DIMMAK
ミラクルチョースケ パーレーン ディムマックサンプラー YOUNG PEPLE dimmakとは?
レッド・ソウル・コミュニティ

  (メンバー)
  RJ・シンクレア(ヴォーカル/ギター)
JC・シンクレア(ドラムス/ヴォーカル/ハモンド/クラップ)
RR・シンクレア(ギター/ヴォーカル/クラップ)
SF・シンクレア(ファズ
ベース/ヴォーカル/クラップ)
1. Break-Out Town / ブレイクアウト・タウン    
2. Yesterday is Gone / イエスタデイ・イズ・ゴーン    
3. She's So Fine / シーズ・ソー・ファイン    
4. Black Money / ブラック・マネー    
5. First Day / ファースト・デイ    
6. Capitalism Plus Dope equel Genocide 
 /キャピタリズム・プラス・ドープ・イコール・ジェノサイド
7. Everything is Right / エヴリシング・イズ・ライト    
8. You Gotta Do It / ユー・ガッタ・ドゥ・イット    
9. Don't Make Try Your Love
/ ドント・メイク・トライ・ユア・ラヴ
   
10. Le Red Soul Communitte
/ レッド・ソウル・コミュニティ
   
11. Soul Music / ソウル・ミュージック    
12.Close Your Hands / クローズ・ユア・ハンズ                    
※M-11,12→日本盤ボーナス・トラック

東京×SEX×破壊!!!
その名も、TOKYO SEX DESTRUCTION !!
キャッチーでシンプルなロックンロールをハイテンションで掻き鳴らす
スペイン最注目バンドの傑作アルバム。


2002年にバルセロナ近郊の町で結成されたスペインのバンド。
ハイスクール時代から仲が良かった仲間たちが退屈しのぎに集まってバンドを組んだのが始りで、RJ・シンクレア(ヴォーカル/ギター)、
JC・シンクレア(ドラムス/ヴォーカル/ハモンド/クラップ)、RR・シンクレア(ギター/ヴォーカル/クラップ)、SF・シンクレア(ファズ
ベース/ヴォーカル/クラップ)の4人で結成される。

全員がシンクレア性を名乗っているが、身内と言うわけではなく、彼らが敬愛するデトロイトのガレージ・ロック・バンド「MC5」をマネージメントしたジョン・シンクレアにリスペクトを捧げてのこと。

MC5やストゥージズ、ゴリーズといったデトロイト産のガレージ・ロックはもちろん、R&B、UKビート、モッズ、サイケデリック・ロックなど、60年代サウンドからの影響が大きく、なかでもブラック・ミュージックに対する深い敬意をバンドが語っている。

ロックンロールの原点、ブラック・ミュージックをこよなく愛し、初期衝動のままに突っ走る彼らは、ブルース・リー言うところの「Don't Think, Feel It」を実践しているまぎれもなく〈ロックンロール・バンド〉であり〈ソウル・バンド〉である。

〈ロックンロール・リヴァイヴァル〉だとか〈ポスト・ノーウェイヴ〉だとか、そんなやたら長くて意味のない言葉が流行りだしたのはここ数年のことだっけ。イギリスのメディアが、まるで貴重な絶滅種のようにアメリカのロックンロール・バンドを〈発見〉し、ニューヨークやデトロイトのローカル・バンドがイッキに注目を浴びた。〈サンプリング時代に熱い血の復活!〉とかなんとか。でも、チョイ待ち。ロックンロールが危機に瀕していたいたことって、これまであっただろうか? ロックンロールが愛されていなかった時代があったとでも? ムーヴメントなんてハイプが作るもの。一時期ロックンロールが不遇であった、なんて〈史実〉もしかり。例えば2004年現在、牛丼は狂牛病のおかげで確かに消滅したかのように見えるが(時事ネタ)、豚丼や鳥丼を通じて国民は牛丼を〈食べている〉のである。ロックンロールは特別なものじゃない。
だからこそ心の奥で愛され続ける。ロックはリヴァイヴァルしない。つねにロールするのみ! 
──そう信じている僕、そしてあなたに最高の贈り物、それがトーキョー・セックス・デストラクションだ。

 トーキョー・セックス・デストラクションは2002年にバルセロナ近郊の町で結成されたスペインのバンド。日本人には引っかかる名前だが、特に意味はないようだ(そんなもんです)。僕は輸入盤で初めて彼らの焼けるようなサウンドを聴いたとき、まさか彼らが英米圏外のバンドだとは思わなかった。しかも、スペイン。思えば最近バルセロナノは世界各地からアーティストが集まり、ジャンルをクロスオーヴァーさせながらボーダレスなサウンドを生み出す土地として熱い注目を浴びている。フランスからはマヌー・チャオ、アメリカからはスコット・ヘレン(プレフューズ73)といったアーティストが続々と移住したのも印象的だった。しかし、トーキョー・セックス・デストラクションはそういった〈時代のフロントライン〉とまったく無縁なのがイイところ。彼らは単なる田舎者であり、それゆえ音楽が唯一にして最強の武器だったのだ。今回、このライナーノート用に行われたインタビューで、メンoーのRJ・シンクレア(ヴォーカル/ギター/スピリチュアル・アドヴァイザー)は自分たちの町についてこんな風に語ってくれた。

「俺たちの町はバルセロナの南側にある海岸沿いの町なんだ。何もすることがなくて、つまらない。変人ばかりのクソったれな田舎町さ」。
 そんな「何をするのも難しい町」で、ハイスクール時代から仲が良かった仲間たちが退屈しのぎに集まってバンドを組んだのがそもそもの
始まり。「ただ演奏したかった。ノイズを出して俺たちの音楽で楽しい時を過ごしたかったんだ」とRJは振り返るが、彼のパーティーに集まったメンバーは他に3人。JC・シンクレア(ドラムス/ヴォーカル/ハモンド/クラップ)、RR・シンクレア(ギター/ヴォーカル/クラップ)、SF・シンクレア(ファズベース/ヴォーカル/クラップ)。ご覧のとおり全員がシンクレア姓を名乗っているが、身内だってわけではない(ソウル・ブラザーには間違いないけど)。これは彼らが敬愛するデトロイトのガレージ・ロック・バンド、MC5をマネージメントしたジョン・シンクレアにリスペクトを捧げてのことだ。彼は60年代を通じてカウンター・カルチャーにおけるシンボル的存在で、アンダーグラウンド・ペーパーにコラムを持ち、フリー・ジャズとマリファナを愛した伝説的人物。

 「彼は〈ホワイト・パンサーズ〉っていう重要な活動も行ったんだ。それは政治的な活動で、黒人や、アメリカン・インディアン、黄色人種が持つのと同じような問題は、白人の身にも起こりうることだっていうことを示した。そして、誰もが自由であり、みんな平等であるべきだってことを主張したんだ。これは俺たちに大きな影響を与えたね」とRJは語ってくれたが、彼らの新しいシングルはMC5のマイケル・デイヴィスがプロデュースを担当。ジョン・シンクレアがコメントを寄せる予定らしく、バンドは大ハシャギ。今後の〈共闘〉ぶりも楽しみなところだ。
 そして、そんな彼らが2002年にレコーディングしたデビュー・アルバムが本作『Le Red Soul Communitte』。「あんまり金がなかったから、
4日間で仕上げた。でも簡単だったよ、ライヴ・レコーディングだったし。〈1、2、3、レッツ・ゴー!〉ってね」なんて発言からもわかるように、ここ
ではギミックなしの赤裸々なソウル(RED SOUL)が渦巻いてる。ギター、ベース、ドラム、ヴォーカル、そのすべてが全力疾走。
狂ったスズメバチの暴動のように鼓膜を威嚇するノイズ(カモン・フィール・ザ・レッド・ノイズ!!)。ある意味、タンゴのそれをも思わせるハンドクラッピングや合いの手(シャウト)からぷんぷんと発散されている熱気もスゴイ。RJによるとMC5やストゥージズ、ゴリーズといったデトロイト
産のガレージ・ロックはもちろん、「R&B、UKビート、モッズ、サイケデリック・ロックなど、60年代サウンドからの影響が大きい」らしいが、そん
なの聴けばスグわかるって(笑)! でもそれくらいのストレートな愛情表現が微笑ましいくもカッコイイのだ。なかでも見落とせないのがブラッ
ク・ミュージックに対する深い敬意。“Don‘t Make Try Your Love(Song About Love, About Soul Music)”ではスライ&ザ・ファミリー・ストーン“Dance To The Music”のフレーズが飛び込んでくるが、政治と肉体をグルーヴという快楽のなかで溶けこませたファンクの姿勢は、バンドを知るうえで欠かせないものだろう。

「もちろんスライ・ストーンは大好きさ! 俺たちはパンクから受けた影響と、ファンク/ソウル・ミュージックのサウンドを融合させようとしている
んだ。俺たちにとってはそれがベストのミックスだからね。俺たちはソウル・ミュージックこそが世界を救うって信じている。イエー! ソウル・ミュージック・イズ・ナンバーワン!!」。
 ロックンロールの原点、ブラック・ミュージックをこよなく愛し、初期衝動のままに突っ走る彼らは、ブルース・リー言うところの「Don't Think,
Feel It」を実践しているまぎれもなく〈ロックンロール・バンド〉であり〈ソウル・バンド〉だ。彼らのアルバムを全米でディールするLAのレーベル、ディム・マック。そのオーナーであり、ブルース・リーをリスペクトするスティーヴ青木がバンドに惚れたのもムリはない。ディム・マックは最近メジャー・デビューしたヴォン・ボンディーズや、ソルダッド・ブラザーズ、パーレーンなど、デトロイト出身のロック・oンドを数多くカタログに持っているが、トーキョー・セックス・デストラクションには、そうしたレーベル・メイトに負けないソウル・スピリットとロックンロール・エチケットがある。RJは自分たちの音楽を「革命のための音楽」だと言うが、でもそれは単に政治的なことを意味するんじゃない。例えば彼は、彼らのライヴについてこんな風に語ってくれた。
「ライヴはみんなにとってデカくて楽しいパーティーみたいなもんさ。みんなには俺たちといっしょに演奏してもらいたいんだ。手を叩くとか、タンバリンを叩くとか、歌を歌うとか、歌に合わせて踊るとかね。そして、ライヴに来てくれるみんなにわかってほしいのは、どんなことでもハッピーにできるんだってこと。ほかの場所では悲しくて、辛い人生を送っている人たちは、俺たちの手助けを必要としてるんだ。俺たちは、彼らを助けることができるんだ」。

 音楽を聴いて幸せに──こういった革命もある。それはあまりにも夢物語なのかもしれないが、ロックンロールは〈夢〉を閉じこめる現実と
闘うための武器なのだ。だからこそ、トーキョー・セックス・デストラクションは闘い続ける。本作『Le Red Soul Communitte』は、その闘い=パーティーに参加するための最高にグルーヴィーなチケットなのだ。というわけで、何度でもプレイ・アット・ラウド!!
                                                                   
                                                                村尾泰郎(bounce)


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