機界戦隊ゼンカイジャー

スペシャル

松原剛志 インタビュー

松原剛志が歌う「Let's go!スーパーツーカイザー」

歌詩の遊び心が面白い


世界海賊のゾックスが変身するツーカイザーが、華麗にパワーアップを遂げた。その名もスーパーツーカイザー!そして早速、スーパーツーカイザーのテーマ曲が、松原剛志さん歌唱で誕生した。松原さんと言えば『海賊戦隊ゴーカイジャー』のオープニングテーマや『宇宙戦隊キュウレンジャー』のエンディングテーマを歌っているアーティストである。

松原剛志1
レコーディングは東京の梅雨入りを前にした、とある晴れた日。お馴染みの地下スタジオでの収録だ。穴井ディレクターの他に、作曲・編曲の持田裕輔氏も同席している。

(穴井)「今日は空を飛んでいるイメージが出ればいいなと思います」
松原さんは片手をヘッドホンに当て、左手の人差し指を立てて気持ち良さげにマイクテストをしている。
(穴井)「スーパーいいんじゃないですか!持田さんも頷いていますよ。」
微笑む持田氏。

収録本番に入ると、穴井Dの眼差しはキリッと変わる。
(穴井)「若干行儀悪く歌ってもらう部分も作りたいです。そうすると他が立ちます」
(持田)「そこはもうちょっと伸びたりしますか? 6拍ほど」
(穴井)「歌の中のドラマの作り方がとても良いと思います」
(持田)「気持ちが入ってますね」
などなど…2人の言葉が次々と投げられて行き、収録は無事に終了した。

―――レコーディングが終わったばかりでの率直な感想はいかがですか?
数日前からとても緊張していました。『ゴーカイジャー』や『キュウレンジャー』のテーマソングを歌う時と同じくらい気合を入れてスタジオに来ましたね。無事に歌い終えてホッとしています。

――――この曲を初めて聴いた時はどんな印象でしたか?
ツーカイザーは『ゴーカイジャー』をモチーフにしているだけあって、(作曲の)持田さんが逆にそれをモチーフにして曲を書き上げたんだなと言う意図が分かりました。そして『ゴーカイジャー』の良いところと、ツーカイザーらしさを両立できるように歌いたいと思いました。

―――その持田さんが同席していましたが、作曲者の前で歌うことにはいかがでしたか?
持田さんとは、楽曲を作成するにあたってデモを歌ったりしました。そう言うコミュニケーションがあったので、来て頂けたことでより安心してレコーディングに臨めたと思います。

―――特に心に残ったメロディーはどこになりますか?
持田さんの個性であるオープニングからサビの来るような華やかさ、そしてBメロから凄い高い所まで行き、一度突き抜けサビで更にキャッチーなメロディーが来るところです。持田さんの得意な所が存分に出ていると思います。

―――そして歌詩はマイクスギヤマさんです。歌詩で心に残ったのはどの辺りですか?
言葉の引っ掛け方と言うか、「スーパー!凄いや!ツーカイザー」とビックリマークが付いている所は、「スーパー凄いやつ」と二重構造になっています。言葉を二つの意味で捉えられる仕掛けはいろいろありマイクさんの遊び心だと感じます。歌でも苦戦したのですが「My way!前!舞え!」とか「Cut and!駆け!賭け!」と同じ発音に聞こえる三つの言葉を、どう声色を変えて歌うか?などは、歌手人生20年の経験をとても問われたように思います。

―――そういった苦心した所はどのように克服しましたか?
僕1人で歌っているようでも、現場にはディレクターさんやエンジニアさんがいらっしゃいます。そういった方々のアイディアを取り入れて試したりして、チームで作り上げた印象です。

―――この歌をファンの方が歌う時のワンポイントアドバイスをお願いします。
そうですね。ツーカイザーの突き抜けたテンション…歌詩にもある「道なき道 敢えて進め」とか「痛快に行こう ナンバーワンの界賊だぜ」のように、自分に信念を持って自由にすれば良いと思います。信念を持ち自由に歌うことです。

―――やがてライブで歌う機会もあるかと思いますが、そんなご自分の姿はイメージが出来ましたか?
(『ゴーカイジャー』の)主題歌を歌うと決まった時には、手振りなどのステージングを想定しながらでしたけど、今回は楽曲に集中していました。ステージに立ってどうしよう?とかのイメージはありませんでしたね。

―――レコーディングしている姿では、お客さんの前にも立つような仕草も垣間見えたのですが。
あ~(笑)。僕の持っている『ゴーカイジャー』での衣装はゴールドじゃないですか。ツーカイザーの色もゴールドなので、歌った時は『ゴーカイジャー』以上にステージ上でハマるのではないかとは思います。

―――この歌をオファーされた時は、やはり『ゴーカイジャー』繋がりだったんですよね。
ディレクターによりますと、ツーカイザーが『ゴーカイジャー』モチーフである事が明らかになった後で、『ゴーカイジャー』の作曲者である持田さんと僕とのコンビネーションで起用して頂きました。そして『ゼンカイジャー』の歌詩を書いて下さるマイクさん、と言う布陣でカンパニーを組んで下さったのだと思います。

―――この話を聞いた時はどんな感じでしたか?
持田さんとは、常々いつでもご一緒したいと思っていました。またマイクさんとは10年近くの間、大きなイベントなとでの楽屋でご挨拶するくらいでしたので、今回は初めてのタッグとなります。歌詩の面白さや遊び心は、これまで組んで来た作詞家さんとの違いが出ていますし、飛躍があって楽しいですね。

―――ところでレコーディングブースに持ち込んでいたのは自前のキーボードだとか?
ここ5年間ほど、歌を教えています。歌を教えることによって、以前より譜面に強くなりました。そして自分でピアノが割と弾けるようになって来たんです。歌を頂いたら、歌に向き合う前に譜面で楽曲分析から始めます。コーラスパートにしても、極力自分で音をとって来た方がスムーズでいいのでは?と思うようにもなりました。40歳を過ぎて積み上がって来たのだと思います。今日は上手く行きましたね。

―――今後また『ゼンカイジャー』で歌のオファーがあったら、どんな歌を歌ってみたいですか?
やはり僕に来るオファーって、王道的な明るいものが多い気がします。『キュウレンジャー』の『キュータマダンシング』くらいの、自分でも想像がつかないような無茶振りをしてもらえたら、自分の表現力が上がって、より良い歌い手になれる気がします!

松原剛志3
しっかり汗をかいて全力全開で歌った松原さん。歌に対してスーパー真摯に向き合う姿がそこにあった。
なお仮仕上げをしている最中に、スーパー熱の入ったラーメン談義をしている松原さんと穴井Dの姿も印象的であった。

「Let's go!スーパーツーカイザー」
 作詩/マイクスギヤマ
 作曲・編曲/持田裕輔
 歌/松原剛志

この歌は『ミニアルバム 機界戦隊ゼンカイジャー 2』(COCX-41504)に収録で、日本コロムビアから7月21日に発売!

構成:チバ!(スタヂオ・ジンプ!)/監修:瀧島南美(東映)

商品情報

COCX-41504 CD
2021/07/21発売
ミニアルバム 機界戦隊ゼンカイジャー 2
COCX-41504
¥1,650 (税抜価格 ¥1,500)
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