1965年製作のスーパー・マリオネットSF番組「サンダーバード」
リアルな情景描写とスーパー・メカのかっこ良さ、そしてバリー・グレイによる素晴らしいテーマ曲が世界中の子どもたちを熱狂させ、その感動は今なお多くの世代の人々の心に深く刻まれています。
当時使用されたオリジナル・スコア(オーケストラ譜)はその後紛失していましたが、近年、作曲者バリー・グレイのオリジナル・スコアが幸運にも発見されました。
放送50周年を記念して、このオリジナル・スコアにより日本で世界初録音が行われることになりました。
演奏は若手音楽家による優秀なオーケストラ、指揮はクラシック界で評価抜群の広上淳一です。
日本版の主題歌も新録音で収録、歌は注目の実力派ヴォーカル・グループ、IL DEVUが担当しています。
オープニング・テーマには放送当時のオリジナル・カウントダウン・ボイスを使用しているのもファンにはたまらない魅力でしょう。
最新録音で当時と全く同じ音楽を聴けるのは、サンダーバード・ファンにとってまたとない喜びと申せましょう。
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指揮:広上淳一
演奏:東京ガーデン・オーケストラ
歌:IL DEVUメンバー/TOKYO-FM少年合唱団(24)
録音:2015年12月28日 杉並公会堂
このCDは、当時のサントラと同じオリジナル譜面を使って、世界で最初に新録音された画期的なアルバムだ。ただこの録音に至までには大変長い道のりがあった。
長らく『サンダーバード』のサントラというのは、TVシリーズが始まった65年以降は作られていなかった。最も大きな原因はマスターテープが紛失しており、サントラを作ることが困難であった点で、過去に何度も、映像から聞こえてくる音楽を参考に楽譜を採譜したりして再現を試みたが、やはりオリジナルとは異なってしまうのであった。
そんな中、バリー・グレイの熱烈なファンの一人が、噂をたよりに93年頃からこのマスターテープを探し始めたのである。その噂とは、“どこかの倉庫にあるらしい”という実に断片的なものだった。しかし彼は十年間探し求めて遂にその宝を掘り当てるのだった。マスターテープが見つかったのはイギリスの地方TV局の倉庫の中だった。さらにうれしいボーナスが付いていた。なんと録音で使用したオリジナル楽譜が一緒に保管されていたのである。
これを見つけた人物こそ、現バリー・グレイ協会の代表者であるラルフ・ティタートン氏だ。また彼はバリーの生誕100年に合わせて、2008年にロンドンでコンサートを開催、当日は『サンダーバード』のほかにバリーの代表作である『謎の円盤UFO』をはじめ、『スティングレイ』、『ジョー90』、『決死圏SOS宇宙船』、『スーパーカー』などがプログラムに組まれた。
私はこのコンサートの事を聞き、非常に感心を持っていた。『サンダーバード』の音楽をいつか生で再現したいとの願望があったからだ。特に2015年はサンダーバードの生誕50周年なので、これはまたとない大きなチャンスだった。14年の夏にバリー・グレイ協会にコンタクトをとった私は、楽譜のレンタルを打診、幸いにも同じバリー音楽を好きな者同士で意気投合し、なんと協会から楽譜を特別に貸してもらうことになったのである。
そして15年4月26日、三鷹市芸術文化センターで、日本での初のお披露目が行われた。
この公演は全体を映画音楽プログラムで構成、うち2部の後半30分が『サンダーバード』にあてられた。
コンサート当日には全国から集まったファンのほか、サンダーバード好きの業界関係者や著名人も多く来場し、華やかなコンサートとなった。
演奏を担当した東京ガーデン・オーケストラは、都内の音大生で構成される若い演奏団体だ。非常に優秀な人材が揃っており、ドライでシャープな弦と、重厚に響き渡る金管、元気で若々しく、クオリティも申し分ない。『サンダーバード』においては炸裂するブラスが特徴的で、特にトロンボーンとチューバは重要である。ここが弱いとサンダーバードではなくなってしまうのだ。しかしながら彼らの出す音は迫力があって、本当に素晴らしかった。コンサートの反応は上々で“見事にサントラを再現してくれた”と、多くの方からお褒めの言葉を頂いたのだった。
公演後に日本コロムビアのプロデューサーから、是非録音したいとのお話をいただき、レコーディングの話が進むことになった。バリー・グレイ協会でも是非との事で、トントン拍子に話が進んだ。ただ、録音となると経験がない若いオケにはかなり重荷になるため、当初はプロ・ オケでという選択肢もあった。しかし私としては、せっかく再現できていた音が変わってしまう恐れがあるのでなるべく同じオケでやりたいとの思いから、そのまま起用することをお願いしたのだった。
また、指揮者に関してはプロデューサーと協議した結果、世界的な日本を代表する指揮者の一人、広上淳一氏にお願いすることになったのである。氏は『サンダーバード』の根っからのファンで、いつか自分で振ってみたいと思っていたそうだ。
(以下略~ライナーノートより抜粋)
その昔、血沸き肉踊る思いで毎週日曜日NHKテレビ午後6時からの放送を楽しみにしていた。
1966年だから私は8歳、今から50年も前のことだ。私はこの作品の音楽に魅せられ、憧れた。
その雄大で快活で臨場感溢れる偉大な音楽の素晴らしさが子供心にも感じられたのだろう。“5、4、3、2”そして“ワン”とカウントダウンが始まるともう居ても立ってもいられなくなった。きっと私たちの世代は皆そうだろう。
バリー・グレイというイギリスの天才作曲家が書いた作品だった。
2016年、今そのサウンドが甦ったのだ。しかも日本の若い世代の音楽家達によって!彼らはリアルタイムを知らない。しかし作品の持つ力は普遍だった。
時を越え見事に再現されたサンダーバードの世界!私は指揮者をやっていて本当に良かった!
この作品とともに思う存分タイムスリップすることができたのだから。こんな幸せ者はいない!さあ発進だ!
広上淳一
『サンダーバード音楽集 ~オリジナル・スコアによる』発売を記念し、下記店舗におきまして「サンダーバード」番組場面写真、及び今回使用したバリー・グレイのオリジナル・スコアのパネル展を実施致します。お誘い合わせの上是非お越し下さい!
パネル展実施店舗:
東京:タワーレコード渋谷店 / タワーレコード新宿店 / 銀座山野楽器本店
愛知:新星堂名古屋店
大阪:タワーレコード梅田大阪マルビル店 / ディスクピア日本橋店
福岡:タワーレコード福岡パルコ店
パネル展開催期間:
2016/4/12(火)~2016/4/25(月)
『サンダーバード音楽集 ~オリジナル・スコアによる』を下記CDショップにてご購入いただくと、素敵なオリジナル特典がついてきます!
タワーレコードHMV
【注意事項】
7/31(日)開催のN響ほっとコンサートを放送。サンダーバードも3曲演奏されています。
CDと同じ広上淳一指揮。お見逃しなく!ウルトラセブンや真田丸もありますよ!
番組サイト>>>
第1部の映画音楽集に続き、第2部はまるまるサンダーバード音楽集です。CD収録曲の半分以上を演奏してくれます。TBファン必聴!
7/30川崎ミューザ、7/31 NHKホールでの「ほっとコンサート」でサンダーバード音楽集より数曲演奏されます。
指揮には広上淳一が登場、CDさながらの熱い演奏となることでしょう!
他にも「ゴジラ」「ウルトラセブン」から「真田丸」まで、広上=N響の休日コンサートです。