子だから。


--たしかに冷静に考えてみると、「けんかをやめて」って相当な修羅場。それでもこっちを向いてほしい、ああ、特別な女の子。いや、そうでもないよ、現実の女子が相手してくれないから、男子は奈保子ちゃんに走る、なんていう側面もあるわけでよくも悪くも男子にも女子にも森羅万象、河合奈保子は少なからぬ影響を与えていたのだ。そんな河合奈保子に影響を受けた我々の現在、過去、未来はどうなったのか。

そのあたりの話は、また来週。