★シャコンヌ ~佐村河内守 弦楽作品集 CD発売記念コンサート

2012年2月29日(水) Hakuju ホール(東京・代々木) 19:00開演

【演目】
1) ヴァイオリンのためのソナチネ 嬰ハ短調
2) 弦楽四重奏曲第1番
3) 無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ
4) 弦楽四重奏曲第2番
終演後サイン会を予定しております。

【演奏】 大谷康子(ヴァイオリン、1、3)、 藤井一興(ピアノ、1) 、大谷康子弦楽四重奏団 (2、4)

【チケット販売】 ヴォートルチケットセンター 03-5355-1280 http://ticket.votre.co.jp/

【お問合せ】 主催・公演に関するお問い合わせ: 日本コロムビア株式会社(代表) 03-6895-9001
ここに聴かれるシャコンヌは、バッハと真っ向から勝負した作品でありながら、バッハとは全く異なる現代作曲家としての佐村河内守独自のシャコンヌであり、現代的な響きとその技法は、21世紀に生まれた真に新しい奇跡のシャコンヌだと確信しています。シャコンヌの厳格なルールを平然と破るあたりは、現代作曲家としての使命をきちんと果たしており、調性に基づきながらも、その現代的な響きがシャコンヌとして逸脱することなく全く違和感なく耳に溶け込んでくる巧みな技術とセンスが、まさに佐村河内音楽の真骨頂と言えるのだと思っています。

齋藤弘美

作品について

本年7月に「交響曲第1番」がリリースされ大きな話題を巻き起こした作曲家・佐村河内守。大編成オーケストラ作品に続いてお送りするのは、最小限の編成によって構成された弦楽作品集です。バッハの歴史的傑作以来、不可侵の形式とされてきた「シャコンヌ」への挑戦をはじめ、前衛的書法と清廉な調性が交錯する弦楽四重奏曲など、佐村河内の才がすみずみまで感じられる作品群を収めました。東京交響楽団コンサートマスター大谷康子が心底の共感を持って作品と対峙した、鬼気迫る演奏も聴き所です。

★佐村河内守作品集の第2弾。現代の作曲家による「非現代音楽」的作品の可能性を問う、意欲作。
★《シャコンヌ》は、バッハによる歴史的名曲以来、神聖にして冒すべかざるジャンルと思われてきた、「無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ」に、佐村河内が真正面から挑んだ作品。正にバッハを髣髴とさせる第一主題は、先に作曲されたソナチネ・嬰ハ短調の第二主題から派生したもの。シャコンヌの変奏曲形式を踏まえつつ、ヴァイオリンのあらゆる奏法を駆使しながら、バロックではありえない遠隔的な転調、激しいテンポ変化など斬新で現代的な内容が、最初のテーマ(バッハに倣い、最後に回帰する)と見事な融合が図られた、極めて現代的なシャコンヌである。東京交響楽団のコンマス大谷康子さんによって委嘱された。2012年1月世界初演予定。
★《ソナチネ》は、先天性四肢障害(右上腕欠損)で生まれた少女(大久保美来:11歳)のために作曲。大久保美来ちゃんは、ヴァイオリン演奏用の特殊な義手の先に弓を装着し、見事にヴァイオリンを弾きこなす。佐村河内と師弟契約を結んだことを機にプロのヴァイオリニストを目指すことを決意した。
★2曲の《弦楽四重奏曲》は、もともと3連作として構想されながら、第2番を書き終えた時点で完結してしまったのだという。この第1番と第2番は非常に対照的で、第1番は佐村河内にしては極めて“現代音楽”的な書法が多用されており、無調的、超絶的、前衛的な筆法も厭わない。それに対して第2番は全楽章がアダージョで調性的にも旋律的にも美しく清廉な印象をもたらす。この著しいまでのコントラストはいうまでもなく絶大な効果と説得力を生む。調性音楽を基盤にした佐村河内だからこそ出来る究極のコントラストである。テーマやモティーフは徹底的に活用され、そして結果として有機的に全体を関連付けている。

シャコンヌ ~佐村河内守 弦楽作品集

収録曲:(全て世界初録音)
1. 無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ
2. ヴァイオリンのためのソナチネ 嬰ハ短調
3-5. 弦楽四重奏曲 第1番
6-8. 弦楽四重奏曲 第2番
演奏:大谷康子(ヴァイオリン 1-2)、藤井一興(ピアノ、2)、 大谷康子弦楽四重奏団(3-8)
    大谷康子(第1ヴァイオリン)、田尻順(第2ヴァイオリン)、青木篤子(ヴィオラ)、西谷牧人(チェロ)
・2012年1月18日発売 COCQ-84928 収録時間:81分26秒¥2,940(税込)

佐村河内守 さむらごうち まもる 1963年9月21日-

被爆者を両親として広島に生まれる。4歳から母親よりピアノの英才教育を受け、10歳でベートーヴェンやバッハを弾きこなし「もう教えることはない」と母親から告げられ、以降、作曲家を志望。中高生時代は音楽求道に邁進し、楽式論、和声法、対位法、楽器法、管弦楽法などを独学。17歳のとき、原因不明の偏頭痛や聴覚障害を発症。高校卒業後は、現代音楽の作曲法を嫌って音楽大学には進まず、独学で作曲を学ぶ。
1988年、ロック歌手として誘いを受けたが、弟の不慮の事故死を理由に辞退。聴力の低下を隠しながらの困難な生活が続く中、映画『秋桜』、ゲーム『バイオハザード』等の音楽を手掛ける。1999年、ゲームソフト『鬼武者』の音楽「交響組曲ライジング・サン」で脚光を浴びるが、この作品に着手する直前に完全に聴力を失い全聾となっていた。抑鬱神経症、不安神経症、常にボイラー室に閉じ込められているかのような轟音が頭に鳴り止まない頭鳴症、耳鳴り発作、重度の腱鞘炎などに苦しみつつ、絶対音感を頼りに作曲を続ける。
2000年、それまでに書き上げた12番までの交響曲を全て破棄し、全聾以降あえて一から新たに交響曲の作曲を開始。同年から障害児のための施設にてボランティアでピアノを教える。この施設の女児の一人は、交響曲第1番の作曲にあたり佐村河内に霊感を与え、この作品の被献呈者となった。2003年秋、『交響曲第1番《HIROSHIMA》』を完成。