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序曲《謝肉祭》
〔A. ドヴォルザーク/H. スルカ編/V. ブラフネク校訂〕
シンフォニエッタ
〔L. ヤナーチェク/上埜孝編〕
交響曲第9番 ホ短調 《新世界より》 作品95 B.178(全曲)
〔A. ドヴォルザーク/H. スルカ編/V. ブラフネク校訂〕
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東京佼成ウインドオーケストラ
指揮:ラドミル・エリシュカ
ライヴ録音:2013年4月27日、東京芸術劇場、東京佼成ウインドオーケストラ第115回定期演奏会
[96kHz/24bit録音]
本邦最高峰の吹奏楽団である東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)の定期演奏会ライヴ・レコーディング・シリーズの第5弾。ヤナーチェクの孫弟子にあたり、2013年6月までチェコ・ドヴォルザーク協会会長を務めたラドミル・エリシュカがTKWOの指揮台に立ったコンサートは、クラシック・ファンの耳目も大いに集めました。自身の指揮人生の中で初めてウインドオーケストラと向き合い、ドヴォルザークの真骨頂を吹奏楽で表現。また村上春樹の小説「1Q84」で、一躍一般の認知を得た「シンフォニエッタ」でも、ヤナーチェクの一番弟子である恩師バカラ直伝の名演を聴かせました。
1931年生まれのこのチェコの隠れ巨匠の名を日本の音楽ファンに広く知らしめたのは、NHK交響楽団との「わが祖国」の公演が、聴衆の投票による「2009年で最も心に残ったN響コンサート」の第1位となったことでしょう。そのエリシュカによる最初で最後、一期一会の吹奏楽!奇を衒うことのない泰然とした音楽の運びの中に、作品の求める本質的な要素がみっしりと詰まった格調高い演奏により、多くが抱いた「吹奏楽で新世界全曲をやる意味など果たしてあるのか」という疑問はものの見事に氷解。ここまでくるともうオケも吹奏楽も関係ないという納得が、そして最後には純粋に素晴らしい音楽を聴いたという感動が会場を覆いました。
ドヴォルザークでは、プラハ城警備隊&チェコ警察音楽隊のスルカ編曲による門外不出の譜面を、エリシュカの弟子で、同隊の現在の音楽監督兼常任指揮者のブラフネク(「吹奏楽燦選/フェスティーヴォ!」COCQ-85028の指揮者)が校訂したものが使用されています。
ラドミル・エリシュカ プロフィール
1931年チェコ共和国旧ドイツ領ズデーデン地方生まれ。
ブルノ音楽大学(ブルノ音楽アカデミー)卒。在学中に、ヤナーチェクの高弟ブジェチスラフ・バカラ教授に師事。その後、チェコ・ユースシンフォニーオーケストラを指揮した後、チェコの名門オーケストラ、カルロヴィヴァリ交響楽団(1835年創立、ドヴォルザークの「新世界交響曲」の欧州初演をした楽団でもある)の指揮者として1969年〜90年まで活動した。チェコ・フィルハーモニー交響楽団やプラハ交響楽団などにも頻繁に指揮台に招かれ、「プラハの春音楽祭」にも、たびたび出演するなど着実にその地位を固めていった。その他ドイツ、オーストリア、スペイン、旧ソビエト等に招かれ、その洗練された音楽性は高く評価され、特にドヴォルザーク、ヤナーチェクといったお国ものはもちろんのことブラームスの大家としても高く評価されている。また、1978年からプラハ音楽大学(プラハ音楽アカデミー)において指揮法を指導し、1996年から2008年まで同大学指揮科教授の任を務め、ヤクプ・フルーシャ、トマーシュ・ネトピル等、多くの後進を育てた。また、2001年から2013年6月までチェコ・ドヴォルザーク協会の会長も務めた。2006年12月、札幌交響楽団と大阪センチュリー交響楽団に客演し大成功をおさめ、2008年4月から札幌交響楽団の首席客演指揮者に就任した。
演奏活動の中心がチェコ国内にとどまっていたため、遅れて世界に出てきたチェコの巨匠といえる。クーベリック、ノイマン、コシュラーといった名指揮者が世を去った今、まさにチェコ音楽界の重鎮として注目される指揮者である。