3月もついに下旬に突入し、今年度もあとわずか。
2015年の夏に連載を開始した当時は7歳と4歳だった長男アユと次男ワタも今では16歳と13歳。来年度には高2と中2となります。
そう。もはや「キッズ」ではなくなってしまった彼ら。月末か来るたびにこの原稿、何を書こうかいつも悩んでいましたが、先日「もうキッズではなくなってしまったので。。。」と言うコロムビアキッズさんの言葉にハッとしました。面白いことに子どもというのは毎日見ているとその成長に全く気がつかないのです。私だけがずっと我が子のことを未だ「キッズ」だと思っていました。
というわけで、9年弱続いたこの連載も今回が最終回。
そこでドイツでの子育てを経て大きく我が家で変わった出来事を最後に話したいと思います。
*2015年の冬
*2023年夏!
1)海外生活の影響はやはり大きい
当然と言えば当然ですが、ドイツ生活がなければ今のアユとワタにはならなかったなと確信しています。そしてそれに伴い何度か大きな環境の変化がありましたが、それを乗り越えるとまた少し別の人格が現れるのです。それを成長と呼ぶのかも知れませんが、環境の変化は少なからずその人の性格も変える気がします。
人生には脱皮を繰り返して大人になる過程というのがあるのだな。。。と、実感。
2)味覚や聴覚の変化
味覚や言語の感覚が子ども時代に作られるというのは決して間違っていないと思います。言語面では私には到底聞き取れないRやLの発音の違いがあっさり聞き取れたり、アルファベットで書かれた文章がストレスなく読めたり。その反面、漢字、カタカナは本当に苦手です。また味覚面では渡独前は大好きだった梅干しなどの食品も今では全く食べられず。。。いわゆる生粋の「日本人」に育てたい場合は、海外生活でも徹底した家庭での日本教育が必要です。ただ頑張ったけど我が家ではパーフェクトにはできませんでした。
3)私が変わってしまった!
仕事が好きで今まであまり子育てに関心がなかった私ですが、渡独後はガラリと変わりました。やはり見知らぬ地で子どもが困らないようにと、現地校でも積極的に行事に係に参加したり、日本語の宿題も熱を入れてみてあげるなど、全力で「ママ業」に専念。自らケーキを焼いたり、寿司を巻いたりなど人生で到底やらなかったことをドイツではライフワークのようにやり、自分が別の人間になったようでした。そのためか未だに次男の勉強を見てあげたりと、私自身が少し過保護になりすぎてそろそろ距離を取らなければと思う問題はあります。。。
ただ、ドイツ滞在中は家族と過ごす時間が非常に多く、家族仲はすごく深まりました。ちなみに我が家以外でも、海外生活をしていた家族の仲はとてもいいという家庭、実はかなり多いです。
家族はサバイバル生活を共に生き抜いた「戦友」でもありますしね。笑
と、懐かしい気持ちで今までの子育てを一気に振り返って書かせていただきました。
拙い文章でしたが、毎月楽しみに読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
そしてそんな9年弱の何気ない毎日を大切なものなのだと意識させてくれ、文章として残す機会をくださったコロムビアキッズの皆様にも心よりお礼申し上げます。
それでは皆様お元気で!またどこかでお会いしましょう。
Danke und alles Gute! (ありがとう、そしてお元気で!)
高橋ユウ
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