高木綾子インフォメーション
ミラノの空港から中央駅へ。ユーロスターのヴェネツィア行きでパドヴァに向かいます。 |
さて翌朝はまずホテルの食堂で練習。この日の午後からまずジャケットの撮影です。本当は録音が終わってからやりたかったのですが、スケジュールの都合上、撮影が先になりました。 |
これがコンタリーニ宮です。16世紀の半ばに、パッラーディオの設計で建てられたヴェネツィアの富豪コンタリーニ家の夏の別邸。現在はとある財団が管理し、一般に公開されています。 |
中央の玄関を入ってすぐの所にあるオディトリオ。ここが録音会場になります。ここは何とヴィヴァルディ本人も指揮をして演奏を行ったという由緒ある場所です。 |
この部屋は3層からなっていて、2階は吹き抜け、そして3階の床(2階の天井)にこのような穴が開いています。これが素晴らしい音響の秘密らしく、3階がギターのボディのような役割を果たすことから、「逆さギターの間」とも呼ばれています。 |
まずフルートを吹いてみて音響を確認。上の穴の真下に来ると、急に音の抜けが良くなります。 |
今回は通常のステレオに加えてサラウンド収録も行いました。これがまた素晴らしい!聴くと自分がコンタリーニ宮にいる気分になると思います。 機材を運んでくれたのは、前からの知り合いで、スイス人のガスタイナー氏。イタリア語も堪能なので、助かりました。 |
これは2日目。この日からフルメンバーです。 今回は、コンタリーニ宮の素晴らしい音響をできる限り純粋な形で収録するため、マイクセッティングはほとんどワンポイントに近い状態です。メインの2本のマイク以外は、フルートと低弦に、わずかのピックアップマイクが使われているのみです。 |
床に絨毯を敷いているのは、反射を減らして、音の粒だちを良くするためです。 試行錯誤の上、決定したメインマイクの高さは、ヨーロッパの名エンジニア、ピーター・ヴィルモース(イタリア合奏団の初期の録音を担当)と偶然にも同じでした。聴いた感じでは、その名録音を上回る、非常にクリアでしかも空気感のあるサウンドになっていると思います。 |
フェデリコが、それぞれの個性が融け合って新しいものが生まれるような録音にしたいと言っていましたが、高木さんの積極的な音楽性が、新イタリア合奏団のメンバーにもいい影響を与えていたようです。 |
最後はモリコーネの「ララバイ」で締めくくり。 |
全て終わって、メンバーと記念撮影。 |
ALBUM 2002/07/20 Release Souvenir d'Italie イタリア COCQ-83597 ¥2,940(税込) 楽曲詳細はこちらへ>>> |