ザ・コレクターズ

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  • 『all time favorite』『the ballad for midnight sun』加藤ひさしインタビュー  

    ●『all time favorite』の選曲ポイントは?

    「たとえばポッドキャストで『池袋交差点24時』を聞いて興味を持ったけど、アルバ ムがたくさんありすぎてどのアルバムから聞いたらいいかわからなかったり、ベスト 盤もたくさん出てるからどれを買ったらいいかよくわからないっていう人も少なから ずいると思うんだよ。そういう人がライブに来たときにしっかり楽しめて、ライブに 来なかったとしてもコレクターズというバンドの横顔がわかる、その2つを同時に満 たせるようなベスト・アルバムを発信できたらいいなと思ってて。そこに“PLUG ME IN”みたいなちょっと渋い曲、『これは聴いたことないや』っていう曲もちょっと入 れて作ったのね。だからここでの“PLUG ME IN”は、ビートルズの初期ベスト『オー ルディーズ』における“バッド・ボーイ”みたいな感じだよ(笑)。パンチをきかせ るために必要なんだよね」

    ●ここに“いいことあるさ”が入ってるのも新鮮ですね。

    「シングル曲ってなんだかんだ言っても聞き覚えがあるものだしね。“世界を止め て”の次に売れたシングルが恐らくこれだと思うんだよ。『こち亀』のエンディング 曲だった影響もあって、当時は沢山の子供たちもこの曲を知ってたしね。そういう 曲ってやっぱり外せないね。そんな風にコレクターズのヒストリーも考えつつ、各ア ルバムからまんべんなく選んだんだ。ライブでやりそうな曲も当然多めに入れたし ね」

    ●『CANDYMAN』からは“ザ・バラッド・オブ・ロンサム・ジョージ”を選んでる点も面白いですね。

    「やっぱり、絶滅寸前の亀をテーマにしてるところとか、歌詞の着眼点がとても俺ら しいと思うんだよね。それは“ロケットマン”にも言えることだけど。よりコレク ターズらしさを出すためにドンズバな“キャンディマン”みたいな曲を入れたり、っ ていう感じではなかったな」

    ●とりあえずの入門編としての25曲、という感じでしょうか。

    「うん、入口としてね。これをパーッとダウンロードしてiPodとかに入れて聞いても らって、興味が湧いてきたらもっと他のもダウンロードしてみよう、他のCDも聞いて みよう…っていう、きっかけになるアイテムになってくれたらうれしいな」

    ●これと同時に出る『the ballad for midnight sun』は、前からこういうコンピ レーションがあったらいいなと思ってたんですよ。
     コレクターズのバラードは名曲が 多いので。


    「ラヴ・ソングばかりを選んで並べてみたら、案外こんな感じになってね。今は シャッフルして聞かれちゃうから、曲順ってあんまり関係ないのかもしれないけど、 俺はやっぱりアルバム世代だからさ。1曲目とラストに何か意味を持たせたくなって (笑)。テンポのいい“LUNA”を1曲目にして、歌詞的に最後は“恋することのすべ て”で終わるっていうのが自分の中であった。あとは自分がDJをやるとしたらこんな 風につなぐ、っていうのを意識したかな」

    ●こうして改めて聞いてみて、何か発見があった曲はありますか?

    「自分で言うのもなんだけど、“NEW LOVE STORY”が凄くいい曲なんでビックリし た。これが入ってる『HERE TODAY』ってアルバムは、それまでなかなか形にできな かった“嘆きのロミオ”を作るためのアルバムみたいなところがあったから。もちろ ん気に入ってる曲はいくつもあるんだけど、あの中では“NEW LOVE STORY”って割と サラッと作って、その時点ではここでスローな曲があればいいな、ぐらいにしか思っ てなかったの。それがこういう並びの曲順で聞いたら凄く良くてね。それは発見だっ た」

    ●前から思ってたんですが、“チョークでしるされた手紙”とか“太陽が昇る前に” とか、
     テイチク時代のラヴ・ソングの多くが極端な悲恋の歌なのは何故なんですか?
     コロムビアに移ってからは、そこまで切迫した内容の曲はなくなりますよね。


    「大学生の頃から映画にかぶれすぎてて。トリュフォーの『突然炎のごとく』とか、 ルイ・マルの『鬼火』とか、みんな最後に主人公が死んじゃうじゃない。そういう世 界にメチャクチャ感化されてた。『鬼火』の悲しさとか、なんでみんなわからないん だろう?と思ってたし。そういう世界に憧れて、自分でもなりきって書いてたところ があるんじゃないかな」

    ●初期に書いた“扉をたたいて”は、今でもライブで演奏される頻度が高いですよ ね。
     ステージ上ではこの曲を、どんな想いで歌っているのでしょうか?


    「そこは面白いもんでね、そのときの自分に戻る瞬間がある。“扉をたたいて”は “チョークでしるされた手紙”や“太陽が昇る前に”とはちょっと質が違ってて、デ ビューする前に書いてたから、自分がちっぽけに思う感じをそのまま歌にしたところ があるんだよ。志望してた大学に行けなかったり、友達に誇れるような就職先に行け なかったり、凄いコンプレックスの中から生まれてきたナンバーだから。その分、当 時の記憶がよみがえってくるし、歌ってると熱くなるね」


  • 加藤ひさし選曲の配信限定ベストアルバム

    配信限定アルバム
    2012/04/25 Release
    all time favorite
    COKM-31237 / ¥2,000(税込)

    加藤ひさし選曲の配信限定バラードベストアルバム

    配信限定アルバム
    2012/04/25 Release
    the ballad for midnight sun
    COKM-31268 / ¥2,000(税込)

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