2.北の宿から / 都はるみ
一方こちらは、良くも悪くも「やり過ぎ演歌」の代表格です。耐え忍ぶ未練・冬・逃避行・酒・独り言・唸り(これは歌唱法)…。この主人公、実はかなりの妄想屋さんだと私は踏んでいます。膨らんで膨らんで、仕舞いには編み物です。
「やるからには徹底的に!」この天井知らずのイマジネーションこそ、失われつつある歌謡曲の醍醐味。 ゴージャスとは程遠い世界にも関わらず、やりこめばやりこむほどゴージャスになるという、演歌の不思議な方程式を楽しんでください。