スペシャル
山形ユキオ インタビュー
山形ユキオが咆哮する「NEVER GIVE UP!ゼンカイオージュラン」!
- だんだんボリュームを上げて上昇するかのように歌う
物語の展開も順調な『機界戦隊ゼンカイジャー』に、ロボソングの新たなる一曲「NEVER GIVE UP!スーパーゼンカイオージュラン」が加わった。歌うのは『百獣戦隊ガオレンジャー』オープニングテーマで、激しく吠えた山形ユキオさんだ。
歴代のスーパー戦隊ソングでたびたび使用した地下スタジオでマイクに向かう山形さん。その姿は機関車の動輪を繋ぐ主連棒をイメージさせる手の動きだったり、獣が相手に襲いかかるような仕草だったりとワイルド感満載だ。声もまた地響きするかのように唸りを上げている。
マイクテストをひとしきり終えると、おなじみの穴井ディレクターも「凄いですね…素晴らしい…」と感動で言葉も少なめ。ベテランエンジニアも「カッコいい…」と頷くばかりだ。
何の問題も無く収録本番となり、さらに一層山形さんの唸り声はパワーを増す。
(穴井D)「NEVER GIVE UP!は『(ガオレンジャーの)ガオラオ』のイメージなんです」
迫力の山形さんだが、ちょっと失敗すると「あちゃっ、間違えちゃった!」と笑顔になり、先ほどまでの姿との落差が激しい。ついついスタッフもつられて笑ってしまう。
和やかな雰囲気の中でも、スタッフからは興味深い言葉もあった。
(エンジニア)「(山形さんの声は)コンピューターで解析しても音程が出ないんだよね」
(作曲・編曲/大石憲一郎)「ダブル(※重ね録り。1人でユニゾンするイメージ)がどう聴こえるか全然分からない」
山形さんの声には、人を惹きつける不思議な魅力があるようだ。
―――この曲を歌い終えての感想はいかがですか?
この曲は…歌いにくい(笑)。音程が自分の中に無いスケールだったんです。
(スーパー戦隊ソングを知り尽くした)大石(憲一郎)さんの作曲ですけど、難しかったんです。このメロディーは初めての体験でしたね。
―――この曲を初めて聴いた時の印象はいかがでしたか?
この曲はラテンのイメージで入って来たので、どうしようかな?ラテン系で歌ってもいいけど…って。
とにかく強いイメージがあったので、強めに歌いましたね。(※大きく身振り手振りしながらの鼻歌で)どうでしたかね?
―――これは「俺のための歌だ!」とか感じませんでしたか?
イヤイヤイヤ、イッヒッヒッ…(大笑)
―――作詩はマイクスギヤマさん、作曲は大石憲一郎さんですが、心に残った所はどこですか?
マイクさんの「雄叫び上げれば」とか「ガガガガガガ」とか「ゴゴゴゴゴゴ」などですかね。
―――やはり改めて自分の歌だと思ったのではないですか?
(笑)そうですよね。有難いですね。大石さんの(メロディー)は「ガオラオ」とか意識されてますよね。あ~なるほどって。
―――山形さんとしては、ご自分の歌の聴き所ってどこになりますか?
「雄叫びあげれば 燃える魂」とかですかね。「姿は違えども 同じ祈りだ」あたりは力が入りました。
汗ビッショリになってしまいました。目眩がしてきたりして(笑)
―――カラオケに入った時の山形さん的ワンポイントアドバイスをお願いします。
音程が飛んでいるので、そこに気をつけて丁寧に歌えば良いと思います。でも若い世代の人達には分かりやすいメロディーかもしれません。
―――だけども丁寧に歌ったら、山形さんらしさからは遠くなるかもしれませんね。
(笑)それはあるかもしれません!
―――普通の人が山形さんの吼える感じで歌うのはどうしたら良いと思いますか?
そうですね。(※大きく腕を広げ)海や山とかに1人いる感じで、下界を見下ろすように遠~くの人に向かって歌っている感じでしょうか。初めは1対1で小っちゃなワンちゃんに話しかけるように歌って、だんだん数が増えてきて遠くの方に100匹いるかのように歌えばこんな感じになりますかね。
―――穴井Dのディレクションにも、段々ボリュームを上げて上昇するように、とかありましたよね。
さて山形さんのスーパー戦隊ソングは『動物戦隊ジュウオウジャー('16)以来になりますが、しばらくぶりのそれはいかがでしたか?『ジュウオウジャー』での曲『デスデスデスガリアン!』でも、「何だ?このメロディーは?」と思いましたが、今回も「あれっ!ちょっと待って待って待って!」って感じでした(笑)
―――ワイルドな曲は山形さんだと言うイメージがありますが、今後スーパー戦隊ソングではどんな歌を歌ってみたいですか?
ブルース系とか?ジャズ系とか?ソウルとか?…ソウルは無いか(笑)。実は僕、アップテンポな曲よりも、スローバラードが大好きなんです。そうなんですよ。玉置浩二さんと井上陽水さんが歌っている『夏の終わりのハーモニー』とか好きですね。しょこたん(中川翔子)さんのラジオ番組で歌って来ました(笑)。ちょっと複雑でソウルフルなモノは良いですね。
大迫力の爆音で歌った後の山形さんは真っ白な歯を輝かせ、爽やかに笑うのであった。
「NEVER GIVE UP!スーパーゼンカイオージュラン」
作詩/マイクスギヤマ 作曲・編曲/大石憲一郎 歌/山形ユキオ
この歌は『ミニアルバム 機界戦隊ゼンカイジャー 3』(COCX-41555)に収録!構成:チバ!(スタヂオ・ジンプ!)/監修:瀧島南美(東映)
商品情報
- 2021/10/27発売
- ミニアルバム 機界戦隊ゼンカイジャー 3
- COCX-41555
¥1,650 (税抜価格 ¥1,500)