★09/09/18発売!コロムビア・ヴィンテージ・コレクション〔SP音源による〕伝説の名演奏家たち 2タイトル
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コロムビア・ヴィンテージ・コレクション
●オリジナル・マスターテープより新たに24bit リマスタリング
●オリジナル・ジャケット・デザインを可能な限り復刻(10点中8点)
♪1972年からPCMデジタル録音の商業化に成功した旧日本コロムビアにとって、いわゆるアナログ録音の全盛期は1960年代後半でした。自主音源を新しく獲得してゆくことを画策していた当時のコロムビアにとって、人気アーティストの来日公演はその絶好の機会です。パイヤール、ランパルはバロック・ブームの上げ潮に乗って人気絶頂だった大御所。反対にピリスはまったくの新人で、このモーツァルト録音が彼女のデビューレコーディングとなりました。この勢いをかってピリスは、デンオン・レーベルにデジタルでピアノ・ソナタ全集を録音することになるのです。
もちろん、コロムビアは邦人アーティストのレコーディングにも積極的でした。1966年のチャイコフスキー国際コンクールで第2位に輝いた潮田益子は、お得意のチャイコフスキーとのカップリングを、当時のヴァイオリニストたちの誰もが怖れを抱いていたバルトークの難曲に定めました。いま聴いても、その水際だった技巧にはわくわくさせられます。また、1965年のロン=ディボー・コンクールで第4位となった和波は、これまた世界初レコーディングと喧伝されたイザイの無伴奏に挑戦。1971年の芸術祭優秀賞とともに本国ベルギーのイザイ協会が和波に感謝状を贈呈したことは大きな話題となりました。そして、ヨーロッパの地で「ザ・マダム・バタフライ」と称された東敦子は、お得意のプッチーニとヴェルディのアリア集に最高の歌を残しました。
今回は全作品が初CD化(※)で、オリジナル・マスターテープの魅力を生かすべく、慎重にマスタリングが行なわれました。また可能な限りオリジナルLPジャケットを再現していますので、オールド・ファンには懐かしく、若いファンには新鮮な魅力を感じていただけると思います。
(※) COCQ−84491はオリジナル全曲盤として初CD化
東京のパイヤール
東京のパイヤール 1. モーツァルト:セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 【試聴
2. ブラヴェ:フルートと弦楽オーケストラのための協奏曲 イ短調
3. オーベール:4つのヴァイオリンのための協奏曲 ト短調 Op.17-6
4. カルル:12の弦楽器のための室内交響曲
5. ハイドン:セレナード Op.3-5

★ ジャン=フランソワ・パイヤール指揮、パイヤール室内管弦楽団
マクサンス・ラリュー(フルート)
[録音:1968年10月28日、東京文化会館大ホール、ライヴ]
CD:COCQ-84487
イ・ムジチ合奏団とともにバロック・ブームの立役者となったパイヤール室内管弦楽団は、1968年10月に初来日しています。
ベストセラーとなる《四季》録音の2年前に当たるこのときは、フランス古典派、バッハ、モーツァルト、ドビュッシー、さらに現代音楽を含む多彩なプログラムをもって、全国で6公演を行ないました。
このCDは、10月28日に東京文化会館で催されたコンサートをライヴ収録したもの。コンサートマスターはユゲッテ・フェルナンデ、チェンバロはパイヤール夫人のアンヌ=マリー・ベッケンシュタイナー。さらに人気フルーティスト、マクサンス・ラリューをゲストに迎えた演奏会は、鍛え上げられたアンサンブルと練り絹のように優雅で美しいサウンドを今に伝えてくれます。
ベラ・シキ/ベートーヴェン・リサイタル
ベラ・シキ/ベートーヴェン・リサイタル

ベートーヴェン
1. ピアノ・ソナタ第14番「月光」
2. ピアノ・ソナタ第6番 ヘ長調 Op.10-2
3. ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」 【試聴

★ ベラ・シキ(ピアノ)
[録音:1962年10月11日、イイノホール]
CD:COCQ-84488

録音に恵まれず、今日のクラシック・ファンからは忘れ去られているハンガリー生まれの名ピアニスト、ベラ・シキの貴重な記録です。1923年に生まれたシキは、あのディヌ・リパッティの門下生としても知られ、その清潔で感受性豊かな音楽表現は恩師の衣鉢を継ぐものと言えるでしょう。このCDは、彼の初来日となった1962年に、わずか一日でレコーディングされたもので、高い集中力と即興性に満ちあふれています。その若さがなせる疲れを知らぬ業は、ベートーヴェンの音楽にふさわしいもの。ピアノ・ファン必聴の一枚です。
ピリス/モーツァルト・リサイタル
ピリス/モーツァルト・リサイタル

モーツァルト
1. ピアノ・ソナタ第8番 イ短調 K.310 【試聴
2. 幻想曲 ハ短調 K.475
3. ピアノ・ソナタ第14番 ハ短調 K.457

★ マリア・ジョアオ・ピリス(ピアノ)
[録音:1973年5月4&7日、イイノホール]
CD:COCQ-84489

いまや世界のトップ・ピアニストとしての地位を確立したピリスの若き日の記録です。予定されていたヴァイオリン・ソナタの録音がキャンセルとなり、急遽実現したソロ・レコーディングでしたが、これが彼女のピアニズムの原点となりました。この素晴らしい音楽の仕上がりが、翌年にデジタル録音で行なわれた《モーツァルト/ピアノ・ソナタ全集》を敢行させることとなったのです。全集録音とはひと味もふた味も違う、自然体でロマンティックなアプローチを、柔らかなアナログ録音でお楽しみください。
ランパル/モーツァルト:フルート協奏曲集
ランパル/モーツァルト:フルート協奏曲集

モーツァルト
1. フルート協奏曲第1番 ト長調 K.313 【試聴
2. フルート協奏曲第2番 ニ長調 K.314

★ ジャン=ピエール・ランパル(フルート)、
ウィリー・シュタイナー指揮、読売日本交響楽団
[録音:1964年4月19〜20日、杉並公会堂]
CD:COCQ-84490

1964年4月に待望の初来日を果たしたランパル。その際に録音されたのが、この一枚です。このときランパルは42歳。まさに脂の乗り切った時期の録音で、「モーツァルトは神であり、その音楽を表現することは生涯の使命である」と語るランパルは自由闊達な演奏を繰り広げています。黄金のフルートの深くてまろやか響き、世界最高のテクニックが炸裂する自作カデンツァが聴き手を魅了してやみません。まさに演奏史に残すべき名演の待望の復活。音質もいまだに極めて良好です。
ランパル&ラスキーヌ/日本の旋律
ランパル&ラスキーヌ/日本の旋律 1.
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春の海(宮城道雄) 【試聴
中国地方の子守歌(山田耕筰)
赤とんぼ(山田耕筰)
ちんちん千鳥(近衛秀麿)
南部牛追い唄(岩手県民謡)
出船(杉山長谷夫)
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この道(山田耕筰)
花嫁人形(杉山長谷夫)
荒城の月(瀧廉太郎)
城ヶ島の雨(梁田貞)
花(瀧廉太郎)
さくらさくら(日本古謡)
*「春の海」のみ初CD化

★ ジャン=ピエール・ランパル(フルート)、リリー・ラスキーヌ(hp)
[録音:1969年6月3〜4日、パリ]
CD:COCQ-84491
【全曲版・初CD化】伝説の名演だったランパル&ラスキーヌのコンビによる《春の海》が、実に38年ぶりに復刻されました。1970年に発売されて以来、ベストセラーとなってきた名コンビによる「日本の旋律」ですが、宮城道雄の名曲《春の海》はその初回盤以降はアルバムから削除されていましたので、38年ぶりの全曲版復活となります。黄金のコンビによる「日本の旋律」は、絢爛豪華なフランス趣味を予感させ、聴く前には一抹の不安をもって受け取られたそうですが、その繊細極まりない優美な音楽に当時のファンは、あらためて二人の音楽性に感服したものです。このレコーディングは日本コロムビアから委嘱された仏エラートの名プロデユーサー、ミシェル・ガルサンの手で行なわれました。
山田一雄/展覧会の絵
山田一雄/展覧会の絵

1. ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」 【試聴
2. ハイドン:交響曲第101番「時計」
3. チャイコフスキー:スラヴ行進曲

★ 山田一雄指揮、日本フィルハーモニー交響楽団
[録音:1968年7月7&15日、6月21日、杉並公会堂]
CD:COCQ-84492

生前はヤマカズの愛称で多くの音楽ファンから愛されていた山田一雄。最近のCD復刻で若い世代にもそのファンを拡げてきた山田が1968年に、名人揃いで名をはせた分裂前の日フィルを振った貴重な録音です。本来は学校教材用としての音源でしたので、一般のレコード店に並ぶことはなく、ごくごく一部のファンの間でのみ語られていた演奏でした。このCDが実に40年ぶりの復活です。作曲家としても知られ、マーラーの交響曲をはじめ、数々の20世紀の音楽を日本初演してきたヤマカズの身上は、キリリと引き締まった造形感覚と、メロディーを歌い抜いた快速調。古典派、ロマン派、近代の作品を並べたこの録音でも、居並ぶ猛者をみごとにドライブして爽快な音楽に仕上げています。
和波孝禧/イザイ
和波孝禧/イザイ ● イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全集(全6曲) 【試聴

★ 和波孝禧(ヴァイオリン)
[録音:1971年2月23〜24日、7月1〜2日、8月26日、杉並公会堂]
CD:COCQ-84493

和波は1962年の第31回日本音楽コンクールに優勝後、1965年のロン=ティボー国際コンクールで第4位入賞を果たしました。和波が二十代前半に敢行した記念碑的なイザイの録音は、そのコンクールの直後に行なわれたものです。当時、イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタは、途方もない難曲として知られてはいたものの、全曲録音に取り組もうとするヴァイオリニストやレコード会社は、ほとんど存在しないに等しい状況でした。そんな中で、およそ半年の期間を費やしてレコーディングされた本盤は、昭和46年度の芸術祭優秀賞に輝き、さらにはベルギーのイザイ協会から感謝状が贈られることとなって、当時の音楽界の大きな話題となりました。和波はその後、同曲の再録音を果たして円熟の極みを聴かせてくれましたが、この録音に聴くはじけるような若さと表現意欲は、何物にも代えがたい魅力を秘めています。
潮田益子/チャイコフスキー&バルトーク
潮田益子/チャイコフスキー&バルトーク

1. チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 【試聴
2. バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.117

★ 潮田益子(ヴァイオリン)、
森正指揮、日本フィルハーモニー交響楽団
[録音:1968年3月26〜28日、杉並公会堂]
CD:COCQ-84494

ソリストや室内楽奏者として、またサイトウ・キネン・オーケストラや水戸室内管弦楽団の中心メンバーとして旺盛な活動を続けている潮田益子が、1966年のチャイコフスキー・コンクール第2位となったその実力を披露するものとして取り組んだ録音です。66年の優勝者は旧ソ連のトレチャコフでしたが、巨匠ヨーゼフ・シゲティの愛弟子として知られていた潮田は、芸術性では勝っていた、との評価をこのレコーディングで裏付けました。この録音の存在を知った英EMIのスタッフが、ブルッフ等のコンチェルトの録音を申し出て結局、売り出し中の小澤征爾と同じ日フィルをバックに日本録音を実現したことは、レコード史上の語り草となっています。なお本録音のチャイコフスキーのコンチェルトには、第一楽章の一部に演奏上の慣習的なカットがございます。
徳永兼一郎/チェロ・ポピュラー・アルバム
徳永兼一郎/チェロ・ポピュラー・アルバム 1.
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白鳥(サン=サーンス) 【試聴
夢のあとに(フォーレ)
アヴェ・マリア(バッハ/グノー)
メヌエット ト長調(ベートーヴェン)
愛のことば(カサド)
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ヘ調のメロディ(ルビンシュタイン)
ハンガリー狂詩曲(ポッパー)
ラルゴ(ヘンデル)
歌の翼に(メンデルスゾーン)
アリオーソ(バッハ)
スケルツォ Op.12-2(ケーンズ)

★ 徳永兼一郎(チェロ)、神谷郁代(ピアノ) 
[録音:1971年2月4〜5日。草月会館ホール]
CD:COCOQ-84495
長らくNHK交響楽団の首席チェロ奏者として、またソロや室内楽の達人として活躍した徳永兼一郎が、癌との闘病の末に惜しまれつつ世を去ったのは1996年のことでした。まだ55歳という、音楽家として脂の乗り切った年齢での死去でした。その死の直前まで音楽に情熱を傾け続けた姿は、テレビでも放送されて多くの音楽ファンの心を熱くしたものです。この録音は、チェリストが三十歳の年齢のときに東京の草月会館ホールで、気鋭の女流ピアニスト、神谷郁代を相手に行なわれたもの。徳永ならではの息の長い豊かなフレージングと瑞々しい音色で、チェロ名曲の数々を実に魅力的に聴かせてくれています。ブックレットには、徳永に師事し、N響では同僚としてともに演奏してきた藤森亮一氏によるエッセイが掲載されていて、心温まるエピソードの数々が披露されています。
東敦子/オペラ・アリア集
東敦子/オペラ・アリア集 1. プッチーニ:ある晴れた日に〜歌劇「蝶々夫人」より 【試聴
2. プッチーニ:私の名はミミ〜歌劇「ラ・ボエーム」より
3. プッチーニ:ミミの別れ〜歌劇「ラ・ボエーム」より
4. プッチーニ:この柔らかなレースの中で〜歌劇「マノン・レスコー」より
5. プッチーニ:歌に生き、恋に生き〜歌劇「トスカ」より
6. ヴェルディ:ああ、そはかの人か〜花から花へ〜歌劇「椿姫」より
7. ヴェルディ:アヴェ・マリア〜歌劇「オテロ」より

★ 東敦子(ソプラノ)、ミラノ・フィルハーモニー管弦楽団
[録音:1969年1月18日、コロムビア内幸町スタジオ]
CD:COCQ-84496
日本が生んだ国際的なソプラノ歌手、東敦子はベルリン、ハンブルク、ドレスデン、メトロポリタンなど各国の一流歌劇場の舞台で活躍しました。なかでも蝶々夫人は最高の当たり役で「バタフライ・アズマ」と称されて、のべ500回もの舞台を踏んだと言われています。この録音では、その蝶々夫人をはじめ、彼女が得意としたイタリア・オペラの諸役、プッチーニとヴェルディのアリアを美声と強靭な性格表現で聴かせています。日本の誇るプリマドンナの最盛期の記録として、長く語り継がれてゆくべき一枚です。

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