原信夫とシャープス&フラッツジョージ・ガーシュイン・アルバム シャープス・アンド・フラッツ '66

DISCOGRAPHY ディスコグラフィ

原信夫とシャープス&フラッツ

ジョージ・ガーシュイン・アルバム シャープス・アンド・フラッツ '66

[ALBUM] 2008/10/29発売

ジョージ・ガーシュイン・アルバム シャープス・アンド・フラッツ '66

COCB-53745 ¥2,096 (税抜価格 ¥1,905)

  • 1.歩み入る恋
     /LOVE WALKED IN

  • 2.誰かが私を愛している
     /SOMEBODY LOVES ME

  • 3.わが恋はここに
     /LOVE IS HERE TO STAY

  • 4.私の恋人
     /THE MAN I LOVE

  • 5.ス・ワンダフル
     /'S WONDERFUL

  • 6.ストライク・アップ・ザ・バンド
     /STRIKE UP THE BAND

  • 7.バット・ナット・フォー・ミー
     /BUT NOT FOR ME

  • 8.ライザ
     /LIZA

  • 9.サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー
     /SOMEONE TO WATCH OVER ME

  • 10.サマータイム
     /SUMMERTIME

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オリジナル・レコードNo.JPS-5003
オリジナル・リリース '66年3月

指揮:原信夫
トランペット:森川周三、福島照之、篠原国利、村田博
トロンボーン:谷山忠男、片岡輝彦、中村安夫、越智治夫
アルト・サックス:前川元、五十嵐明要
テナー・サックス:谷口和典、三森一郎
バリトン・サックス:森川信幸
ギター:野口武義
ピアノ:菊地雅章
ベース:竹内弘
ドラム:中村吉夫

初CD化

日本のジャズ界で一番遅れているのはフルバンドだということは、ベイシー、エリントンが来日したとき、改めて確認された事実です。この時ただただ嘆息していた関係者、バンド・リーダー、ミュージシャン達の中で、一人異情な決意を面に表わしていた男が居りました。その男が、シャープス・アンド・フラッツのリーダー原信夫だったのです。この十年以上日本の第一人者として君臨して来たバンドのリーダーは、まるで一年生のような率直さと熱意をこめて云いました。
「われわれは、譜面の読み方からして間違っていたのだ。もう一度やり直しだ」。彼はその日から、各セクション、特にサックス・セクションを率いて猛練習を始めました。私はそれを聞いて、原信夫という人は、やはり日本一のバンドマスターだと思い直したものです。この謙慮さと素直さと熱意と実行力は、永年王座を保っていたものには、仲々もてないものだと思います。それからの変化は、素人目には解りにくかったかと思いますが、大変なものでした。このアルバムは、そうした変化を如実に伝えてくれるでしょう。このアルバムの成功のもうひとつの要因は編曲者に前田憲男を起用したことでしょう。私は何年も前から、前田憲男こそ日本最高のアレンジャーだと云って来ましたが、近年ようやく彼の名声が高まって来たことで、私の見る眼が正しかったことを誇りにしています。編曲者の腕とは、与えられた素材を最も効果的に表現させることだと思いますが、その点前田の適確な表現力は、他に類をみません。
彼にとってあるいは不満かもしれませんが、私は彼に和製クインシー・ジョーンズの名を冠したいと思います。前田憲男編曲のシャープス・アンド・フラッツの演奏。現在我国でこれ以上のビッグ・バンド・ジャズを望むことは不可能だと信じます。(発売当時のライナー・ノートより抜粋)