美しい色彩の素直な絵柄と、素朴な動き、
冷たく純粋な、パラシオス・パラダイス。
★★推薦コメント★★
●独り身のかそけき触れあい 愛の切なさが微笑んでいる【高畑勲】
●シナリオ、絵、動き、随所に光るハイセンス【古川タク】
●素直で、美しい清涼な風【山村浩二】 |
かわいらしい雪女(日本の民話の雪女ではなく、ヒマラヤの雪男のメス)と男との交流を描いた「雪深い山国」は、広島国際アニメーションフェスティバルで上映されて以来、その独特の魅力で、とても人気があり、次作、眠れる森の美女の現代版、お姫さまの美しい歌声が素晴らしい「黄金の森の美女」で監督のパラシオスが来日したとき、自分のファンの多さに驚いていた。'47年生まれのパラシオスは、グルノーブルで美術を学び、'69年から'80年まで故郷アヌシーで美術講師を務める。'80年からはJ.フランソワ・ラギオニの主宰するスタジオに参加。『みどりのとかげ』という小さなアニメーション映画祭を主催している。短編以外に子ども向け番組のアニメーション制作やワークショップも開催している。
彼のアニメーションは、素朴な動きと素直な絵柄、美しい色彩で、繊細な心の動きと大切な何かをすくい取る。純粋な心を持ったパラシオス作品は、現代の歪んだ我々の気持ちに清涼な風を贈ってくれる。
山村浩二(アニメーション作家)
●収録作品
「夜の鳥」(1976年/9分)
「アイボリー・タワー」(1978年/4分)
「トラブル・メーカー」(1979年/13分)
「鉛筆の先」(1988年/3分30秒)
「雪深い山国」(1989年/10分)
「黄金の森の美女」(2001年/13分)
●ベルナール・パラシオス BERNARD PALACIOS
1947年フランス、アヌシー生まれ。グルノーブルで美術を学び、1970年から1980年まで故郷アヌシーで美術講師を務める。1969年からはアヌシーアニメフェスの開催に協力し、71年にはワーク・ショップを開講。1973年から「アイボリー・タワー」などを発表する。1980年からは J.F.ラギオニの主宰するスタジオ〈ラ・ファブリック〉に参加。数々の短編作品を発表する一方、TVシリーズなども手がけている。
1976〜2001年フランス作品 53分収録
片面1層,チャプター有,メニュー画面 日本語字幕
カラー/4:3
音声 モノラル/ドルビーデジタル