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■二番煎じ
江戸の昔は火事が多く、冬の夜はどこの町内も当番の人々が音の出るものを鳴らしながら「火の用心」と声をかけて回るのがならわしなのだが、ここの町内は何だか頼りない。寒い外から火の番小屋に戻ってきた中の一人がお酒を懐から出してきた。本来はまずいのだろうが土瓶にうつして“煎じ薬”として飲むならいいだろうと火にかける。また別の一人は猪鍋の用意だ。そんなこんなで鍋をつつきながらの酒盛りが始まった。一同いい気持ちでやっているところへ見回りの役人がやってきたが、さてどうなりますやら。
白酒描く町内の面々はそれぞれにキャラクターが立っていておかしさが満載だ。
また酒を飲む仕草、鍋を食べる仕草などまことに美味しそうに楽しそうに飲み食べする様は映像ならではだ。
■不動坊
独り者吉公は大家に呼ばれ、旅先で死んだ講釈師“不動坊”の後家となったお滝さんを借金共々嫁にもらわないかと訊かれる。以前からお滝さんに惚れていた吉公はすぐに承諾、その日は一人で大はしゃぎだ。
湯屋ではお滝さんとのおかしな妄想にふけるのだが、これを聞いて怒ったのが同じ長屋のもてない3人組。なんとか吉公が嫁を返したくなるようにと不動坊の幽霊で脅かそうということになった。近所の売れない落語家に幽霊の扮装をさせ、夜中に恨み言を聞かせようとするのだが、仲間の一人が間抜け過ぎてドタバタの騒ぎになってしまう。
白酒の「不動坊」は吉公の妄想ぶりがたまらなく楽しい。随所に織り込まれる知的なギャグも相変わらずのキレ味で大いに笑わせてくれる。
2013年作品 本編78分収録
片面1層,チャプター有,メニュー画面
カラー/16:9LB
音声 ステレオ/ドルビーデジタル
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絶妙な言語感覚とキレのあるマクラ、そして登場人物の愛らしさで爆笑をさらう桃月庵白酒、今まさに飛ぶ鳥を落としているところだ!!