日本でドイツ語を学んでいるだけでは決して知らなかったであろうことがここドイツではたくさんあります。
日本人には遠い存在のドイツ語ですが、実際に住んで使っていると言葉って生きてるんだなあということを日々実感します。
今回はそんなドイツ語にまつわる話をいくつか紹介します。
1)ドイツは様々な外国人のドイツ語が聞ける国
移民大国ドイツ。
昨今では中東やアフリカ系難民を大量に受け入れたことで有名ですが、外国人の多さは今に始まったことではありません。
古くは第二次世界大戦終了後、労働力を補う為にトルコやイタリアなどから多くの外国人を受け入れそのまま国に帰らず住み着いたことから、多くの移民がドイツ語を使って暮らしています。
その為、一見流暢に聞こえても、3年も住んでいると「あ、この人ドイツ人の発音じゃない」とだんだん聞き分けられるようになりました。
同じドイツ語でもイタリア人はイタリア風、ロシア人はロシア風と舌の巻き具合やイントネーションでちょっと違ったように聞こえます。
(ちなみに日本人のドイツ語は舌の巻き具合も少ないからか、比較的「あっさり」しているように感じます。)
同じドイツ語でも自国の個性を感じられるのは面白い。
ちなみにうちの子らも結構流暢ですが、バリバリの「日本語ドイツ語」です(笑)。
2)ネイティブでもドイツ語が正しく喋れていない?
ドイツ語は非常に難しく、習得がかなり困難な言語です。
そのため母国語でない移民の人々にとっては大きなハンディなためこちらの教育を受けていない限りは(アウスビルティングや大学など)希望の職種につくのは簡単なことではありません。
しかし近年ではなんとドイツ人ですら正しい書きが出来ないどころか正しく喋れていない人が増えているのだとか。。。
今日のドイツでは詰め込み教育は良いものとされず、いわゆる「のびのび系」教育です。
そのためか日本の学校のような書き取りの宿題は圧倒的に少なく、綴りがちゃんと書けない子供も増えているとか。。。。
特にドイツ語は動詞だけでなく名詞や形容詞などの単語の変化が激しく、これを使いこなせるには相当な勉強量と慣れが必要です。
(日本語だと「て、に、を、は」が正しく使えていない感じでしょうか。)
しかしネイティブでもちゃんと話せていないのは実は日本でも同じかも。。。
私も漢字、結構間違えるしなあ(汗)。
3)ミュンヘンは強烈!?様々な方言があるドイツ
ドイツにも日本のように地方によって方言があります。
私の住むルール地方では「ルールドイツ語」と呼ばれる方言がありますが、最近の若い人はあまり使わないうえ、一般的に比較的標準語に近いドイツ語を喋るので、ドイツ語ビギナーの我が家にはありがたい。
ちなみにこの近くだと、ケルンの方言は非常に強いらしく、「ケルンのドイツ語は分からないよ」と夫のドイツ人の同僚がよく言っているそう。
しかしもっと強烈なのがミュンヘンなどを中心とする「バイエルン地方」のドイツ語。
これはドイツ人がネタにするほどの強烈さで、なんと「バイエルン語辞典」という厚さ5センチほどの辞典が売られているほどだとか!
ちなみにドイツの標準語は Hannover(ハノーファー)という都市あたりだそうです。
ドイツ語を本格的に学びたい!という方はやはり現地に来ることをお勧めします。
教科書だけでは学べないことのオンパレードですよ!
ではまた次回!
Tschuss!(チュース:意味 バイバイ)
*南ドイツでは Grus Gott!(グルース ゴット) がよく使われますよ。
高橋ユウ
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