東京佼成ウインドオーケストラ
指揮:渡邊一正
ライヴ録音:
2013年12月4日、東京芸術劇場
東京佼成ウインドオーケストラ第117回定期演奏会
[96kHz/24bit録音]
デ=メイも絶賛!TKWO満を持しての初演奏が、演奏、録音共に燦然と輝く黄金のウインド・リングに。
東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)の定期演奏会ライヴ・レコーディング・シリーズ第6回発売。意外にもTKWO初の取り組みとなる、デ=メイ畢生の大作「指輪物語」が、初演〜出版から四半世紀の時を経ての、堂々の登場です。演奏、録音共に眩いばかりの輝きを放つ、黄金のウインド・リングとなりました。
原作は、主人公のホビット族の冒険や、「全てを統べる一つの指輪」をめぐる様々な種族の争奪戦を描いた、イギリスのトールキンによる20世紀で最もポピュラーなエピック・ファンタジー。オランダの作曲家、ヨハン・デ=メイの実質上初の吹奏楽作品である、この40分を超える全5楽章の大交響曲は、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のサントラ以上に物語を雄弁に音楽化したといわれる、吹奏楽オリジナル作品史上の最高傑作のひとつとされています。
指揮は、コロムビアへの『吹奏楽燦選』(2012/04/11発売 COCQ-84940)の録音をはじめとして、TKWOと数々の名演を残している渡邊一正。プログラム前半の「バラの謝肉祭」やホルストの第1組曲といった名曲でも、曲の真価を発揮させ、長くスタンダードとして聴ける練達の演奏を繰り広げています。2012年TKWO委嘱作の『希望の彼方へ』(CD初出)は、『吹奏楽燦選』(2012/04/11発売 COCQ-84940)にも収録されている、これもスパーク作曲の「陽はまた昇る」のモチーフが盛り込まれ、東日本大震災からの復興に向けての力強く、そして暖かい音楽が表現されています。
《指輪物語》の作曲者、デ=メイよりアルバムに寄せられたメッセージ
東京佼成ウインドオーケストラが、2013年12月4日に東京芸術劇場で私の交響曲第1番≪指輪物語≫を演奏してくださったことを、大変嬉しく光栄に思います。
2013年は、1988年にブリュッセルでこの交響曲のセンセーショナルな初演が行われてから25周年目にあたりました。この記念すべき年には数多くの特別なコンサートが催されましたが、東京佼成ウインドオーケストラのような錚々たるアンサンブルに、祝賀の重要な一翼を担っていただけたことは私の誇りとするところです。
録音されたものは清澄さとディテールが驚異的に素晴らしく、心より楽しんで聴かせていただきました。この特筆すべき演奏をしてくださったマエストロ渡邊と東京佼成ウインドオーケストラの皆さんに祝意と謝意を表します。
ヨハン・デ=メイ
I was very pleased and honoured to learn that the Tokyo Kosei Wind Orchestra performed my Symphony no. 1 The Lord of the Rings at the Tokyo Metropolitan Theatre Concert Hall on December 4th, 2013.
The year 2013 marked the 25th Anniversary of my symphony, after the sensational world première in Brussels in 1988. There have been many special concerts during this anniversary year, and I am proud that such a prestigious ensemble as Tokyo Kosei Wind Orchestra was taking an important part in this celebration.
I truly enjoyed listening to the recording, the clarity and the details are absolutely stunning! I would like to congratulate and thank Maestro Watanabe and all musicians of the Tokyo Kosei Wind Orchestra for this very special performance.
Johan de Meij
渡邊一正(指揮) Kazumasa Watanabe, Conductor
東京生まれ。1991年東京フィルハーモニー交響楽団を指揮してデビュー。1996年からは東京フィルハーモニー交響楽団の指揮者に就任し、現在に至る。また1995年から2002年まで広島交響楽団正指揮者も歴任。1998年にはNHK交響楽団の指揮台に初登場し、それ以後オーチャード定期(2003年)、NHKホール定期(2006年)を始めN響とは定期的に共演を重ねている。2000年第69回日本音楽コンクール作曲部門(管弦楽:東京交響楽団)と2008年第77回同コンクール・ピアノ部門(管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団)の本選会演奏に対しコンクール委員会特別賞を贈られる。日本国内のオーケストラとは読売日本交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京都交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団を始め主要なオーケストラに定期的な客演を行ない、その音楽性と指揮に対する信任を確実に得ている。 オペラ、バレエでの活躍も目覚しく、新国立劇場でマスカーニ歌劇「友人フリッツ」を、同劇場バレエ団では「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「ドン・キホーテ」などを指揮し、2006年には「白鳥の湖」の新演出の指揮も行い、大成功を収めた。 また彼の指揮活動は国内だけにとどまらず、海外でも2003/04年シーズンにはサンクトペテルブルグ交響楽団の定期演奏会に客演するなど、確実にキャリアを積んでいる。 ピアニストとしても8歳の時に東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団とハイドンのピアノ協奏曲を協演。87年から89年には渡欧し、ダルムシュタット音楽アカデミー、ハンス・ライグラフ教授のマスター・クラスでピアノを学ぶ。その後東京フィル定期、広島交響楽団定期、大阪フィル、札幌交響楽団などのオーケストラと、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番、第5番「皇帝」、ラヴェル、モーツァルト、ガーシュウィンなどの弾き振りを含むプログラムを行なうなど、ピアニストとしての才能も評価されている。