コロムビア / 昭和アーカイブスJazz Series 5タイトル
モダン・ジャズ・プレイボーイズ/モダン・ジャズ・ショー・ケース +4
MODERN JAZZ PLAYBOYS / MODERN JAZZ SHOW CASE +4
渡辺貞夫、宮沢昭、仲野彰ら当時最前線で活躍するトップ・ミュージシャンが一堂に会したジャム・セッションを 約半世紀ぶりに復刻!LPでは未発表だった4曲を加えた完全版で登場!!初CD化
COCB-53831

COCB-53831 初CD化

  1. ブルース・マーチ BLUES MARCH 作曲:Benny Golson
  2. モーニン MOANIN' 作曲:Bobby Timmons mediareal
  3. ドキシー DOXIE 作曲:Sonny Rollins
  4. チュニジアの夜 A NIGHT IN TUNISIA 作曲:Dizzy Gillespie/Frank Paparelli mediareal
  5. プリーチャー THE PREACHER 作曲:Horace Silver
  6. ラウンド・ミッドナイト 'ROUND MIDNIGHT 作曲:Thelonious Monk/Bernard D. Hanighen/Charles Williams
  7. ジョージズ・ジレンマ GEORGE’S DILEMMA 作曲:Clifford Brown
  8. ウォーキン WALKIN' 作曲:Richard Carpenter mediareal
  9. 《ボーナス・トラック》
  10. 死刑台のエレベーター(絶望のブルース) ASCENSEUR POUR L'ECHAFAUD 作曲:Miles Davis
  11. ジャンゴ DJANGO 作曲:John Lewis
  12. バグズ・グルーヴ BAG’S GROOVE 作曲:Milto Jackson
  13. 危険な関係(危険な関係のブルース) LES LIAISONS DANGEREUSES 作曲:Jack Marray/Duke Jordan
Personnel:
仲野彰(tp)渡辺貞夫(as)宮沢昭(ts)原田忠幸(bs)杉浦良三(vib)三保敬太郎(pf)藤井英一(pf)金井英人(b)猪俣猛(ds)
編曲:三保敬太郎・藤井英一/1961年5月10日TBSホールにて録音/Track 9〜12は未発表音源


本アルバムは、1961年に、当時の若手のモダン・ジャズ・プレイヤーたちが、50年代か ら日本で最も愛好されていたモダン・ジャズの名曲を集め、力をこめて演奏したもの。全12曲、何れも50年代のブルーノートやプレスティッジ・レーベルのオリジナル・レコーディングが、今日もベスト・セラーを続けているモダン・ジャズのスタン ダードばかり。 日本のジャズ界は、50年代を通じて、アメリカで勃興したビ・バップからハード・バップの流れを吸収し、消化して、自らのパワーを育成するのに懸命だった。「ブルース・マーチ」と「モーニン」の創り手であるアート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ一行が初来日したのは、1961年正月だった。日本中のジャズ・ファンは、その全てに熱狂して、国中がファンキー・ブームに沸いた。ホレス・シルヴァーやソニー・ロリンズの来日はまだこの先だった。
彼らは何れもモダン・ジャズの第一線に立って、意欲的なグループ活動を続ける当時20歳代の若手揃い。テナーの宮沢が最年長の34才、バリトンの原田とドラムの猪俣が25才で最年少であるが、何れも実力的には、トップを争う力量を備えていた。この時のレコーディングは、全12曲なされたが、1961年8月に発売されたのは、10吋LP収録の8曲で、「モダン・ジャズ・ショー・ケース」(ZS-1015)のタイトルだった。残念乍ら、4曲はオクラのまま眠ることになったが、今回4曲を加えて、全12曲の完全版としてCD化することができた。
参加メンバー全部で8名に上るが、曲によって組み合わせが異なる。コンボ編成なので、簡単な打合せで録音したと思われるが、曲によって構成や楽器編成に綿密な企画が立てられており、サウンド的にもきわめて高度なアレンジが付与されている点に注目したい。 (ライナー・ノートより)

猪俣猛とウエスト・ライナーズ/ライナー・ノート
TAKESHI INOMATA & HIS WEST LINERS / LINER NOTE
60年代ジャズ・シーンを牽引したウエスト・ライナーズが、タクト・レーベルに残したボサノヴァ&モダン・ジャズ集。
COCB-53832

COCB-53832

  1. オールド・デヴィル・ムーン OLD DEVIL MOON 作曲:E.Y.Harburg/B.Lane mediareal
  2. サムタイム・アゴー SOMETIME AGO 作曲:N.Potter/A. Corea
  3. サマータイム SUMMERTIME 作曲:Ira & George Gershwin mediareal
  4. ラ・グリータ LA GRITA 作曲:猪俣猛
  5. メディテイション MEDITATION 作曲:Antonio Carlos Jobim/M.Mendonica
  6. パンテーノ PANTENO 作曲:R.Hewit
  7. アフロ・ブルー AFRO BLUE 作曲:John Coltrane
  8. カンタロープ・アイランド CANTALOUPE ISLAND 作曲:Herbie Hancock mediareal
  9. タイニーズ・ブルース TINY'S BLUES 作曲:A.Cohn/T.Kahn
  10. オール・ブルース ALL BLUES 作曲:Miles Davismediareal
  11. フレディー・フリーローダー FREDDIE FREELOADER 作曲:Miles Davis
  12. エイティー・ワン EIGHTY-ONE 作曲:Miles Davis/Ron Carter
Personnel:
:猪俣猛(ドラムス)/伏見哲夫(トランペット)/鈴木重男(アルト・サックス)/三森一郎(テナー・サックス)/今田勝(ピアノ)/滝本達郎(べース)/中牟礼貞則(ギター/1-6のみ) レーベル:タクト(Takt Jazz) 1967年作品


わが国のトップ・コンボとして、長い伝統をもつ、ウエスト・ライナーズの意欲的で充実した演奏を収めた1967年の作品で、このグループの全貌をとらえたレコードとして注目される。LPでは第1面のボサ・ノバには、ギタリストの中牟礼貞則と、打楽器奏者がゲストとして参加しており、編曲は、鈴木重男と今田勝が担当している。前田憲男の独立、原田忠幸の渡米で2人が抜けた後に、今田勝、三森一郎という若い2人が加わった。コンボのスタイルは新しくなり、フレッシュな気分がみなぎってきた。この脱皮はグループを一層魅力あるものにしたのである。レパートリーもアレンジも一新された感がある。そして、猪俣猛はウエスト・ライナーズを音楽的に興味深いグループにし、それを一歩一歩前進させ、モダン・ジャズのもっとも新しいライン“新主流派”の演奏にまでもってきている。
ウエスト・ライナーズは西条孝之介脱退後、猪俣猛と、その女房役の前田憲男の力もあって、ますます発展し、日本の代表的コンボとなり、前田憲男の抜けた後も、鈴木重男や今田勝のフレッシュ・コンビのアレンジで、前にもましてすぐれた演奏をきかせている。グループ・サウンズや編曲の妙味をも生かしながら、それと並行して即興演奏を生かしていくという方法をとっている。 (ライナー・ノートより)

原信夫とシャープス・アンド・フラッツ、山本邦山(尺八)/日本のニュー・ジャズ
NOBUO HARA meets HOZAN YAMAMOTO / NEW JAZZ IN JAPAN
ニューポート出演の翌年、再びシャープス・アンド・フラッツが山本邦山をソリストに迎え、日本の古謡や民謡を ビッグ・バンド・ジャズ化した話題作。
COCB-53833

COCB-53833 初CD化

  1. 茶切節
  2. さくらさくら mediareal
  3. 黒田節
  4. ドンパン節
  5. 六段くずし
  6. 三階節
  7. 五ッ木の子守歌
  8. 官軍マーチ
  9. 田原坂 mediareal
  10. 木やりくずし
演奏:
原信夫とシャープス・アンド・フラッツ《原信夫(ts)/ 谷ロ和典(ts)/ 前川元(as)/ 鈴木孝二(as)/ 森川信幸(bs)/森川周三(tp)/福島照之(tp)/篠原国利(tp)/佐波博(tp)/ 谷山忠男(tb)/ 中島正弘(tb)/ 越智治夫(tb)/小川俊彦(p)/竹内弘(b)/中村吉夫(ds)/野口武義(g) 》 山本邦山(尺八)     編曲:前田憲男   1968年録音


"日本のジャズといえるものが、たしかに生れた"。
それを明確な事実として確認したのは1967年のニューポート・ジャズ・フェスティバルに於いてであった。原信夫とシャープス・アンド・フラッツ、ゲスト・スター、山本邦山による演奏は、多数のアメリカ人達の前でそれを見事に証明して見せた。日本人に認識されるより以前に、アメリカ人の間で確認され、むしろ逆輸入の如き形で、日本での認識を新たにしている、という事実は、まことに皮肉である。どうも日本の聴衆は、本質を素直に受け入れてくれないのでは?と思う事がある。"邦楽の伝統に立脚し、その奏法、精神を守りながらも、広く尺八の可能性を追求し、全世界に通用する音楽を探ってゆくのが現代邦楽に課せられた使命であると信ずる"これは、山本邦山のモットーである。彼が、そのように吹き、そのように唄い上げている日本の曲を、アメリカ人の方が理解する、という事は、やはり彼等は、ジャズが如何なる音楽であるかをよりよく知っているからという外あるまい。ジャズは世界各地からの移民によって築かれた人工国家、アメリカという社会的背影なしには論ずる事は出来ない。
いまや、ジャズには国境はなく、これといったパターンにも縛られず、それぞれの国の伝統音楽といえども、演奏の精神によってジャズになり得る。本作は、すべて山本邦山をフィーチャーし、原信夫とシャープス・アンド・フラッツが強力無比な演奏を展開している。編曲は、前田憲男が全曲を担当した。いずれも馴染深い日本のメロディであるが、それ等が、いかに編曲され、いかに演奏され、新しいタイプの純日本のジャズを創造しているか、じっくりと御鑑賞頂きたい。 (ライナー・ノートより)
祭りの四季 ―日本の祭囃子―
日本屈指のラテン・ビッグ・バンド、東京キューバン・ボーイズが祭囃子をリズムのベースに据え、 前田憲男作・編曲のオリジナルに取り組んだ異色作。第20回文化庁芸術祭奨励賞受賞作。
COCB-53834

COCB-53834 初CD化

  1. 冬祭り Fiesta En Invierno
  2. 春祭り Fiesta En Primavera
  3. 夏祭り―(1)  Fiesta En Verano-I
  4. 夏祭り―(2)  Fiesta En Verano-II mediareal
  5. 秋祭り Fiesta En Otono
作・編曲:前田憲男 演奏:見砂直照と東京キューバン・ボーイズ
Band 3[夏祭り―(1)]は木遣保存会(竹本金太郎他)の賛助出演によるものです/1965年録音
このレコードは、四季折り折りに繰りひろげられる日本の祭りの、その中で演奏される祭り囃子に取材して、それを見砂照直氏が構成し、前田憲男氏が作曲したものです。見砂氏のこの作品を企画した動機は、第一に日本の民俗音楽に対して従来の軽音楽界の誰もが関心を持たずに過してきたことに対する疑問であった。日本人でありながら、どうして自分たちの生活の音楽をかえりみようとしないのか。生活の表現がまず芸術活動の根本であるならば、われわれは何よりまず、われわれの生活の中に息づいている民俗音楽に注目しなければならぬ。そしてその音楽の中に、自分を含めての日本人全体の、民族のリズム、民族の心の歌ごえを発見して、それを土台に新らしい民俗音楽を創造発展させねばならぬではないか……そうした考えが多分見砂氏の心に熟して今回の作品に成就したものと考えます。
祭りの四季を作品の対象にしたのは、もちろん、四季折り折りに行なわれる祭りの、その音楽にこそ、日本の庶民の昔からいまに至る生活の祈り、魂の表白が込められていると認めたためです。曲は全体で四楽章から成ります。
このレコードが成る直前、この曲がキューバン・ボーイズ創立16周年記念リサイタルで演奏され、集まった聴衆に多くの感銘を与えました。従来の軽音楽の演奏会でまったく聞くことのなかった、日本人の生活の叫びが、日本人の生活のリズムが作品にみなぎり、それが広い演奏会場一杯に力強く鳴りひびいたのです。前田憲男氏の作曲もみごとでしたし、キューバンの演奏も生気に満ちていました。軽音楽界に初めて、日本の新しい民俗音楽が誕生したのです。 (ライナー・ノートより)

原田忠幸と彼のグループ/プレイボーイのテーマ
TADAYUKI HARADA AND HIS GROUP / PLAYBOY'S THEME

日本のバリトン・サックス第一人者、原田忠幸がタクト・レーベルに録音した、 クラブDJも御用達の最高にヒップなアルバム。
COCB-53835

COCB-53835 初CD化

  1. モンキーズのテーマ THEME FROM THE MONKEES
    作曲:Tommy Boyce/Bobby Hart mediareal
  2. サニー SUNNY 作曲:Bobby Hebb
  3. シナモン・アンド・クローヴCINNAMON AND CLOVE 作曲:Johnny Mandel
  4. 青い影 A WHITER SHADE OF PALE 作曲:Keith Reid & Gary Brooker mediareal
  5. ザ・ルック・オブ・ラヴ THE LOOK OF LOVE  作曲:Hal David & Burt Bacharach
  6. ゴーイング・アウト・オブ・マイ・ヘッド GOIN’ OUT OF MY HEAD  作曲:Teddy Randazzo/Bobby Weinstein
  7. プレイボーイのテーマ PLAYBOY’S THEME 作曲:Cy Coleman mediareal
  8. コンスタント・レイン CONSTANT RAIN 作曲:Jorge Ben
  9. フォー・ミー FOR ME 作曲:Edu Lobo
  10. マーシー・マーシー MERCY, MERCY, MERCY 作曲:Josef Zawinul mediareal
Personnel:
:原田忠幸(バリトン・サックス)、鈴木重男、岡崎広志(アルト・サックス、フルート)、三森一郎、金井陽一(テナー・サックス)、伏見哲夫、大久保計利(トランペット)、根本博史(フルート、バリトン・サックス)、今田勝、前田憲男(ビアノ)、滝本達郎(べ一ス)、猪俣猛(ドラムス)、中牟礼貞則(ギター)、瀬川養之助(パーカッション)ウィズ・ストリング・オーケストラ 前田憲男(編曲) 1968年5月1日、2日録音 レーベル:タクト(Takt Jazz)


バリトン・サックスの原田忠幸が1968年のはじめに久しぶりにアメリカから帰国してタクト・レーベルに録音した、数少ないリーダー・アルバムの1枚。彼は日本で演奏していた時から我国におけるナンバー・ワンのバリトン・サックス奏者だったが、アメリカに渡り、一層そのプレイにみがきがかかった。プレイの表現に豊かさとニュアンスが加わり、幅が広がった。渡辺貞夫の場合と同じように、いい意味で演奏に柔軟さが生れたのである。アメリカでは60年代半ばからイージー・リスニングやポップ・ジャズが盛んになっており、原田忠幸はアメリカでの生活からそのセンスを学んで帰ってきた。アメリカ人はとにかく、ものごとをエンジョイしようという気持の強い国民である。そのため、ジャズでも一定の枠にとらわれず、まず楽しく演奏することを心がけ、それが現在のスムース・ジャズを生む結果にもなった。日本でもこの時期イージー・リスニング・ジャズを求める声が起っており、日本でのイージー・リスニングの演奏家としては、アメリカでそのセンスを十分に身につけてきた原田忠幸にまさる適任者はいない。モンキーズやボビー・ヘブ、プロコル・ハルム、バート・バカラックといったポピュラーな曲を素材にして、原田忠幸のバリトン・サックスはよく歌い、楽しい雰囲気を作り出している。そして、ストリング・オーケストラが甘いムードをかもし出し、日本で生れた初の本格的なイージー・リスニング・ジャズと呼ぶにふさわしい演奏となっている。イージー・リスニング・ジャズはけっしてムードミュージックではなく十分に音楽的鑑賞にたえられる内容をもった新しいジャズと呼ぶべきものであり、ジャズ・ファンがきいて満足を得られる演奏となっている。 (ライナー・ノートより)

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