(「音楽と人」2016年9月号 連載から続き) ――事務所なくなった同士のシンパシーもあったんですか? 古市 「あったよ」 鈴木 「そういう話ばっかりしていましたよね」 古市 「和歌山ラーメン食ったもんね。後ろで藤原紀香が食っていて」 鈴木 「ちゃんぽん事件もあった。ライヴハウスの近くに有名なちゃんぽん屋があったから、わざわざ行ったんですよ。それ食べ終わったコータローさんが『いやあ、美味しいねえ、リンガー(ハット)的だねって』。ちょっと待ってよ! リンガーハット好きだけど。嘘でもリンガーとは違うって言ってほしかった(笑)」 古市 「俺にとってちゃんぽんはリンガーが最高峰なんだよ!(笑)」 鈴木 「しかも、店が開くのが2分くらい押しちゃって。連れてった俺らが、コータローさんがせっかちだからヤバい!と思って(笑)」 マエカワ 「店の中覗いて『すいませーん、まだですかー』って(笑)」 ――困った先輩だな(笑)。 加藤 「あと、郡山一緒にやったよな」 古市 「やったやった! ブルー・スリー元気かなあ」 マエカワ 「ブルー・スリーっていうバンドがいるんですよ。そしたらコータローさんが、ヌンチャクなら俺も負けないって(笑)」 加藤 「あれの入り、寂しかったなあ」 古市 「15人ぐらいだよ。帰り、ドライブインでメシ食ったじゃん」 マエカワ 「あの時も文句言ってましたよね」 古市 「すっげえマズそうなからあげ定食でさ」 鈴木 「コータローさんが全然頼まないんですよ。みんな食べてるの確かめてから頼んで」 加藤 「結局、温まって出てくるハンバーガー買っていて」 鈴木 「そっちの方が厳しくないですか?」 加藤 「それを掴んだ時の一言が好きだったんだよ、〈あちい〉って(笑)」 鈴木 「フランチャイズ好きですよね、コータローさん」 古市 「安定が好きなんだよ」 鈴木 「だって長崎で呑んだ後、吉野家行っていましたもんね」 マエカワ 「俺と竹安と3人で。〈物足りなくない、吉野家行かない?〉って」 鈴木 「竹安は普段絶対に行かないんですよ。フランチャイズ系は」 加藤 「竹安を動かした男!」 ――まあとにかく券売を頑張りましょう。 マエカワ 「でもまあコレクターズのスタイルがありますからね。先行の様子次第でいいじゃないですか。まだ半年あるから」 加藤 「初動はね、フラカンよりいいんだよ(笑)」 ――地元のファンや仲間を掘り起こすとか。 加藤 「地元は来るから大丈夫だよ」 マエカワ 「ウチも名古屋からは来ましたね。中学の友達がバスを借り切って」 古市 「同窓会みたいになるよね」 鈴木 「最初の一次会はバンドの友達や業界の人へ挨拶になって、二軒目は同窓会になりますから。当日はそうやって分けたほうがいいです」 古市 「ウエノが、加山雄三さんのライヴ終わって、打ち上げに合流したかったらしいんだよ。メールしたら、同窓会っぽくなってるから、って断られたって」 ――打ち上げはどうします? 加藤 「当日は死んでいるだろうから、別日を設けようかな」 古市 「節目のライヴってすっげえ疲れるんだよね、だから無理だなって」 マエカワ 「もしくはブログ打ち上げ(笑)」 古市 「アンコールで言っちゃうとかね(笑)。今日は、媒体の皆さんありがとうございました!って(笑)」 ――それ、新しいですね(笑)。 鈴木 「コータローさん、お客さんより早く帰れるかも(笑)」 古市 「ツアーで横浜やった時、地下鉄でお客さん抜いちゃったもんな(笑)」 鈴木 「クロマニヨンズより早い!」 古市 「いや、クロマニヨンズには勝てない(笑)」 マエカワ 「日本一はクロマニヨンズだ(笑)」 鈴木 「どっかのフェスで一緒になった時、俺らが次の出番でホテルのロビーに居たら、タクシーのドアが開いて、上半身裸のマーシーさんが、汗だくのまま降りてきたからね(笑)」 古市 「俺は早いんだよ。でもリーダーは遅いから」 加藤 「疲れちゃって動けないんだよねえ」 マエカワ 「大分のライヴ終わった後、楽屋覗いたら、畳に横になって腕枕してて(笑)」 加藤 「熱中症寸前の老人だよ(笑)」 鈴木 「俺、あの光景を忘れられない(笑)」 加藤 「でもフラカンとツアー廻ると、ほんと面白くてさ。移動日は喋らないようにしているんだけど、ロビー行って、ウルトラマンの話とかしてると、もうダメだね」 鈴木 「アツくなって、俺も声がガラガラになってきて(笑)。だから自制しようと思ったんだけど」 マエカワ 「打ち上げでも、最初はノドを心配して、30分で帰るって言っていたのに、結局俺たちが帰る直前まで呑んでる(笑)。先に帰るスタイルだけはヴォーカリストだけど(笑)」 ――しかし、そもそもの出会いはいつですか? 鈴木 「パワステじゃないですか? 僕、コレクターズとやる前に、何かのイベントでコータローさんが来てて、紹介してもらったのを覚えています。ライヴを最初にやったのは、大阪城の野音。レピッシュとやったやつ」 マエカワ 「その次にやったのが川崎のクラブチッタかな。その時トリがコレクターズだったんですけど、加藤さんがアンコールのMCで『じゃあお馴染みの曲、クリームの〈バッヂ〉を』って言って。お、お馴染みか?って」 鈴木「〈お馴染みの〉って言ったら〈ジョニー・B・グッド〉くらいのレベルじゃないですか? 俺も未だに知らないし(笑)」 加藤 「俺の中ではお馴染みなんだよ!」 ――武道館でやったら最高ですね。 鈴木 「でもコレクターズは、初めて会った時は怖かったんですよ。こんなに話してくれると思わなかったし」 加藤 「バンドが仲良くなってきたのって、フェスが一般的になってからだよ」 鈴木 「レピッシュとかも全然喋ってくれなかったもんな。マグミさんだけで、恭一さんとかめっちゃこええ!って」 古市 「俺、レピッシュとミッシェルの打ち上げで、どうも馴染まないんですってコロムビアから電話が来て、行ったことがあるよ(笑)」 加藤 「コータローくんは馴染ませ役なんだよ(笑)。俺、結婚する時に仲人を社長に頼もうとしたら、社長と奥さんがどうも馴染まないから、コータローに電話して来てもらったの。そしたら急に馴染んで(笑)」 マエカワ 「流石!」 鈴木 「そういうのってベースかドラムの役割じゃないですか?」 古市 「ギターは俺かNAOKI(SA)からだね、」 ――フラカンが馴染んだのはいつからですか? マエカワ 「2003年だったかな。大阪のクアトロでイベントがあって。その打ち上げでもそんな喋っていないんだけど、店を出たら加藤さんが近付いてきて、鈴木のことを突然持ち上げてたんですよ(笑)」 加藤 「よく持ち上げるんだよ、俺(笑)」 鈴木 「コータローさんも、梅が丘のリハスタで会った時、赤ちゃんを高い高いするような感じで持ち上げてくれて(笑)。ライヴじゃないからテンション低いし、恥ずかしいし、止めて!って。エマニエル坊やみたいに、僕、子供じゃないぞ!って(笑)」 マエカワ 「あの辺りから急激に仲良くなって」 ――遂にはコレクターズ武道館応援する旗まで作って、ツアーに持ち歩いてくれて。 古市 「聞かされてなかったからさ。それをインスタで知って」 加藤 「涙出たね。ピロウズもだけど、こうやって好きだ好きだって言ってくれてさ。だから武道館、本当に責任重大だなって思ってるんだよ。なんか、部下から持ち上げられた係長みたいな」 鈴木 「せめて社長って言って下さいよ!」 マエカワ 「社内の運動会のリレーのアンカーみたいな(笑)」 鈴木 「転んじゃダメですよ!(笑)」 加藤 「お前らまでいい感じに来てるから、係長は緊張してるよ!」 ――バトン落とさないように頑張りましょう! |
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