89年の再結成から数えると17年ぶり。
73年、オリジナル・ミカ・バンドのデビューまで溯れば実に33年目と、日本のロックの歴史とかなりの部分、併走してきたとも言える伝説のグループ、サディスティック・ミカ・バンドが、再々結成された。
三代目女性ヴォーカルの座に就いたのは21歳の木村カエラ。
加藤和彦、高橋幸宏、高中正義、小原礼から成るオリジナル・メンバー4人からしてみれば「娘」でもおかしくない世代だが、のびのびとした歌声を聞かせることで最高の“三代目”ぶりを発揮していることは、再々結成のきっかけとなったキリンのCFがオンエアされた時点ですでに明らか。
ワンショットだったはずのCM出演をきっかけに、ニュー・アルバムのレコーディングへと発展していったのも、5人にしてみれば、ごく自然のなりゆきだったのだろう。
10月25日には当の新作『NARKISSOS』も登場。再々結成のいきさつすべてが「楽しくてしかたがない」といった面持ちの加藤和彦が、SADISTIC MIKAELA BANDとして活動することの醍醐味を語ってくれた。 |