sweet ARMS(野水伊織、富樫美鈴、佐土原かおり、味里)が歌う、TVアニメ「デート・ア・ライブIV」のEDテーマ「S.O.S」が2022/4/27にリリース! sweet ARMSとしては初のソロバージョンも収録したシングルについて、4人に話を聞いた。
――3年ぶりのシングルとなりますが、4人揃ったときはどんな感じでしたか?
佐土原:本当に何も変わらなくて、当時に戻った感じが強かったです。ただsweet ARMSでの現場が終わると現実に戻るので、そのギャップが激しかったです。今回の衣装も新しく用意していただいたんですけど、どこかしらsweet ARMSらしさがあるなって思いました。
野水:衣装のフィッティングのときに4人が揃ったんですよ。時間はずれていたんですけど、たまたま合流できて。でもドアを開けたときも「あー!」みたいな感じで。久しぶりだね!みたいなことも全然なかったんですよね(笑)。さどちんがお母さんになったくらいで、話していてもいつものさどちんだし、タイムスリップするような感じでした。そういう意味で、いつまでも変わらないこの関係は楽しいなと再認識しました。
富樫:本当に昨日会った?くらいの感覚で、学校みたいな空気感なんですよ。夏休み明けみたいな感覚で、それが10年やってきたということなのかもしれない。
味里:私も部屋に入った瞬間に「どうした? どうした?」って感じで変わらなかったです。「久しぶりー!」とかもなく、フィッティングに入っていくみたいな(笑)。変わらないのが一番の幸せです。
――初回限定盤に収録される特典映像で、この10年の活動を振り返っていましたが、「デート・ア・ライブ」を軸にすると、どんなことが印象に残っていますか?
富樫:曲に関しては、本当にいろいろな曲を歌わせていただけたなという感じがします。そういう意味では自由なユニットだなって思います。
――作詞が渡部紫緒さんで、作曲が坂部剛さんというコンビの楽曲でしたが、毎回試されている感じがありましたよね。
富樫:確かに!
野水:今回の「S.O.S」も試されている曲でしたね(笑)。でも「デート・ア・ライブ」の主題歌を、ライブであったりアニサマなどのイベントで歌わせていただくこともあったんですけど、自分たちのファンだけではない環境でも、思っていた以上の声援をいただけていたので、それだけ作品や楽曲が愛されているんだな、ありがたいなって思っていました。
味里:「デート・ア・ライブ」の第4期が発表になったときに、「sweet ARMSが歌うんですか?」って、ファンの方や関係者の方から問い合わせが来て(笑)。みんな楽しみにしてくれているんだなって、嬉しく思いました。
富樫:そうやって、私たちがよぎってくれるだけでもありがたいよね。
――それだけ定着しているということですね。
富樫:これまで、たくさん歌ったからなぁ。
佐土原:坂部剛さんの曲を一番歌っているんじゃないですかね(笑)。
富樫:可能性はある!
佐土原:10年の中で、「デート・ア・ライブ」を知った年って、皆さんそれぞれ違うと思うんですけど、「デート・ア・ライブ」を通してsweet ARMSを知ってくださった方、昔から作品を応援してくれている方、色んな方々とまた出会えることが嬉しいです。
富樫:今回で知ってくださる方もいるかもしれないしね!
野水:でも、中学2年生とかで「デート・ア・ライブ」を見ていた人が、今24歳になっているわけだから、ぎゃー!ってなりますよね(笑)。そう考えると10年ってすごいなぁ。
――作品が10年続くことって、あまりないですから、すごいですよ。皆さんにとっても、特別な作品になっているのではないですか?
野水:オーディションを受けたときはまだ新人で。四糸乃とよしのん(パペット)の両方をやってもらいますと言われて、全然違うキャラだけど私にできるのかな…って思いながら演じていました。でもこの作品は海外での人気がすごく高くて、sweet ARMSのアカウントでツイートすると、海外の方から声をいただくことが多いんですよ。MVも海外からのコメントがあったり、作品がどこまで広がっていっているのかはわからないんですけど、そういう手応えは感じるので、やっぱり特別な作品なんですよね。
佐土原:オーディションのときからって考えると、10年以上前ですよね……。新人のときだったからこそ鮮明に記憶に残っていて、オーディションのときのことも覚えているんですよ。そこから一緒に歩んでこられた10年は、やっぱり特別ですね!
――新人のときの記憶って忘れないものですよね。特にsweet ARMS結成時は、かなり活動も多かったですし。
味里:あの頃は、すごく会っていましたからね。
富樫:今はもう日常になってきているけど、今みたいな関係性が出来上がる前だから、それもあって鮮明に覚えているんですよね(笑)。
――今回、また主題歌を歌うと聞いたときはいかがでしたか?
4人:それはもちろん、嬉しかったです!
佐土原:やっぱり“絶対”はないですから……。
野水:他の人が歌っていたらどうしよう、という気持ちでいました。
富樫:どんどん新しいアーティストが出てくる中で、こうやってまた私たちを選んでくださるのは本当に嬉しいです。当たり前のことではないなと思います。
味里:しかもアニメの第4期が発表されてから、主題歌のお話が来るまで結構時間が空いたので、すごくヒヤヒヤしていたんです(笑)。アフレコの前にいただく映像を見るときも、曲が入っていたらどうしようっていつも思っていました。
富樫:思ってた! でもその割には、さらっと歌うことを聞いて。いきなりレコーディングの連絡が来たんですよ(笑)。
野水:歌うんだ! そしてこんな曲なんだ!って。
富樫:決まってから曲が来るまでが早いっていう(笑)。
――もう少しサプライズ的なこともしてもらいたかったですね(笑)。では「S.O.S」を聴いた印象を教えてください。
富樫:まず英語から始まっているのと、これまでの雰囲気とは全然違うというのが第一印象で。いろいろな曲を歌わせていただきましたけど、4人で歌っているのが一番想像できなかったんです。自分一人で歌った完成形も想像できなかったので、どう歌おうかすごく悩みましたし、歌詞と自分の歌い方をすり合わせるのが難しかったんです。でも、全員の声が合わさった楽曲を聴いたときは「やっぱりsweet ARMSになるんだ!」って思いました。
味里:私はオトナだ!って思いました。今までにないオトナな楽曲で、やっぱり冒頭の英語のプレッシャーはすごかったです。そこは、ガチコーラスの人が来て歌うんじゃないの?って思っていました(笑)。
佐土原:私も富樫さんと同じく、曲調的に4人で歌っているのが想像できなくて。英語がこんなにあるのも初めてだったので、3人はどう歌うんだろうって思いました。これまでの楽曲だと、だいたいこうくるというのがわかるから、自分はこの感じで行こうかなって決められたけど、この曲はどうしようって思っていましたね。
野水:私は、歌えない!って思いました(笑)。2番サビの〈見えない線引いて ひとりきりを選んだ〉の音が高すぎて、絶対に出ない!と思いながら練習していたら、意外と歌えたという(笑)。レコーディングに臨むマイク前での気持ちもこれまでと全然違っていたし、ディレクション的にも声を張らないで歌う感じだったんですよね。とは言え、4人の声が重なれば厚みは出ちゃうと思うんですけど、実際に完成盤を聴いてみたらきれいにマッチしていたので、自画自賛になりますけど、やっぱりこの4人は相性がいいんだなと思いました。ただ、今回はソロバージョンも収録されているので、各々の英語のスキルがバレてしまうかもしれません(笑)。
――ネイティブは確かにプレッシャーですよね。
富樫:でも、それはワクワクでもありました。毎回こういう課題は突きつけられるけど、それがあるから考えるし、どう乗り越えて、どう良いものにしていこうって思うから、登山家としてはありがたい(笑)。
野水:絶対に越えられないかと思ったら、意外と越えられる!っていうね(笑)。
味里:sweet ARMSの歌を歌っていると、ほかの歌が怖くなくなるんですよね。
野水:それはある!
佐土原:鍛えられてるんだね(笑)。
味里:登山家として、鍛えられてる(笑)。
――レコーディングの思い出はありますか?
富樫:私は一番最初だったんですけど、「優しく、そしてあまり声を張らないように」というディレクションがありました。それと高音が多いので、そこはファルセットでもミックスでもいいということで、基本的には自由に歌わせていただきました。私も英語部分はネイティブで、と言われていました(笑)。
味里:同じ日に私が録ったんですけど、富樫さんが英詞のところを歌っているのを見ていました。私も「ネイティブで」と言われました(笑)。「気持ちを大事に歌ってください」ということだったので、激しく歌うのではなく雰囲気をすごく大事にしながら歌いました。あと、高音と低音の音域の幅がすごく広いので実は難しいんですけど、歌っている途中でディレクターさんに「ごめんね、難しくて」って謝られました(笑)。でも歌うこと自体はすごく面白くて、役者だから表現できることを大事に歌わせていただきました。
佐土原:歌詞が切なくて重苦しい感じなんですけど、ディレクション自体は「優しくささやくように」という感じだったので、歌詞に反して少し明るめで歌いました。やっぱり英語部分は難しくて、仮歌を聴き込んで、これでバッチリだろうと思って歌ったら、「ネイティブでお願い」って言われてしまって(笑)。
(一同大笑)
野水:それはショック!(笑)
佐土原:違いましたか?と(笑)。あと、根拠はないんですけど〈傷つくこともないの なにも…〉は、私のパートに割り振られるような気がして歌っていたんですけど、音源を聴いたら私になっていました。だから、より想いを込めて歌えていると思います!
野水:最後は私だったと思うんですけど、私は声質が暗くて、キャラソンを歌うときに全力で明るく歌っても、もう少し明るく歌ってくださいと言われることが多いので、そういう意味では歌いやすい曲調でした。ちなみに私は仮歌さんをトレースしていったおかげもあって、英語は良いねと言われました(笑)。それとレコーディングですごく覚えているのが、プロデューサーでありディレクターの植村さんが“ちいかわ”が好きで、スウェットを着ていたので「かわいいですね」と言ったら、「“ちいかわ”の服を着て来てくれるかと思ったけど、まだ心が通じてないね!」って10年目にして言われるという(笑)。私が“ちいかわ”を好きなのを知っていて着てくれていたみたいなんですけど、さすがにそこまでは読めなかったぁと。どちらかと言うと、曲や役の雰囲気に合わせた服で行こうと思っちゃうので、違ったか〜って思いました(笑)。
富樫:この曲で“ちいかわ”の服は、着ていかないかもなぁ(笑)。
――今回は、ソロバージョンも収録されますね。
富樫:実は毎回、ソロを入れるかもと言われていたんですけど、実際に入るのは今回が初めてなので、ついに来たか!と思いました。でも聴いてくださる方には楽しんでいただけると思います。やっぱり四者四様で同じ曲なのに全然違うと感じたので。
味里:新鮮でした! こうやってみんな歌っていたんだって思いました。
富樫:個性が出るよね!
野水:さどちんはバラードのイメージが強いから、聴くと安心感というか「お眠りなさい」感があって、これこれってなっていました。味里さんは声がきれいでかわいいので、キャラ感が出ていていいなって思ったし、富樫はやっぱり折紙を彷彿させるんですよね。閉じていく感じも含めて、第3期までで折紙がフィーチャーされたあたりのイメージがあったので、そういう想像をしながら聴いていただいても楽しいのかなって思います。
――第4期がスタートしましたが、見どころはどのあたりなのでしょう。
野水:アフレコは分散収録でバラバラだったので、まだ私たちも映像は見れていないのですが、本条二亜(CV.生天目仁美)が本当にかわいい!
富樫:二亜はかわいいよね。毎度のことですが、新しい精霊が出てくるところはワクワクしますね。原作でキャラクターは知っていますけど、それが実際に動いてしゃべるわけですから。私はもともと二亜が好きで、アフレコで映像を見たときは上がりましたね。あと、星宮六喰(CV.影山灯)もめちゃくちゃかわいくて!
野水:お二人の声がすごく合っているんですよね。分散収録でも私はお2人とご一緒できたんですけど、本当に二亜と生天目さんの声がぴったりハマっていたので、二亜ファンはよし来た!と思うだろうし、六喰は影山さんの儚げな感じが合っていたので、そこは本当に素晴らしかったです。我々既存の精霊たちは相変わらずわちゃわちゃしていましたけど。
富樫:折紙的には、やっとみんなと精霊側になって、精霊攻略に力を使えたので新鮮でした。ほかのキャラクターの名前を呼ぶだけで新鮮で、仲良くなったなぁって思うんですよ。
野水:私も、ちょくちょく「折紙さん」って呼んでいた気がする。
――では最後に、ファンへメッセージをお願いします。
野水:「デート・ア・ライブ」の第4期発表から楽しみに待っていてくれた方も多いと思います。「sweet ARMSが歌ってくれるのですか?」という声もあったので、楽しみにしてくださっていた方には、やっとそれに応えられるときが来たのかなと思っています。第4期もキャスト、スタッフ共に力が入っていて、新しい精霊とのお話が原作通り進んでいくと思いますので、「S.O.S」が、そこに華を添える1曲になっていたらと思います。また、4月13日に主題歌を集めたベストアルバム『「デート・ア・ライブ」新作放送記念!主題歌大全集』もリリースされまして、そちらにも私たちの曲が入っていますので、最近知った方も、その1枚で楽しめると思います! 「デート・ア・ライブ」の世界をより深く楽しんでもらえたらと思いますし、ライブもいつかやりたいです!
富樫:sweet ARMSで歌わせていただけるということで、世界にありがとうと言いたいです。何度でも楽しんでいただける楽曲になっていると思いますので、「デート・ア・ライブ」と合わせて楽しんでください!
佐土原:sweet ARMSにとって、3年ぶりのシングルになるんですけど、「デート・ア・ライブ」の精霊たちの想いとか、私たちsweet ARMSの想いがたくさん詰まった1枚なので、ソロバージョンとインストも含めて、たっぷり聴いていただけたら嬉しいです。sweet ARMSとしても、また皆さんとお会いできる機会があれば嬉しいなと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。
味里:sweet ARMS10周年です! 初回限定盤のほうで、10周年を振り返った我々の映像が入っています。今までを知らなかった方もこれを見ていただければ、sweet ARMSがどんなユニットなのかがわかると思います。それと10年追いかけてくださっている方は、思い出が詰まった10年を懐かしんで見ていただけると思います。10周年のイベントも何かしらやりたいなぁと思っていますので、それが実現できるように皆さん祈っていてください!