進化の過程において、他の土地から隔絶された場所で同種の生物とは異なる進化を遂げる個体が生まれることは音楽的にも可能だろうか?オーストラリア、タスマニア州出身のPSYCROPTICは、かの地に生息する希少かつ非常に獰猛な生物として名高いタスマニアン・デヴィルのごとく、自らの非常に特異な音楽性に磨きをかけてきた。 トレンドから完全に目をそむけ、あらゆるジャンルからの影響を得る一方でエクストリーム・ミュージックの極限、唯一無二ともいえるブルータリティ、激しさ、そしてグルーヴを捉えるためにまい進して来たのである。
"The Inherited Repression は今のところ、俺が好きだった Psycroptic のアルバムとは異なるものに仕上がりつつあるよ。バンド全員がそう思っているんじゃないかな。昔からバンドが新作についてコメントする場合、“これまでの最高傑作だよ”っていうのはお決まりだろう?でも、俺は今回のアルバムがまさにそれだって断言できるよ。過去の作品を完全に上回るものを作らない限り、ターニ ング・ポイントはないと思っていた。作品を作ること、それをライヴで演奏することへの愛情以外にプレイする意味はないんだ。 The Inherited Repression は作曲の面でも、ソング・ストラクチャーの面でも、過去とはかなり異なっている。レコーディング前の段階で以前よりも、もっと時間をかけているんだ。一言 で表現するなら、ダイナミックな作品だろうね。ファストなパートはよりファストに、スローな部分はさらにスローに。ダークさと明るさを兼ね備えている。 キャッチーな部分もあるね。 足を踏みならす、ヘッドバンギングする、何でも良いんだ。頭から最後までグルーヴに身を委ねてくれよ。" Joe Haley (Vo)
タスマニア州の州都ホバートで1999年結成。2001年にデビュー作'The Isle of Disenchantment'を自主制作でリリース。一躍アンダーグラウンド・メタル・シーンで大きな話題を呼ぶことになる。
2003年には、セカンド'Scepter of the Ancients' をリリース。その独自性により磨きをかけたサウンドは高い評価を受ける。その後、国内ツアーを続けていたが、2004年に初めて母国以外の地でプレイする機会を得る。デス・メタル界の重鎮Dismemberのサポートとしてヨーロッパをサーキット。
2005年の大半は再び母国オーストラリアをくまなくツアーし、3作目のスタジオ作品 'Symbols of Failure'のマテリアルを同時に書き進めた。
2006年初旬に、同作リリース、その後は再び国内をツアーすると同時に3回に及ぶユーロ・ツアーを経験。
共演バンド:Cannibal Corpse、Deicide、Nile、Behemoth、 Kataklsym、Black Dahlia Murder など。
国内での活動にある程度の基盤を作ったバンドは、ワールドワイドな活動のため2008年6月にNuclear Blastとの契約を結び、4作目のアルバム (OB)SERVANTを発表。
ミックス、マスタリングをLogan Mader(Machine Head/Soulfly) が手掛けた同アルバムはバンドの更なる進化を見事に捉えた傑作として、今も人気が高い。2010年4月には初のライヴ/映像作品 INITIATEをリリースしている。
(OB) Servantアルバムのリリース後、2011年の末に至るまでにPSYCROPTICは北米、ヨーロッパ(UK含む)、オーストラリア、ニュージーランド、インドネシア、中国、そしてモンゴルでもライヴ/ツアーを行っている。その回数、実に250回強。そしてヨーロッパ、全米ツアーに関しては、初めてのヘッドライナーを体験している。
そして2012年、待望の新作、5作目となるスタジオ作品 “ THE IHERITED REPRESSION”が完成。バンドのホーム・スタジオでバンドのギター・プレイヤー、Joe Haleyをエンジニアとして制作された同作で彼らは新しいテクニカル・メタル、そして無限のグルーヴを提示する。
DISCOGRAPHY
Isle of Disenchantment (LP) – 2001
Scepter Of The Ancients (LP) – 2003
Symbols Of Failure (LP) – 2006
(OB)Servant ( LP) – 2008
Initiate (Live DVD/CD_ -2010
The Inherited Repression (LP) 2012