One Or The Other /ワン・オア・ジ・アザー
【レノン・プロフィール】
現在21歳のシンガー・ソングライター。 18歳のころに、10歳の年の差のある妹を残し、たった一人の親が他界。 その後、2年間にわたり妹の親権を争いながら、アーティストを目指していく。妹の親権を勝ち取った後、メジャー・レーベル“アリスタ・レコード”からのデビューが決定する。 いよいよ、デビュー・アルバム“5:30 Saturday Morning”がリリースというときに リリース日の2001年9月11日にアメリカに悲劇が起こる。 それから、レーベルとの内部的な意見の食い違いから、レノンはアリスタを去る決意をする。 このように若くして、様々な苦難を乗り越えてきたレノンが選んだ道は、大手レーベルの助け無しで自分のやりたい音楽をやってみようということだった。キッド・ロックのプロデューサーとして知られるアル・サットンの力を借りて、レノンはフロリダ州オーランドでレコーディングに取り掛かり、ついに、2ndアルバム“I AM”が完成した。
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“Rain”、“Nothing Out of Me” などと言った、ありのままの自分をさらけ出す作品を聞くと、レノンが甘い言葉のオブラートに包んで暴き出す嘘、あるいは他のあまりにも多くの人々が包み隠している真実に、我々は気付かざるを得ない。 前作よりもギターの勢いが突っ走っている感じのする “Down the Line”や “Reason”には、業界に残された遺産ともいうべき古びたループが散りばめてある。 “Another for Another” では、しっかりと物語を語り、レノンは “5:30 Saturday Morning”のオリジナリティーからは離れずに、サウンドのクオリティーだけを次のレベルへと上昇させることに成功している。 The Cult、Alice Cooper、Drowning Pool、その他数多くのアーティストたちと2年以上も一緒にツアーしてきた彼女にとって、次のゴールは、自分の名前と自分の資金において次のアルバムをリリースすることを考えている。小さなクラブから大きなアリーナまで、250以上ものいろいろなライブを経験したレノンは、昨年末、彼女はサポーティング・アクトなし、スポンサーの助けなしで、全米ツアーをやり遂げた。 その成果が、最終的には多くのラジオ出演に結びつき、たくさんのファンとの出会いにつながっていった。 “I Am” はまさにレノンそのものである。着飾ったイメージもなく、業界が「売れる」と判断した内容でもない。単純に、混ぜものなしのロック・アルバム。 “5:30 Saturday Morning” は、男性主体の業界において自分らしく語り、自分らしく生きることにためらわない一人のアーティストからのモーニング・コールだった。 “I Am” では、彼女らしさをさらに見せつけていくに違いない。