2012年のデビュー以来、ベルリン出身のトリオ、KADAVAR はBLACK SABBATH や PENTAGRAM、HAWKWINDといった70年代のリフ・メイカーたちの残した名作を想起させるようなスタイルのサウンドで着実にファン・ベースを拡大してきた。
アナログ盤が国内輸入盤市場で話題となったのは勿論、SLEEP、SAINT VITUS、 PENTAGRAM、ELECTRIC WIZARDらとのツアー、そして “Stoned From The Underground”、 “Yellowstock” 、“Fusion Festival”といったフェスへの出演で、その存在は一躍シーンの目玉となったのである。
多くのライヴの後にNBとの契約をゲットした彼らは、昨年末にスタジオ入り、そして念願のセカンド・フル・アルバム、“Abra Kadavar”を完成させたのだった。
“昨年12月中旬にライヴを行ってすぐに曲作りに取り掛かった。”
ドラマーであり、スタジオのオウナーでもある Tiger は振り返る。
“2012年の5月には、すでに完成した楽曲が何曲か揃ってたんだけど、それは11月にリリースしたAQUA NEBULA OSCILLATORとのスプリット作品で使っちゃったから、もう一度始めたんだ。2週間ひざを突き合わせて、納得の行くような楽曲を作ったんだ。すべてが上手く行ったと思う。 “Abra Kadavar” は最高傑作と呼んで差支えないと思うんだ。より多様で、もっとスポンテイニャスに仕上がってる。何よりも重要視したのはライヴ感覚だったから、スタジオの1部屋に全員で入って、ほとんどの楽曲は1テイクで録音したんだ。アンプのヴォリュームは最大でね。”
“Abra Kadavar“ – 21世紀の音楽のほとんどが失ってしまった、アルバムはアートなのだという事実を実証した作品の誕生である。