スペシャル
つるの剛士 インタビュー
つるの剛士が躍動感たっぷりに歌う「5 together!ゼンカイジャー」
- 歌う時は『コスモを燃やせ!』
個性豊かなキャラクターが増え、益々好調の『機界戦隊ゼンカイジャー』!その勢いは番組を彩る楽曲にも表れているようで、今回新たにゼンカイジャーの戦いに華を添えるノリノリの楽曲が誕生した。
歌うのは主題歌と同じく、つるの剛士さん。作曲を担当し、さらにコーラスとしても参加したのは、『轟轟戦隊ボウケンジャー』『天装戦隊ゴセイジャー』の主題歌を歌唱したNoBさんだ。
春の終わり、とある快晴の日、スーパー戦隊ソングレコーディングでお馴染みの、 都心にある地下スタジオでそれは行われた。当日は穴井ディレクターの他に、編曲・渡部チェルさん、瀧島アシスタントプロデューサーが同席。声の調子も良く気力全開のつるのさんであったため、定刻より早めに収録が始まった。
(穴井)「何本か録りますよ」
(つるの)「千本ノックでもいいです(笑)」
とやる気充分。
(穴井)「ボクの中のNoBさん節を出して欲しいですね。」(※チョットモノマネを加える)
(つるの)「ご本人の前でそんな…」
と照れるつるのさん。NoBさんは笑っている。
開始から飛ばすつるのさん。右手は弦を爪弾くように動き、ギターをかき鳴らすロックミュージシャンのような姿である。言葉と言葉の間で、チョット小首を傾げる仕草が印象的だ。
(穴井)「子音が前に出て来れば…」
(NoB)「(自分に)似せちゃダメなんじゃない?(笑)」
(穴井)「NoBさんに寄せたい訳では無くて…(たいへんかもしれないけど)カッコ良さへのアプローチの仕方と言うことですね」
その甲斐もあり、気力に包まれたレコーディングは無事に終了。つるのさんは一息ついて、持ち込んだカメラをマイクや譜面台に向けたりしていた。その後スタジオ内のミーティングルームでお話を聞いた。
―――収録が終わった今のお気持ちはいかがですか?
いやぁ、もう汗ビッショリですね。前回(レコーディング)の「全力全開!ゼンカイジャー」でも全力全開とついているので全力全開でやらなければいけなかったんですけど、今日も着替えを持ってきたくらいです(笑)。着替えを持って挑んでいるので、ビッチャビチャになりながらも歌わせていただきました。今日は山田信夫(※NoB)さんご本人がいらっしゃっていたので、そっちの緊張が先に出てしまいましたね。
出来ることなら居て欲しくなかったんですけど(苦笑)…緊張しちゃってもう!(※額を押さえる)
―――NoBさんには思い入れがあったんですね?
僕はもう思いっきり『聖闘士星矢』世代なんです。(※OP主題歌「ペガサス幻想」はロックバンドMAKE-UPが担当でボーカルは山田信夫/NoB)MAKE-UPの頃の主題歌をガチガチに聴いていた世代なんですね。自分もカバーで歌わせてもらっているんですよ(※アルバム『つるのうた』収録)。そのご本人がまさかいらっしゃって…しかも山田信夫さんが作ってくださった曲に…さらに仮歌も山田信夫さんなんですよ!もう「ボク(その歌が入った)アルバムを買います!」みたいなことですよ!仮歌ですからね!そんな恐縮なことあります?!驚くでしょそんな!
僕は先日NoBさんのTwitterをフォローしたばかりだったんです。この曲のお話を頂く前に、「機界戦隊ゼンカイジャー主題歌」CD(※全力全開盤)の特典に付いていたOP主題歌TVサイズ集を車の中で聴いていたんですね。そして『ボウケンジャー』の歌がもの凄く気に入り「カッコいいな、この曲!」って思っていたんです。(調べたら)「これってMAKE-UPのNoBさんじゃん!」となり、Twitterも探して直ぐにフォローしたんですよ。そうしたらフォローもして下さり。その後にこの歌ですよ!だからとてもご縁を感じましたね。いろんなことが交わった交差点に今いる感じがして、感慨深いものがあります。
(NoBさんがいらっしゃることは)直前に聞いたんですけど、コーラスまで入れてくださるなんて、「えぇっ?」って。(※身を乗り出し)こんなことあり得ますか?
―――今度は歌詩に注目していきたいのですが、強く心に残った部分はありますか?
もちろん全部の歌詩が良いのですけど、特に今回は色をキーワードに歌詩が進んでいく『(秘密戦隊)ゴレンジャー』的な要素が入ってるではないですか。(『ゴレンジャー』は)僕の生まれた年の放送なので、思いは歌に乗りました。歌詩を見た時に「あ、ゴレンジャーだ!」って思いましたね。そしてなんたってNoBさん曲ですから、これを歌わせてもらえるのが嬉しかったです。
―――今回の歌で特に気を遣った点はありましたか?
レコーディング中にライブのことを想像していました。これがライブで歌えるか?と言うことは大切です。
―――ここまでスーパー戦隊の歌は二曲歌われましたが、ご自身ではどのような印象をお持ちですか?
熱いっすね! イイッ!東映良い!(※関係者一同爆笑)やっぱり東映です!練馬です!練馬魂ですね!
いくら湘南に住んでいるとはいえ、練馬で育っているので。練馬育ちのウルトラマンが歌う東映ヒーローソングというのもカチッと行きたいですね(笑)
―――スーパー戦隊主題歌を歌った反響はいかがでしたか?
メチャクチャありました!「えっ?ウルトラマンがスーパー戦隊を歌うの?」って、まずは皆んな。今までこんなことはありませんでしたよね。自分でもビックリしたし、歌えて良かったと思えました。ちょうど46歳になる年と言うこともあり、もの凄いミラクルが起きた感じです。そういった意味では感謝しかありません。『ゼンカイジャー』の放送時間帯は何故か毎週家に居て、リアルタイムで観ているくらい僕はただのゼンカイジャーファンです。息子も楽しみにしていて、ファンの皆さんと一緒に観ている感じです。すっかりスーパー戦隊熱が上がってしまいまして、学研の図鑑も買いましたし。それこそフィギュアとかも買い漁っています(笑)。こないだライブをした時に、(ささき)いさおさんとミッチ(※堀江美都子)さんに会って写真を撮ってもらったりと興奮しましたね。息子と同じテンションです。
今はコロナ禍で社会も暗くなかなかライブも出来ません。お客さんの前で歌いたいけどそうもいかないので、ライブに来られない皆さんにも届くようにやらなければイケナイと心がけて歌いました。
―――それでもライブのイメージは上手く湧きましたか?
やりたいんですよ!歌いたい~僕はまだ『全力全開!ゼンカイジャー』も(ライブで)歌ってませんから。主題歌発売イベントだけですからね。どこかでライブは無いですか?コロナが終息したら来年も歌わせて頂きたいですね、続投させて頂きたいです(笑)
―――この歌をファンの方が歌う時のワンポイントアドバイスをお願いします。
ワンポイントアドバイスか…「小宇宙(コスモ)を燃やせ!」ですかね。ひたすらコスモを燃やすのみ、とにかくコスモを燃やして下さい。『ゼンカイジャー』ですけど(笑)。僕は『聖闘士星矢』世代なので、今日はコスモを高めて来ました。とにかく『コスモを燃やせ!』です。
―――それはともかく、スーパー戦隊ソングの現場に足を踏み入れ活動が広がったのではないでしょうか?
今回『ゼンカイジャー』を歌うことになって、特ソン・アニソン系の大先輩方は凄く良くしてくださったんです。「釣り部』に誘ってもらいました。いさおさん筆頭に、串田(アキラ)さん、ミッチさんら、皆さんが僕を「釣り部』に入れて下さった…(※つるのさんが大好きな釣り話は大いに盛り上がったので中略)
ヒーローソングやアニソンって特殊なんですよ。僕のこれまでの歌活動とは違うんですけど、根本にある僕の大好きなものなんです。自分のテンションとしては、こっち(※特ソン・アニソン)なんですよ!綺麗にバラードを歌っているよりも、汗をかいてコスモを高めて歌っている方が好きなんです。ようやく自分の中で「コレッ」と言うところまで来ましたね。毎回レコード会社にも「アニメの歌とかを歌わせてくれ」って言い続けて来たことなんです。やっとここでタイミングが合って、いろんなご縁を頂き仲間の広がりも作ってくださって『ゼンカイジャー』には感謝しかありませんね。
―――スーパー戦隊ソング生活はかなり楽しそうですね?
楽しいわ~(※遠い目)
―――そうなるとまだまだスーパー戦隊の歌は歌って行きたいのではないかと。
歌いたい!出来ることなら(作品にも)出演したいですね!この間『ゼンカイジャー』でも(五色田ヤツデ役榊原)郁恵さんに「僕、出たいんですけど」ってお願いしたんです。郁恵さんに言ってもしょうがないですけど(笑)
でも『ダイナマン』登場回にはぜひ出演したいですね!
今回も汗ビッショリ全力全開でレコーディングに臨んだつるのさん。お話も全力全開で時折脱線したが、しっかりとご自分の歌へのビジョンも語ってくれた。
「ヒーローが歌うヒーロー作品。ヒーローが歌うバトルテーマ。これは意識しました。やはりそこですかね。僕が出来ることはそこしか無いから、『ヒーローが歌うヒーローソングです。説得力が違うと思ういます。パワーを乗せたヒーローソングを皆さんに届けられたらと思います!」
「5 together!ゼンカイジャー」
作詩/マイクスギヤマ
作曲/山田信夫
編曲/渡部チェル
歌/つるの剛士
この歌は『ミニアルバム 機界戦隊ゼンカイジャー 2』(COCX-41504)に収録で、日本コロムビアから7月21日に発売!構成:チバ!(スタヂオ・ジンプ!)/監修:瀧島南美(東映)
商品情報
- 2021/07/21発売
- ミニアルバム 機界戦隊ゼンカイジャー 2
- COCX-41504
¥1,650 (税抜価格 ¥1,500)