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image クリヤ・マコトによる曲目解説

「Latin Touch」メッセージ by クリヤ・マコト


元来音楽というものは、生きていくのが困難な人々にこそ最も必要とされてきた。 ラテン社会やアフロ社会でポピュラー音楽が高度に発達した理由は、音楽が安価で身近な楽しみであり、人々の生活に深く密着していたからなんだ。深いリズムに駆り立てられ、移りゆくハーモニーに心を揺すぶられる快楽は、誰でも簡単に手に入れることができる贅沢だ。ぼくの音楽の動機もこの「快楽」に根ざしている。ラテン音楽のルーツを育んだラテン・ヨーロッパ。そこには音楽的快楽主義の原点がある。

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1. インサイト Insight [ SOUND ]
(クリヤ・マコト)
今世紀に入ってたちまち混迷の時代になった。きっとこれまで何かが間違っていたんだろうな。遠くにある「人ごと」じゃなくて、全ての人が考え直さなきゃいけないんだろう。毎日身の回りに、見直さなきゃならないことが溢れかえっているんだろうと思う。


2. ザ・ヴォイジャー The Voyager [ SOUND ]
(クリヤ・マコト)
世界はとても美しいと思う。そう思わせてくれるものに対して自分には責任がある とも思う。人類という航海者が持てるだけの英知を極めて危機を回避し、できるだけ犠牲を出さず、困難を乗り越えていつの日か、水平線にその目標を見いだすよう祈りたい。


3. ジュ・トゥ・ヴ Je Te Veux [ SOUND ]
(エリック・サティ)
やはり「ラテン・ヨーロッパ」ということで取り上げた、フランス印象派の作曲家 サティーのワルツ。まあ、ぼくが弾くとやっぱり「アメリカ」になっちゃうんだけど。曲の真ん中部分をあえてインプロヴィゼーションにして、ぼくらしさを出そうと思った。


4. センド・ワン・ユア・ラブ Send One Your Love [ SOUND ]
(スティービー・ワンダー)
スティーヴィーの曲の中でもとびきり好きな曲。原曲の美しさに触発されたストリングス・アレンジ。「ぼくたちの周りには愛の喜びという奇跡がある。理屈なんかどうでもいい。愛が心に湧き上がってきたらためらわずにそれを伝えればいい。」という歌。


5. ユー・マスト・ビリーブ・イン・スプリング You Must Believe In Spring [ SOUND ]
(ミシェル・ルグラン)
アルバムのテーマを「ラテン・ヨーロッパ」に決めたときから、是非ミシェル・ルグランの曲をとりあげたいと思っていた。この曲はルグランの中でも古くからジャズ・スタンダードとして親しまれてきたナンバー。納浩一とぼくの「二人トリオ」で。


6. ドン・セグンド Don Segundo [ SOUND ]
(クリヤ・マコト)
スペイン語で2番目の指揮官(将軍)といった意味。また御神木という意味もあ り、大きな木をくり抜いて作った同名の楽器もあるそうだ。ベースとパーカッションをミックスしたような弦打楽器で、年に数回特別な時にだけ演奏されるのだという。


7. 世界で一番君が好き? [ SOUND ]
(クリヤ・マコト:平井堅提供楽曲)
平井堅くんのアイディアを元に作った軽快かつ豪快なスウィング・ナンバー。文字 通り息もつかせぬサビのフレーズをリズムもピッチも正確に歌う平井くんの歌には、自分がやるべきことをちゃんと知っている若者の頼もしさを感じる。


8. イパネマの娘〜featuring Karen (vo) The Girl From Ipanema [ SOUND ]
(アントニオ・カルロス・ジョビン)
言うまでもなく、ブラジルの大作曲家アントニオ・カルロス・ジョビンによるボサ ノヴァを代表するナンバー。Karenによる可憐(^_^;)なヴォーカルと、二人の「日本人の顔をしたブラジル人」小畑和彦およびコモブチキイチロウをフィーチャーして。


9. 奇跡のスタースクレイパー [ SOUND ]
(クリヤ・マコト:小原明子提供楽曲 JR東日本「LOVE TYO」CMソング)
小原明子ちゃんのcleverでcute、それでいてちょっとchildishな魅力を引き出したいと思いフレンチっぽいリフを作ってみた。打ち込みと生のスウィングをミックスした意欲的アレンジのオリジナルに対し、今回はエレピとピアノの一人デュオでシンプルに。


10. アルティメイト・ゾーン Ultimate Zone [ SOUND ]
(クリヤ・マコト)
あらゆる「運動する人々」は筋肉と精神を鍛えることによって驚異的な集中力を身 につけることができる。それがZONEと呼ばれる領域だ。その究極の領域を目指す全てのアスリートたちに捧げた1曲。実は、楽器を演奏することも半分以上は「運動」だ。のオリジナルに対し、今回はエレピとピアノの一人デュオでシンプルに。


11. ウェルカム・ホーム Welcome Home [ SOUND ]
(クリヤ・マコト)
情熱を注ぎ込んで何かを作り出し、充実した思いで家路につく。そんなミニマルな 生活でも結構十分だ。都会で仕事に追われるこのごろは、時折自然とふれあったときにも「家に帰った」ような安心感を覚える。人は二つのHOMEを持っているんだね。