1.船頭可愛や
作詩/高橋掬太郎 作曲/古関裕而 編曲/中村マナブ
(オリジナル歌手:音丸)
2.高原列車は行く
作詩/丘灯至夫 作曲/古関裕而 編曲/中村マナブ
(オリジナル歌手:岡本敦郎)
3.フランチェスカの鐘
作詩/菊田一夫 作曲/古関裕而 編曲/中村マナブ
(オリジナル歌手:二葉あき子)
4.イヨマンテの夜
作詩/菊田一夫 作曲/古関裕而 編曲/中村マナブ
(オリジナル歌手:伊藤久男)
5.長崎の鐘(「新しき朝の」入り)
作詩/サトウハチロー 作曲/古関裕而 編曲/中村マナブ
(オリジナル歌手:藤山一郎)
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<演奏>
ピアノ/森田潔 ベース/山田晃路 アコーディオン/田ノ岡三郎 ギター/堤博明
作曲家・古関裕而の世界が魅惑のジャズコーラスで甦る
「船頭可愛や」
古関裕而、昭和6年コロムビア専属となって4年、歌謡曲での初の大ヒット作品。古関会心の、和を基調とした美しく歌曲的な作品で、三浦環が気に入り後にレコード化している。作曲家が前間奏のメロを書いていた時代で、美しいイントロも古関によるものだろう、ただ和楽器の使い方など奥山の歌謡曲の編曲手法は範となったはずだ。
「高原列車は行く」
古関と作詩家丘のコンビによる「乗り物歌」は多いがその代表作。国民的歌謡である証しの一つは、替え歌で歌われることだろう。たぶん替え歌で“汽車の窓から 何か”を振った人は多いはず。丘はのんびりした福島の沼尻軽便鉄道をモデルに作詩、古関はアルプスを颯爽と走る列車をイメージして軽快なメロディーを付けた。
「フランチェスカの鐘」
「リンゴの唄」や「憧れのハワイ航路」等の明るい歌が流行する反面、人々の戦争による喪失と別離の傷を根底にしたこの曲のような“別れの歌”は多く、「別れても」「夜のプラットホーム」「港が見える丘」はのど自慢の定番だった。古関作品では珍しいこのブルース歌謡は発売半年後セリフ抜き盤に改版されている。
「イヨマンテの夜」
連続放送劇「鐘の鳴る丘」の劇中曲、奥多摩の木こりのテーマとして作られ、アイヌをテーマとした詩が付けられレコード化された。冒頭の「アーホイヨー」のカデンツァ、リズミカルで豪快な歌が人々の心を高揚させた。オペラのアリアのような曲が大衆歌謡として成功した稀有な作品であり、今も多くの支持を得ている。
「長崎の鐘(「新しき朝の」入り)」
被爆者としての体験を下に長崎医大の永井隆博士が著したベストセラー「長崎の鐘」「この子を残して」をサトウハチローが平明で感動的に作詩。古関が格調高い抒情的な調べを通奏に、再生と明日への希望を高らかに謳い上げた。古関の代表曲である以上に、日本歌謡史の不朽の名作中の名作。曲の終わりには、永井から贈られた短歌に古関が曲を付けた「新しき朝の」を収録した。