初回限定盤【特製Tシャツ】
今回の企画のために作られた、
豪華13色刷りのオリジナルTシャツです。
世界中でココでしか手に入らない限定アイテム!
黒/Lサイズ:着丈72cm
身幅53cm/素材:綿100%
※Tシャツ本体は輸入商品を使用しておりますので、
サイズに多少バラツキがあります。予めご了承下さい。
特製Tシャツが出来るまで
今回DVD BOXに同梱されているオリジナルTシャツは、こだわりの13色スクリーンプリント仕様。
レイの偉業にリスペクトの意味を込めて、『レイ・ハリーハウゼン 特殊効果の巨人』のキー・アートをTシャツで忠実に再現いたしました。
国内某所にある印刷工場の凄腕ディレクターの長年の経験と技術が結実した、まさにアート作品ともいえるプレミアムTシャツの製作工程を、現場からレポートさせていただきます!
■製版工場篇
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(1) 色分解
まずは元になる図柄を、 パソコン上で13色に分解する作業から始まります。
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(2) フィルム
次に、分解された色ごとに、 それぞれの版のもとになるフィルムを作成します。
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(3) 紗貼り
フィルムを印刷するための版用のスクリーンをアルミ枠に貼ります。
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(4) 感光
スクリーンにフィルムの図柄を感光させて焼き付けます。
■プリント工場篇
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(5) プリント
いよいよプリント作業に入ります。
紙の印刷の多くは、C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:ブラックの4色の組み合わせで構成されていますが、今回のハウゼンTシャツは、国内にわずか数台しかない「TAS16色自動印刷機」という機械で印刷を行ないます。このTAS16色機の特徴は、なんといっても図柄の再現性の高さにあります。上から見ると放射状に16本のアームと回転羽が広がり、その名の通り最大16色同時に刷ることが可能ですが、内3台にインク定着用のスポットヒーターが設置されているため、実質的には13色までの印刷が可能です。
Tシャツのように凹凸面が多い繊維素材は、多色刷りであればある程、複雑な細部の色合いまで再現できるのです。
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◆まずはマニュアルモード(手動)で
自動印刷前の準備作業に入ります。(5-1) センターラインの引いてある羽を用意し、ラインの上から紙テープを貼り、Tシャツをセットする際の目印にします。
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(5-2) 印刷したい図柄の上辺の位置を決定します。今回は上から5.5cmです。
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(5-3) 羽に糊を吹き付けて、Tシャツがずれないようにセットします。
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(5-4) アルミ枠に入った版を台にセットし、縦横をしっかりとネジで固定します。
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(5-5) まずは白いTシャツに黒インクで試し刷りを行います。
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手前の○印(トンボ)が他の台をセットするための重要な役割を果たします。
※本番の印刷の際には版のトンボの穴は銀テープで台の下からふさぎます
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(5-6) スポットヒーターで5秒ほど乾かします。
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(5-7) 次の台までTシャツをセットした羽を手動で回転させて移動します。トンボの位置を機械に合わせ、さらにセンターの位置を確認。しっかりとアルミ枠をネジで締めてはさみ、上のアームで長辺の長さを調整します。※アーム上のレバー操作に加え、ハンマーで叩きながら入念に微調整を行います。
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(5-8) 残りの版のセッティングも同じように繰り返します。
ココがポイント!
【正確且つスピーディーな版のセッティング】
版のセッティングは、基本的に3人1組体制で行ないます。この作業にかかる時間次第で、その日に印刷できるTシャツの枚数が決まるため、いかに正確且つスピーディーに版をセットできるかが肝となります。ベテランの手に掛かれば15分ほどで完了しますが、版ズレせずに同じコンディションで数百枚を印刷できる技を収得するまで数年かかるといいます。
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(5-9) 13版分がすべて終了したら、いよいよ 本番用の黒Tシャツをセットします。
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(5-10) 黒いTシャツの場合は、発色をよくするため、白いインクを引いて一旦乾かします(「白引き」といいます)。
ココがポイント!
【13色の並び順とインクの配合】
色をのせていく順番は、製版の際に仮で決まりますが、実際にサンプルを印刷してみて、様子を見ながらインクの配合を変えたり、インクの順番を入れ替えたりしながら、見本に忠実に刷れる方法を探っていくそうです。
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(5-11) 黒→ブラウン→カーキ→イエロー→ベージュ→……暗い色から明るい色の順に、スキージというゴムの付いたヘラと、ドクターという金属板でインクを伸ばして印刷を開始します。
ブラウン、カーキ→イエロー→ベージュ→オレンジ、グリーン→マゼンダココがポイント!
【インクの状態にあわせた最適な部品選び】
スキージのゴムの硬さによってインクの量が変わるため、図柄の細かい部分など、インクの量を少なくしたい場合は硬めのゴムを使い、下地が透ける場合はインクの量を多くして、柔らかめのゴムを使います。
ゴムは新しければいいというものでもなく、多少使いこんで柔らかくなったゴムの方が馴染んで扱いやすいのだそう。
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(5-12) 見本となるキー・アートと同じパントーンのカラーチップどおりにインクを作っても、実際に印刷をしてみると、色合いが異なる場合があります。
今回も、オレンジの発色が若干薄かったため、当初の配合の比率を変更し、イメージした色調に近づくまで微調整を繰り返します。 -
※左側が修正前、右側が修正後です。オレンジが若干濃くなりました。
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(5-13) 13色刷りが終了し、仕上がりを確認します。
約4.8秒ごとに羽が回転するように速度を設定し、自動運転を開始します。
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(6) 乾燥
プリントが完了したものから順に、ガス乾燥機に通します。
温風で乾かすため、160度以上の熱を加えても焦げず、Tシャツの生地を傷めません。通常は赤外線の乾燥機を使用する工場が多いそうですが、白いTシャツは黄ばみの原因にもなるので、ガスの方が適しているそうです。ディレクターによる厳しいチェックを経て、ついにプリント作業完了です!
(おまけ)イタリア製の自動タタミ機にTシャツをセットすると、目にも止まらぬ早業でパタパタパタ・・・ナイスキャッチで出来上がり!