Interview

全曲解説

7. AJAX

平部:これは本当にもうやりたいこと、思いついたこと全て詰め込んだみたいな曲ですね。アルバムの中でもいちばん新しい風になったいうか、「今後こうやって曲を構成させていきたいな」っていう1曲になったと思います。歌詞も恋愛の曲じゃなくて、僕が日頃感じている鬱憤を晴らすような曲になってて。ラップ調になってたりとか、ロックンロールな感じのギターリフだったりとか、コーラスワークとか、思いつくかぎりやったんで、本当に自由気ままにやれました。

――これこそ、アルバムじゃなかったら入らないかもしれないタイプの曲ですよね。演奏してても楽しいんじゃないですか?

十九川:楽しいです。

前田:僕は詰め込みすぎて逆に難しいなって思いました。ライブで再現するのしんどいなって(笑)。

――ラップっぽいところもあったりするけど、曲調としてはクラシカルなロックの感じが強くて。こういうのももともと平部くんのなかにあったテイストなんですか?

平部:僕は結構、60年代70年代の洋楽とかもめっちゃ好きで、親の影響でずっと子供のときから聴いてたんですよ。そういうのも要素として取り入れたかったので、作れてよかったです。

――歌詞もいわゆる恋愛の歌ではなくて。すごくのびのび言いたいことを言っている感じがしますね。

平部:そうですね。こんな話をするのあれなんすけど、やっぱり失恋ばっかり書いてると「この感じの歌詞はどっかで書いたな」みたいなのがあって、どこか削除しながら書いていくみたいな感覚が結構あるんですよ。でもこれは本当にそういうのがない。思いついたことを書いていったらいいし、それこそ歌詞に内容がなくてもいいぐらいのノリで書いたんで。自由に書けたなって思います。

――逆に、今までそういうノリを出してこなかったのはどうしてなんですか?

平部:今までは一点突破じゃないですけど、自分ららしさをみんなにわかってもらうのに、あえて同じことをやり続けてきたんですよね。「reGretGirlってどういうバンド?」って訊かれたときに「こういうバンドです」ってわかりやすく伝えるためにやってたんです。でも今後はそれを崩していくというか、新しいところにも挑戦したいなと思ってます。

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