12月になり、街中ではクリスマスツリーやイルミネーションを見かけるようになりました。みなさんがお住まいの地域では、いかがでしょうか? わが家でも、12/1からアドベントカレンダーでカウントダウンを始めたり、飾りつけをしたり、クリスマスを迎える準備をしています。あとは、当日の料理とケーキ、そして、子どもたちのプレゼントの準備くらいでしょうか。
娘はもう4歳なので、欲しいものを何度か聞いているのですが、トンカチと言ってみたり、ある時はサンタクロースと言ってみたりで……。リクエストがなかなか定まりません。もう少し様子を見て、決めることにします。
まだ欲しいものを伝えることのできない小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、クリスマスのプレゼントを何にしようか、迷われているお父さん、お母さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
私は編集者・ライターであるとともに、おもちゃコンサルタントという肩書きもあるので、今日はひとつ、おすすめのおもちゃをご紹介しようかと思います。厳密に言えば、お子さんの年齢や関心ごとなどによっておすすめもおもちゃも異なりますが、1歳以上の小さなお子さんでしたら、まずは「ニック社」の「プラステン」を贈ってみてはいかがでしょう。
「プラステン」は、5本の支柱が立っている木製の土台と、5色×10ピースの木製リング、紐、サイコロ2種からなるおもちゃです。2007年からはドイツの木製玩具メーカー「ニック社」が、それ以前は、長年ドイツの「ワルター社」が製造・販売していて、「木のおもちゃの王様」という別名もあるほど、世界の家庭で愛されてきました。
土台とリングには、ヨーロッパの安全基準を満たしたブナを、リングの色付けには無害な塗料を使用しているため、小さなお子さんが遊ぶのにも安心です(※)。
娘が「プラステン」で初めて遊んだのは、百貨店のおもちゃ売り場でした。当時1歳半ごろだった娘が「プラステン」のサンプルで黙々とリングの抜きさしをしていて、いくら声をかけても動こうとしない様子を見て夫が「このおもちゃ、買おう!」と、めずらしく思い立ったのがきっかけで、わが家にやってきました。
家に帰って早速、リングを色ごとに支柱にさしては、完成すると豪快に壊して大喜び……という遊びを始めた娘。飽きずに繰り返し遊んでいるなあと思いながら見守っていると、次第に遊び方に変化が生まれました。リングを床に並べたり、「ドーナツ、どうじょ」と言って、リングをお皿に乗せて持ってきてくれたりするようになったのです。
そう、「プラステン」は、シンプルなデザインだからこそ、遊び方が無限大。大人が教えなくとも、子ども自身でいろんな遊び方を見つけていくんですよね。ひとりで黙々とイメージを膨らませて遊ぶもよし、家族や友達と一緒におままごとやゲームをして遊ぶもよし。成長に合わせて、1歳ごろから大きくなるまで長く楽しむことができるので、おすすめなのです。
1、2歳ごろ、娘がよくしていたのはこんな遊び方でした。
・支柱にリングをさす
・リングを積む
・紐にリングを通す
・リングを床に並べる
・リングをおままごとの食べ物やお金に見立てる など
時は経ち、4歳になった現在。
相変わらず「プラステン」で遊んでいる娘を見て、やっぱり長く遊べるおもちゃなんだなあと感心してしまいます。
最近の遊び方は、主に4つ。
・リングを立てて転がす
廊下の端に「プラステン」をセットし、ゴールを決めてリングをひとつずつ転がします。例えば、寝室をゴールにして、リングが入ったら○、途中で止まったり、倒れたり、曲がって他の部屋に入ったりしたら×、など。
・リングを床に並べる
1歳のころからしていた遊び方ですが、今も健在です。道のように長く連ねることもあれば、花などの模様を作ることも。
・リングを積む
50個あるリングを、倒れないように高く積むのが楽しいようです。倒れる時は決まって「きゃー!」と叫んで大笑いしています。
・リングを隠して宝探し
娘が赤いリングを、私が青いリングを隠し、各々で探します。探している私に「ここにあるんじゃないかな?」と必ず教えてくれるところが、まだまだかわいいですね(笑)。
どれも娘が見つけた遊び方なのですが、小さいころと比べると、自分なりのルールを設けたり、空間を広く使うようになったりしていて、成長を感じます。
小学生になったら「一、十、百、千、万」と、数字の桁を学ぶ道具として使うのにもおすすめです。
「こんなにたくさんのリング、遊んでいるうちになくしてしまいそう!」。
そう思われた方も、ご安心を。Webショップでリングの単体販売をしているおもちゃ屋さんがいくつかありますので、追加購入も可能です。
また、「プラステン」は土台があるので、片付けも楽ちん。娘は「ごはんの時間だから、お片付けしよう!」と声をかけると、自分で色ごとにわけながら支柱にさして、子ども部屋の定位置にしまっています。
いかがでしょうか?
「プラステン」のように、長く遊ぶことができるおもちゃ、子どもの遊ぶ力を引き出してくれるおもちゃはいいなと、私は思っています。もしそんなおもちゃをお探しの方がいらっしゃいましたら、参考になれば幸いです。
平岩茉侑佳
※3歳の子どもが口を開けた時の最大口径39mmが、乳幼児ののどにつまりやすいサイズの目安とされています(母子健康手帳より)。リングには穴が開いているものの、直径が36mmなので、赤ちゃんの口に入る可能性があります。赤ちゃんと一緒に遊ぶ場合は、十分お気をつけください。
*息子はリングを口に入れてしまうので、紐を通した状態で遊んでいます
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