ジェフ・ベックと遡っていくうちに、大学も京都やったんで、<
タクタク>とかのライブハウスへ通うようになって、ブルース漬けに。
太田 その頃、タクタクでライブやってたのはどんな人たち?
新村 有名な人じゃなく、京都の地元のブルースのおっちゃんとかでしたね。たまに、<
京大西部講堂>へ、憂歌団とかがライブに来ると、それを観に行ったり。
川勝 カルチャー・クラブから憂歌団へ(笑)。
新村 大学の先輩の影響も強いですね。「こんなん聴けよ」と。
太田 でも、ブルースまで遡ったというのは、ウレシイことですね。僕らの時代からの「音楽好きの系譜」が脈々と受け継がれているカンジがしますよね。
世代を超えて指示されるビートルズの魅力
新村 太田さんのビートルズのキッカケは何やったんですか?
太田 ビートルズは、兄貴の影響ですね。小学生ぐらいのころ、兄貴が留守にしているときに、部屋に忍び込んでレコードを聴いたりはしていましたね、。意識的に聴くようになったのは、中学生になってからなんですけれども。もともと、僕は1963年生まれなので、ビートルズは全くリアルタイムじゃない。好きになったころは、ビートルズはもはやバンドではなくメンバーそれぞれのソロ活動期になっていたし。でも、兄貴は1950年生まれなんで、ジャストでビートルズ世代なんですよね。川勝さんは……?
川勝 僕は、1956年生まれなんで、ビートルズ来日の時に10歳。リ
アルタイムで知っている世代ではありますね。小学5年生のときに初めて買ったビートルズのレコードが『
サージェント・ペパーズ』。当時、ビートルズと言えば「不良」の代名詞だったし、ギターを弾くなんてとーんでもない、という風潮だったですよね。僕は学級委員をするようなまじめな部類だったので(笑)、コレを聴いたら悪に染まってしまうんじゃないかと、心配にもなりましたが、誘惑には勝てませんでした(笑)。コレクター的な細かいことを言うと、オデオン盤の赤いヤツを買ってます(笑)。
太田 はいはい、小さな曲目表しかついてないヤツですよね。
川勝 ……話が脱線しましたが。ビートルズって、こうやって世代を超えた影響力がありますけれど、その魅力ってどこにあるんでしょうかね?
新村 やっぱり、僕らにとっては、自分たちのリアル・タイムの音楽にはない魅力がある、というのはあるかもしれないですね。
川勝 学校でビートルズを習った世代ですか?
新村 そうですね。中学の教科書に載ってましたね。「イエスタデイ」とか「ヘイ・ジュード」とか。
川勝 でも、学校で教えられるとイヤじゃない?(笑)
太田 「イエスタデイ」とか習っちゃうとね、ポール(・マッカートニー)嫌いになっちゃいますよねぇ(笑)。
川勝 新村君は、ビートルズの映画とか観たことは?
新村 僕は、「ビートルズ・シネクラブ」(現ビートルズクラブ)いうファンクラブに入ってたので、それで上映会があったので、だいたい観ました。