子どもが就学すると避けて通れないPTAの存在。
その内容や負担、加入について度々話題になっています。
ドイツには日本のようなPTA組織はありませんが、クラス役員も決めるし、父母のサポートは必須。
そこで今回はドイツでの保護者のお手伝いのあり方と日本との違いについて紹介します。
1)ドイツの小学校は日本のPTAのような組織運営をしていない
日本との1番の違いはこれではないでしょうか。
小学校では、クラス役員に選ばれた父母の役割といえば先生とコンタクトを取り、お知らせをメールやSNSグループで伝えたり、行事や授業でのヘルプが必要な場合にのみ保護者からサポートを募ること程度です。
サポートもあくまで任意な為、何もしないからと言って非難されることはありません。
また当然PTA会長もおらず、教育委員会なども特に絡んでいない為、式典での長~~~い挨拶などなし!(笑)(と、いうか式典自体がありません。。。)
一言で言うとドイツの保護者サポートはカジュアルです。
2)立候補が意外といる!?ドイツのクラス役員やサポーター
日本ではなかなか決まらない役員ですが、ドイツでは意外にも2~3人立候補が出るほど役員決めはスムーズです。
しかも、一度なってしまうと、問題なければそのまま卒業まで。。。というのも結構普通のこと。
その理由として、ドイツ人は、人から頼られることが好きな人が多い、というのも一因だと思うのですが、やはり役員をやっててメリットがあるからだと思います。
役員をやってると学校の様子がよく分かるようになる、というのは日本もドイツも同じですが、それに加え、ドイツの役員は権限が結構多いのです。
自分のやりたいイベントの提案をしたり、意見の決定を最終的に行ったり。
ただ自由な故に、クラスがまとまってないと役員さんは大変かも。。。
3)「サポートには寄付!」が一般的なドイツの徴収システム
日本の場合、PTA会費といえば、一律徴収。
ドイツで、こうした子供達へのサポート活動費を集める場合は大抵「寄付」という手法が一般的です。(教材費や遠足の交通費などの諸雑費は日本同様きちんと徴収。)
長男アユのギムナジウムになると規模も大きくなる為、サポート専用のNPO団体のような機関が存在しており、任意の額の寄付を保護者から募ります。
ドイツでは寄付は一般的な手法らしいですが、日本では一般的ではないので普及するのは難しそうですよね。。。
でもベルマークよりは効率的だと思うのですが。。。
*寄付といえば、行事のたびに「手作りケーキの寄付」を募ることも多い。
売って学校の収益にしたりします。(なので一つはケーキレシピを覚えることをオススメ!)
と、ドイツの保護者サポートのあり方や特徴をざっくりとまとめてみました。
日本のPTAの場合、『みんな平等のサービスを受けれるけど、平等の負担を担おう』というのが特徴ですが、私の子供時代と比べ、ライフスタイルも大きく変化し、またサービスの内容を見直すべきものがあるのも事実。
日本社会は平等と組織化が好きなので、ドイツのように「個々に任せる」やり方は定着しずらいのかなとも感じます。
ではドイツなら大丈夫か?というと、私の子どものクラスは比較的上手くいっていると思います。
が、言語の問題で、先生と父兄が意思疎通すら難しい移民家庭が大半を占める学校、親が子どもの教育に全く関心がない、非協力的家庭が大半を占める学校というのもドイツには存在します。
まあここまでくると保護者サポート以前の問題ですが。。。
個人に任せるやり方は、社会がある程度、時間的金銭的余裕があって、思考も成熟していないと難しいのかもしれません。
ではまた次回!
Tschuss!(チュース:意味 バイバイ)
高橋ユウ
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