作品のキーワードとなったのは「ナチュラル」。つまり、自然のままに、今そこで感じたこと、考えたことをストレートに、素直な形で作品に投影しようということだった。この作品のコンセプトを最大限に生かすための方法として、一緒にコンサートツアーを回ったバッキング・メンバーとのセッション・ワークが取り入れられた。ここには、お互いがいい形でアイデアを出し合い、じっくりと、そのプランを練り上げていった様がよく音に出ている。コンサートのアンコール・ナンバーとしては欠かせなくなった「どんなふうに」、「感じたくて」をはじめ、ライブ・シーンを想定して作り込まれた作品も多い。シングルとなった「いつのまにか」、胸締めつけられる青春のバラード「物語」、フォークシンガーとしての真骨頂「幸せ」といった名作がこの時代に残した響きは大きい。
(解説文より)