28.Chase You Up!パトレンジャー
(インストゥルメンタル・ショートサイズ)
トラック28はパトレンジャーの活躍をイメージして、テーマソングのエレキギターによるインストを収録。ここに収録したのは2コーラス目をカットしたショートバージョンで、フルサイズは「VSコレクション3」のTR1で聴くことができる。
16.正義の名の下
(1)M71b(パト・バラード) (2)M61b(思いをつなげて!・パトver.)
トラック16はパトレンジャーのテーマソング「Chase You Up!パトレンジャー」の心情アレンジ曲を2曲まとめてみた。M71bは、「Chase You Up!~」のメロを用いたピアノソロ曲で、元々、メニュー表の「H.EXTRA」のブロックは存在しなかったが、「二つのテーマソングも劇伴として流してもらいたかった」(高木氏)と、「ルパンレンジャー、ダイヤルを回せ」のアレンジ曲M71aと共に高木氏が自発的に作った楽曲である。選曲例としては、#14で少年時代の圭一郎が、通り魔を捕まえようと待ち構えているところ、お巡りさんがやって来る場面、#24でつかさが魁利に祖父との思い出を話す場面と、いずれも回想シーンで選曲されている。M61bは、「サウンドコレクション1」のTR21に収録されたM61aと対になる曲で、「基本同じような解釈のメロ違いです。両方とも便利で、とりあえず盛り上がりたいときには使っていますね」とは宮葉氏。選曲例としては、#3でパトレン2号が1号に励まされ、本気を出す場面を皮切りに、#6で、パトレン1号が瓦礫の崩落を食い止め、逃げ遅れた人を助ける場面、#17では夢世界で初美花が歌う「秘めた想い」を聴き、圭一郎が自我を取り戻す場面、#19で咲也の決意を信じたヒルトップ管理官がVSチェンジャー&トリガーマシン2号を手渡す場面、#25ではライモンに苦戦するルパンレンジャーを見たつかさが反対する圭一郎を説き伏せ、ルパンレンジャーの援護を決める場面など、数々の熱い場面を盛り上げてきた。
1.「Chase You Up!パトレンジャー」(インストルメンタル1)
「サウンドコレクション3」の頭を飾るのは、警察戦隊パトレンジャーのテーマソングのインストで、吉田仁美が歌うボーカルパートは、エレキギターが担い、そのフルコーラスを収録。劇中、歌入りのみ#6、15、29、31の各話で選曲されている。
2.VS Other Tracks2
(1)M103b(Xコミック・メロ抜き) (2)M26c(悪党失格・エレピ+コーラス) (3)M41b(疑惑・4リズムのみ) (4)M20c(ギャングラーのテーマ・4リズムのみ) (5)M36b(強敵登場・リズムのみ)
トラック2は、劇中の様々なシチュエーションをはじめ、SEやセリフの有無などに応じて用意されたTDによる別バージョン集。1曲目のM103bは「エックスのテーマ」のコミカルアレンジ曲M103から、アコーディオンが外されている。続くM26cは、「ギャングラーのテーマ」のコミカルアレンジ曲M26から、エレピとコーラスを抜き出したもの。選曲例としては、#11でパトレン1号と3号の性別が入れ替わるシーンがある。M41bは、汎用的なサスペンス曲M41のリズムのみを抽出。初出は、#3で警察の3人がジュレを訪れた際に、透真が咲也のVSチェンジャーを盗ろうとする場面。なお、この場面では警察が事件で出動し、入れ替わりにコグレが現れるくだりから、そのままM41を編集して繋げている。また、#41で魁利と初美花が、透真のスマホを拾う場面での選曲例もある。M20cは、4リズムのみの「ギャングラーのテーマ」。洒落たピアノといい、実にムーディで一聴しただけでは、とても敵の音楽とは思えないだろう。宮葉氏によれば「宇都宮さんから“ギャングラーは大組織ではなく、割と個人営業で部下も好き勝手やっている感じ”と聞いてM20を発注しました」とのことだが、この別バージョンには、より一層そういったイメージを感じられる。劇中ではM20が使われるパターンがほとんどであったが、#7では、M20を使いつつも、デストラが「いつぞやのように思わぬ珍味を届けてくれるかもしれんな」と語るシーン終わりを、M20cのコーダに入れ替えて選曲している。本トラックの最後となるM36bは、サックスとエレキギターがユニゾンで奏でるメロディを外したバージョン違い。
6.「ルパンレンジャー Here we go!」(インストルメンタル)
トラック6は、ルパンレンジャーのアクションソングのギターメロインストをフルコーラスで収録。『忍風戦隊ハリケンジャー』や『動物戦隊ジュウオウジャー』の主題歌歌手・高取ヒデアキ率いるZETKIのセルフプロデュース楽曲となる。作曲は高取、編曲は籠島裕昌、演奏はZETKIが手掛け、どこか影のある曲調にブラスセクションをフィーチャーしたゴージャスなサウンドが、ルパンレンジャーのイメージを見事に描き出している。劇中では#26のラス立ちで、歌入りと編集して使用されており、前半が歌入り、後半の必殺技を決める下りをインストに差し替えて選曲している。
16.「Chase You Up!パトレンジャー」(インストルメンタル2)
「ルパンレンジャー、ダイヤルを回せ」と同様、2種類あるパトレンジャーのテーマソングのインスト。本トラックでは「VSサウンドコレクション3」のTR1とは異なり、サックスメロをフルコーラスで収録している。
17.「Searching for Truth」(インストルメンタル)
トラック17はパトレンジャーのアクションソングのインストで、シンセメロをフルコーラスで収録。作曲はYOFFY、編曲は大石憲一郎が手掛け、『特捜戦隊デカレンジャー』のサイキックラバーが歌う「警察ソング」という布陣も実に面白い。インストは未使用だが、歌入りは#33やTTFCの配信作品『警察戦隊パトレンジャー Feat. 快盗戦隊ルパンレンジャー ~もう一人のパトレン2号~』の後編のラス立ちで選曲された。なお、この曲と「ルパンレンジャーHere We Go」の初出である「ミニアルバム3」は、実は番組タイトルに合わせ「ZETKI VS サイキックラバー」というコンセプトで制作され、作詞、作曲、編曲ともそれぞれのバンドに一任されている。「『忍び込む3人組』で戦隊デビューした高取ヒデアキ。『宇宙の警察』で戦隊デビューしたサイキックラバー。君はどっちを応援する!?って事です。その甲斐あって、それぞれのバンドの個性が出た楽曲になっているのではないでしょうか」(宮葉氏)。
19.「警察ガッタイム!パトカイザー」(インストルメンタル)
トラック18に続き、今度はパトレンジャー側のロボ・パトカイザーの挿入歌のインスト。Project.Rとしては初参加となる、吉窪司が歌うボーカルパートをギターメロに置き換えて、フルコーラスで収録している。
前トラックの「快盗ガッタイム!ルパンカイザー」は劇伴のM8、「警察ガッタイム!パトカイザー」はM19と共通メロを持ち、2曲とも高木氏が作曲はもちろん、編曲を担当している。ロボソングは劇中での選曲の都合上もあり、主題歌の直後には用意されるが、「ルパンレンジャーVSパトレンジャー」、「ルパンレンジャー、ダイヤルを回せ」「Chase You Up!パトレンジャー」の3曲を手掛け、さらにロボ歌2曲と、作業的にはかなり苦労したという。「主題歌の3曲を終えて、ロボの歌2曲は1月の前半にレコーディングしたのですが、ロボ歌はカロリーが高く、音の密度も濃いのでアレンジがまた大変で(苦笑)。それで時間がかかって劇伴を書く時間がゴリゴリと削られていくという……」と苦労を述べている。しかしながらひとりの作曲家が手掛けることによる統一感は大きく、オンエアの時点で歌もの5曲に劇伴といった密度の濃さは、それこそ渡辺宙明の時代以来ではないだろうか。
22.「恋はmoon night mystery」(インストルメンタル)
透真のトラウマエピソード、#27「言いなりダンシング」のために作られた挿入歌インスト。作曲は歌菜子、編曲は高藤大樹で、ここでは1コーラス目とハーフをオルガン、2コーラス目をバイブに編集して収録。劇中では歌入りと編集して1コーラス目のオルガンメロを使用している。なお、池田彩による歌入りは、「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー VSコンプリートソングコレクション」で聴くことができる。