真空の水
真空=物質が何もない空間。
重力も、空気の成分も、何も存在しない世界。
宇宙空間って、真空に限りなく近いけど
ごくわずかな"星間物質"があるそう。
でも頭の中の世界では、いつでも完璧な真空を作ることができる。
上も下も前も後ろもない、静謐な真空の世界。
そこへ、ひとつかみほどの水がシュボッッと登場。
宙に浮いて時折きらりと光りながら、
あなたの目の前で、膨らんだり、細くなったり、分かれたり、くっついたりしながら
水は、生きた彫像になる。
無の世界に現れた唯一の"有"。
宇宙時間の中で、ゆっくり姿を変えながら動き続ける、真空の水。
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