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JAZZ,SAVOY JAZZ。
前回最後の発売から約3年。
市場は荒れきっていることが予想された。
しかし、洋楽宣伝時代の多少の知識はあるものの、
制作として本格的にリイシューを担当するとなると訳が違う。
本来自分は門外漢。
しかも過去のリリースの評判はいまいちときている。
ここは専門家にご意見を伺いながら進めるしかないと判断した。先ず、今回は50年代のモダン・ジャズに絞り、
極力オリジナル版(曲数やアートワーク)にこだわり、紙ジャケを採用。
デザイナーは長年付き合ってきた信頼のおける外部のベテランにお願いした。
そして、オリジナル・ジャケットを探して歩く地味な作業を含めて
出来る限りサヴォイのイメージを一新するべく、丁寧に作ったつもりである。
レーベルもLPを参考にわざと中心を外したデザインに仕上げた。そして、何よりも力を注いだのが音、サウンドである。
某誌編集の方からの逆指名もあって、
DENONが業界に誇る辣腕エンジニア保坂弘幸にリマスタリングを託すこことした。
当初のリマスタリング・コンセプトは
ルディ・ヴァン・ゲルダー及びサヴォイ・オリジナル・サウンドの再現の予定だった。
しかし、関係者の間でミーティングを重ねるうちに
保坂弘幸独自のサウンドに賭けてみる方向が見えてきた。
そもそも保坂はかつてジャズ・ディスク大賞最優秀録音賞を
「ブルースエット・パート2」で受賞している実績を持っていたのだ。
これでコンセプトは決まった。
保坂弘幸に「H2」という称号を与え、
リマスタリング・エンジニアとそのクリエイティヴなサウンドを
最大のセールス・ポイントとして売り出す。
「H2」のロゴも作成し、商品帯に掲載し、
音質向上を大きくアピールすることになった訳である。
(つづく)
菰口賢一
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