70年代のロッカーたち、PENTAGRAM、 HAIRY CHAPTER 、LUCIFER'S FRIEND らを髣髴とさせるそのサウンドは母国アメリカは勿論、ヨーロッパでも大きな話題を集めつつある。若き日のRobert Plant を思わせるような声の持ち主、Aryn Jonathan Black をフロントに据え、ツイン・ギターのChristopher Jay Cowart 、Tom Frank、そしてリズム隊の2人Shaun Avants (bass) 、 Shawn Alvear (drums)が織りなすサウンドはどこまでも官能的だ。
“俺達の受けた影響は多岐にわたっていて、80年代のスラッシュ・メタルから、サザン・ブルース、たとえばBlind Willie Johnson、 Lemon Jefferson 、 Willie McTell にまで及ぶんだ。バンドのメンバーそれぞれが異なるヴィジョンを持ってオースティンの街に出てきたんだけど、それがこのバンドでジャムをした時に、何が最高なのか分かったんだ・・・”(Black)
それぞれのメンバーはバーや、コーヒー・ショップでの仕事で生計を立てつつバンドの基礎を固めて行った。
“オースティンに来て、音楽的なスキルが上達したのは事実だろうな。この街にはジャズ、パンク、ハードコア、何でもあったから。”(Black)
2010年になる頃には、テキサスを中心に相当の注目を集めるようになっていた彼らだが、次の大きなステップとなったのがSouth by South West でのライヴ、レコーディングを記念してのものだった。
デビューのため、ナッシュヴィルで曲作りを行っていたバンドはグラミーにノミネートされた経験を持つ敏腕プロデューサー、 Chris “Frenchie” Smith (THE ANSWER, JET, ...AND YOU WILL KNOW US BY THE TRAIL OF DEAD, DAX RIGGS)との共同作業でスタジオに入り、セルフタイトルのデビュー作制作に着手した。
FREE や HUMBLE PIE LED ZEPPELINといったブリティッシュ・バンドの色を強く持った彼らの楽曲は、スタジオで見事に磨き上げられ、ここにアルバムは完成の日を迎えたのである。
“アコースティックっぽい楽曲に関しては、»Zeppelin III«とゴスペルの影響が大きいと思う。ZEPPELIN は常に革新的で、新しい路線を開拓することに、ぜんぜん躊躇しなかったところが凄いんだ。エレクトリック・ブルースのカテゴリーを超えてる、という部分で彼らと俺達が比較されているのは光栄だよ。”
本作リリース後には CLUTCH、 ORANGE GOBLIN とのツアーが開始される。そして夏のフェス出演も多数ブッキングされている。