Interview & Text by 腹巻猫(劇伴倶楽部)
■Sister MAYO誕生!
高校のときからバンドをやっていて、本当はバンドでデビューしたかったんだけれど、だいたいそういうのは志半ばで終わるじゃない。それでぶらぶらしていたら、ある人に「オーディション受けてみない?」って声をかけられて、行って歌ったら、決まってしまった。それが〈Cyber Nation Network〉(※)(以下、C.N.N.)。その前にゲームの歌も歌っているんだけれど、それはたまたま参加しただけなので、C.N.N.が正式のメジャーデビューです。でも、C.N.N.の活動って1年くらいだったんだよね。1年活動して、すぱっとやらなくなった。ほかに面白いことやろうよってことになって。
Sister MAYOの名前はC.N.N.でデビューしたときから。PV撮影のときに担当プロデューサーに呼び止められて、「おまえは今日からSister MAYOだ!」って(笑)。C.N.N.ではイベントでステージに立つことはあったけれど、ライブはやらなかった。もったいなかったね。
※Cyber Nation Network:平間あきひことSister MAYOの2人によるテクノミュージック・ユニット。
■ソロ活動開始
ソロで本格的に活動し始めたのは『ハレグゥ』(『ジャングルはいつでもハレのちグゥ』)から。「LOVE☆トロピカ〜ナ」をはじめて聴いたときは「なにこれ?」と思ったけど、聴いていくうちに面白いと思うようになった。レコーディングも楽しく気持ちよく歌うことができて、すごく早く終わった。歌い終わった後、自分でも「これ、いい!」と思っちゃった。アニメも観てたよ。ふふふ。面白かった。
『ハレグゥ』が人気が出て、3作連続で歌わせてもらったんだけど、そのあとちょっと空いた時期があった。そんなとき急に電話が来て「ちょっと来て歌って」って言われて歌ったのが『魔法戦隊マジレンジャー』の「呪文降臨〜マジカル・フォース」。クリスマスの日でした。
この歌は売れました(笑)。私はこの曲でデビューしたと思っている人も多いと思う。1年間、歌って踊って、楽しかった。ダンスはスタジオに行って、振り付けしてくれたリコ先生に直接習ったの。イベントの前には、いっしょに踊ってくれているダンサー2人と私の3人が集まって自主練した。だから、すごく息が合っていた。部活みたいで楽しかったよ。
次の『炎神戦隊ゴーオンジャー』ではProject.Rというユニットになって、またいっしょにダンスを練習した。私と谷本貴義くんとサイキックラバーの2人とでアメリカにも行きました。戦隊ものの歌は、海外のファンもみんな知ってるの。アニメもすごい人気だし、日本人が見てないようなアニメまで知ってる。知らない曲でも踊りながら楽しんでくれる。アニメ好きな人のノリのよさは日本も海外も同じ。世界共通だと思う。始まった瞬間にわーってノッてくれるのがすごく気持ちよくて、戦隊やアニメを歌っててよかった、ありがとう!って思う。
■アニメの歌を歌う面白さとは
いつも違う風に歌えることかな? 基本は私なんだけれど、たとえばアニメで「何歳で歌って」とか「何年生で歌って」とか言われることがあるの。最初は「えーっ?」って思っていたけど、やっていくうちに「けっこう面白い」と思うようになって。逆に自分から「これ、何歳で歌う?」って聞くようになった。そういうことを求められて自分ができるとうれしいし、楽しいよね。
アニメを歌ってから、自分がそういう声も出せるんだと知った。バンドでは、とにかく、「歌えーっ!」みたいな感じだったから。アニメを歌って、そういう声で歌ってもいいんだっていうのがわかったかな。中学・高校のときは、自分の声があまり好きじゃなかった。アニメを歌うようになってから、「この声、便利」と思えるようになって、そこから変わっていった。
■バンドやりたい
ベスト盤発売と8月1日のライブを機に、バンド活動をしたいなと思ってる。ずーっとやりたかったから。これからは、どんどん人前に出て行こうかなと思って。年内に1回はバンドでライブやりたいなと思ってるんだ。8月のライブは、そのためのスタートでもある。いろんな意味でのスタートなので、がんばりますよ!