COCQ-83478〜9
 \2,520(tax in)

eternal...piano 収録曲インデックス | 主な演奏者の紹介


   ◎横堀朱美

[Disc 1] casual & healing COCQ-83478

  1. ビフォー・ロング(坂本龍一/糸川玲子・編)
    YMO解散後、映画「ラストエンペラー」他に出演、音楽も担当するなど、作曲やプロデュースで活躍している坂本龍一のアルバム「NEO GEO」に収められている曲。ここではピアニスト糸川玲子が編曲・演奏しています。

  2. 亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)
    ドビュッシーが、1910年に作曲した前奏曲集第1巻の、第8曲にあたる作品。抒情豊かな旋律は、19世紀フランスの象徴派詩人ルコント・ド・リールの詩集に含まれる同名の詩の印象をもとに書かれたといわれています。

  3. 夢(ドビュッシー)
    「夢」あるいは「夢想」という名で知られるこの小品は、ドビュッシーがローマ留学から帰国した1890年頃に作曲されたもの。和声などに新しい試みがなされており、優美でロマンティックな旋律に彩られています。

  4. エディット・ピアフへのオマージュ(プーランク)
    コクトーに見出されて6人組に名を連ね、1920年代のパリで華やかな活動を開始したプーランク60歳のときの作品。15曲からなる「即興曲」の第15番で、親しくしていたシャンソン歌手エディット・ピアフを讃えたワルツです。

  5. グノシエンヌ 第1番(サティ)
    グノシェンヌは古代クレタ島の古都クノッソスを指す“グノス”に由来。「3つのグノシェンヌ」の第1番は、1889年パリ万博でジャワの舞踊にふれて、その神秘的で異国風の音楽にインスピレーションを得て書いたもの。

  6. ジュ・トゥ・ヴ(サティ)
    サティはモンマルトルのカフェでピアニストをしていた頃、レビュー劇場の歌手のために50曲余のシャンソンを作曲。これもその1曲で、ピアノ編曲版も愛されています。優美な旋律とアンニュイな雰囲気が快いワルツです。

  7. エナジー・フロー(坂本龍一/加羽沢美濃・編)
    「エナジー・フロー」は、坂本龍一が栄養剤の30秒CMのために作った作品で、”身体を癒す音楽”がテーマになっています。ここでは加羽沢美濃の編曲による演奏が収められています。

  8. 音楽箱(リャードフ)
    ロシア国民楽派の作曲家リャードフは”音の細密画”とよばれています。”おどけたワルツ”という副題をもつこの曲は、オルゴールの音を模しており、「音楽玉手箱」の名でも知られます。繊細な音楽性を示す可憐な曲です。

  9. トロイカ 〜「四季」より(チャイコフスキー)
    ピアノ曲集「四季」は音楽雑誌ヌーヴェリストのために書いた小品集。1年の各月に相応しい詩を選び、そこに描かれた自然の情景や人々の生活を描出。「トロイカ」は11月の曲。民謡風の旋律による感傷を含んだ美しい曲です。

  10. 前奏曲 イ長調(作品28の7)(ショパン)
    ショパンの前奏曲集は、ピアノ奏法上の新しい世界をきりひらいたと評され、彼の全作品中最高傑作にあげられています。わずか17小節からなる第7番はマズルカ・リズムによる小品で、曲集中でも有名なもののひとつです。

  11. ノクターン 第2番 変ホ長調(ショパン)
    ショパンは、優美で芸術的香りの高い夜想曲を21曲残しています。Op.9の第2番はバルカローレ風の抒情的な曲想とロマンティックな旋律が印象的。映画「愛情物語」のテーマに用いられて広く親しまれるまでになりました。

  12. 月の光 〜「ベルガマスク組曲」より(ドビュッシー)
    ドビュッシーのピアノ曲中もっとも有名な「月の光」は、1890年に着手され、1905年に完成した「ベルガマスク組曲」の第3曲。夢幻的な旋律と和声的な色彩が印象的です。組曲の名はヴェルレーヌの詩にみられる言葉に由来。

  13. トロイメライ(シューマン)
    シューマンのピアノ組曲「子供の情景」Op.15は、標題をもつ13の小品からなりますが、その第7曲が「トロイメライ」です。小さな夢といった意味。甘く夢見るような旋律はデリケートなロマンティシズムをたたえています。

  14. ピアノ・ソナタ 第14番「月光」より 第1楽章(ベートーヴェン)
    1801年に書かれたピアノ・ソナタです。これを「月光」と呼んだのはロマン派の詩人レルシュタープ。幻想的なアダージョの第1楽章はゆるやかな分散和音の上に、おだやかな味わいをもつ調べがうかびあがります。

  15. シチリアーノ(バッハ/ケンプ編)
    原曲は、フルートとクラヴィーア(またはチェンバロ)のためのソナタ第2番BWV1031の第2楽章です。ピアノ編曲版は、W. ケンプやE. Hughes などの手によるものが有名。シチリアーノとは17、8世紀シチリア起源の舞曲。

  16. 森のバラード(大江 光)
    大江光は言葉で日記を書くかわりに、体験を音楽に昇華するように、曲を創りはじめました。この曲は、父・大江健三郎の小説「M/Tと森のフシギの物語」にちなんでーという気持ちで作りはじめた曲。1990年の作品。

  17. ジムノペディ 第1番(サティ)
    1888年に書かれた「3つのジムノペディ」の1曲。古代ギリシャの神々を讃える儀式ジムノペディアの名に由来。“ゆっくりと悩ましげに”と指示された第1番は、たゆたう流れのなか、もの悲しい旋律で静かに描かれます。

  18. 悲しい鳥(モンポウ)
    モンポウは、20世紀スペインの至宝といわれる作曲家で、“ピアノの詩人”ともよばれています。この「悲しい鳥」は、モンポウ最初期の作品で、9篇の小品からなる組曲「内なる印象」の第5番。哀感のこもった曲です。

  19. 別れの曲(ショパン)
    「別れの曲」の名で愛されているのは、全12曲からなる「エチュード(練習曲)」Op.10の第3番。ロマンティックな詩想にみちた旋律で綴られます。ショパン自身「これほど美しい旋律を書いたことがない」と語っています。

  20. 真夜中のノエル 〜プレイアデス舞曲集より(吉松 隆)
    「プレイアデス舞曲集」について、吉松隆自身「現代ピアノのための新しい形をした前奏曲集への試み。夢でもみるように聴いてほしい」と語っています。「真夜中のノエル」はプレイアデス舞曲集第X集に含まれています。



[Disc 2] essential piano COCQ-83479
  1. 即興曲 変ホ長調(シューベルト)
    シューベルトはOp.90とOp.142の、各4曲からなる即興曲を残しています。いずれもロマンティックな抒情詩人としてのシューベルトの才能が打ちだされた魅力的な小品です。この第2番は甘美な情趣と歌心にみちています。

  2. 楽興の時 第3番(シューベルト)
    全6曲からなる「楽興の時」Op.94は1823年に書かれたと推定されます。これらは、あるイメージや感情を、即興的に詩的に表現しようとしたものといわれています。かろやかで愛らしい第3番は、特に人気のある1曲です。

  3. トルコ行進曲(モーツァルト)
    トルコ行進曲の名で親しまれているのは、モーツァルトのピアノ・ソナタ第11番K.331の、”アラ・トゥルカ(トルコ風に)”と指示された第3楽章。歯切れの良いリズムとエキゾチックな趣をたたえた流麗な旋律が魅力。

  4. ロンド ニ長調(モーツァルト)
    モーツァルトはピアノ独奏のためのロンドを3曲残しています。そのうちイ短調の曲とともに有名なK.485は、1786年にウィーンで書かれたもの。軽やかで美しい音の流れのなかに、明るいやさしさがみちあふれています。

  5. エリーゼのために(ベートーヴェン)
    淡い哀感のこもった愛らしい小品です。ベートーヴェンが芸術的価値を高めたバガテル(簡単な小品)のなかでもっとも有名な曲。エリーゼは女性の名ですが、この曲が本当は誰のために書かれたのか、今も謎のままです。

  6. ピアノ・ソナタ 第8番「悲愴」より 第3楽章(ベートーヴェン)
    ベートーヴェン自ら「悲愴」と名づけたソナタで、彼が残した32曲のソナタのなかで、初期の代表的な傑作。名の由来となったのは、情熱と悲愴感にみちた荘重な序奏部の曲想。第3楽章は、軽快なロンド楽章です。

  7. 春の歌(メンデルスゾーン)
    メンデルスゾーンは、各6曲の8集ともう1曲、全49曲の「無言歌」を作曲。無言歌は、簡単な伴奏にのって歌曲風の旋律を奏することから自ら名づけた曲名です。春のよろこびを感じさせる優美な「春の歌」は第5集第6曲。

  8. アラベスク(シューマン)
    アラベスクは、アラビア風にという意味で、分散和音を多用した装飾的な曲につけられる曲名。シューマンが1839年に書いたこの小品も、音の綾織りを思わせる分散和音の連続のうえに夢幻的な趣をたたえた旋律が流れます。

  9. 幻想即興曲(ショパン)
    ショパンは即興曲を4曲残しています。Op.66は死後に発見され、「幻想」と名づけて出版されたもの。全作品中でも特に人気のある1曲です。速いテンポで情熱的に進み、中間部に甘美でおだやかな調べが挿入されています。

  10. 前奏曲 変ニ長調「雨だれ」(ショパン)
    24の前奏曲集Op.28は、異なる調性をもち、性格も形式も自由、短い動機が即興風に展開する小品集。その15曲がファンタジーあふれる「雨だれ」です。曲中通して奏される変イ音(中間は嬰ト)の連打が雨の滴を連想させます。

  11. 練習曲 ハ短調「革命」(ショパン)
    12のエチュード(練習曲)Op.10の最後に置かれた「革命」は、祖国がロシア軍に侵攻されたという悲報に接し、痛切な心情をこめて作ったもの。左手のための練習曲ですが、ドラマティックな緊張感にみちた熱情的な作品です。

  12. 英雄ポロネーズ(ショパン)
    ポロネーズはポーランドの代表的な舞曲です。ショパンのポロネーズと名づけられた18曲中、ひときわ勇壮で、輝かしい曲想と華麗な演奏効果をもつのが、1842年に書かれた「英雄」。長い序奏のあと、力強い主題が表れます。

  13. 愛の夢 第3番(リスト)
    リストは、ドイツ・ロマン派詩人の詩による自作の歌曲をもとに、ピアノ曲「愛の夢〜3つの夜想曲」を作曲。夢見るように甘くロマンティックなこの第3番は、フライリヒラートの詩による歌曲「愛し得る限り愛せ」の編曲。

  14. 前奏曲 嬰ハ短調 作品3の2(ラフマニノフ)
    前奏曲集はラフマニノフの代表的ピアノ曲のひとつ。彼もJ.S.バッハやショパンにならって長短両調による全24曲の前奏曲を作曲。名高い最初の曲が1892年に作られた「5つの小品」Op.3の第2曲(嬰ハ短調)です。

  15. 亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル)
    高雅で感傷的な美しさをたたえたこの曲は、ラヴェルがパリ音楽院在学中の1899年に書いたもの。画家ヴェラスケスの描いた王女の肖像画に想を得たと伝えられています。パヴァーヌは16世紀スペイン起源の優雅な宮廷舞曲。

    演奏:(1,7,11,15) 田部京子 (2,5) イリーナ・メジューエワ (3) イングリット・ヘブラー (4) マリア・ジョアオ・ピリス (6) ブルーノ=レオナルド・ゲルバー (8) アンドラーシュ・シフ (9,12) 近藤嘉宏 (10) ニキタ・マガロフ (13) ミシェル・ダルベルト (14) ウラジーミル・トロップ




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