「ママー!工作しに行こうよ!」。
最近、娘からそんな提案をされることが増えました。
コロナ禍なので、どこかに出かけるといえば近所の公園か図書館、そして地域の工作スペースが定番になっているわが家。工作スペースに通っているうちに、娘は自分で作ることの楽しさに気づきつつあるのか、以前より工作をしたいと言うようになったのです。
わが家の近所にある工作スペースは自治体が運営していて、紙や段ボール、ストロー、リボン、布、ビーズ、ハサミ、ノリなどを無料で提供してもらえます。その中から娘が好きな材料を選んでくるのですが、お友達と相談しながら、あれにしようか、これにしようかと悩んでいる姿がまた微笑ましい。さんざん悩んだ挙句、ピンクの紙×紫のリボンなど、私では選ばないような組み合わせを持ってくるので、「そうきたか~」と、こちらも楽しく眺めています。自分が好きな色や材料を使って思い通りのものを作ることができることこそ、工作の醍醐味のひとつですよね。
せっかくいろいろ作ったので一部をご紹介したいと思いますが……、さすが女子。装飾品が多めです(笑)。ここには載せていないネックレスやバッグ、髪飾り、デザインが違う時計なども作りました。お友達の男の子は武器やおもちゃなどの工作が多いので、やはり工作にも多少の男女差がありますね。
●リボンのステッキ
「ピンクのステッキを作りたい!」という娘の要望に応えるべく、一緒にピンクのぽんぽんつきステッキを作ることにしました。
毛糸のぽんぽんを作る要領ですずらんテープを娘の手にくるくると巻き、そうっと外して中央をぎゅっと結びます。そこで、娘がひと言。「やっぱりリボンのステッキにする!」。途中段階のリボンの形が気に入ったようで、急遽、ピンクのぽんぽんステッキからリボンのステッキに変更になりました。結ぶ際に長めにとっておいたすずらんテープを割り箸に絡め、ピンクのストローの穴に差し込んだら完成です。
●たんぽぽステッキ
工作スペースに花型のクラフトパンチがあったので、たんぽぽのステッキを作ることにしました。プリンセスや妖精が持っているからでしょうか、娘はステッキや杖といった類のものが好きなのです。
割り箸で補強したストローに緑の折り紙を巻き、葉っぱをつけて持ち手を制作。クラフトパンチで開けた花型の折り紙2枚を厚紙でそれぞれ補強し、持ち手の先端につけました。
●ハートの時計
入園後、自分で登園時間や寝る時間などを時計で確認する機会が増えたからか、腕時計を作りたいと言い出した娘。
丸く切った段ボールに自分で文字盤を書いてビーズを飾り、太めのリボンに固定(ビーズ、段ボール、リボンは糸を使って私が固定しました)。クラフトパンチで開けたハートの折り紙をリボンに貼り、手首に巻いて時計にしました。
●カモネギのネギ
娘が言うところのカモネギとは、アニメやゲームで人気の「ポケットモンスター(ポケモン)」に出てくるキャラクターのこと。最近、ひょんなことから娘はポケモンにはまっているので、お友達がカモネギの持っている武器のネギを作っているのを見て、自分も作りたくなったようです。
ラップの芯に透明のすずらんテープを巻き、緑のすずらんテープを束ねて先端につけたらできあがり。緑の布で補強しました。
●アイスクリーム
娘はアイスクリームが大好き。クラフト紙をくるりと巻いて作ったコーンに、丸めたフラワーペーパーを詰めてアイスクリームを作りました。小さく切った紙や布でトッピングするのも忘れずに。
いくつか作って持ち帰り、自分の自転車のカゴに入れて移動販売式のアイス屋さんを開店。おすすめは、いちごのアイスとのことです。
●にこにこ、ばあ!
年齢的にどうしても娘の工作ばかりになってしまうので、たまには息子のための工作(と呼べるものでもありませんが。笑)も。
丸型の段ボールを見つけたので、表と裏に顔を描きました。私の顔の前に当て、くるりとひっくり返しながら息子に「にこにこ~、ばあ!」と言ってみたところ、大喜び。「ばあ!」のところで、声を出して笑ってくれます。気に入ったのか、1日に数回は私のところに持ってきて「にこにこ、ばあ!」をせがむようになりました。よく見かけるおもちゃですが、期待通りに喜んでもらえると嬉しいものですね。
娘も息子も大好きな絵本『あかちゃん』(ブロンズ新社刊)の表紙を思い出しながら真似して描きましたが、帰って確認してみたところ、ちょっと違いました……。
どれも何てことのない工作ですが、娘にとっては大切なもののようで、作った日には「パパ、見て見て!娘ちゃんが作ったんだよ!」と夫に披露しているし、作ってしばらく経ったものも、いまだに遊んだり身につけたりしています。私も手伝っているとはいえ、娘が自分で選んで作っただけあって気に入っているんですね。
使った材料は、どちらのご家庭にもあるような身近なものばかり。家にある材料でいろんなものが作れるのだなあと実感する日々です。在宅時間が長いこの機会に、ご自宅にある材料を使って親子で工作を楽しんでみてはいかがでしょうか。
平岩茉侑佳
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