青春シネマ倶楽部40商品情報

青春シネマ倶楽部40

青春シネマ倶楽部40

[ALBUM] 2010/04/21発売

青春シネマ倶楽部40

COCP-36122-3 ¥3,300 (税抜価格 ¥3,000)

CD2枚組、全40曲収録
全曲、映画&楽曲解説付き

    DISC-1
  1. 蒲田行進曲 / 松坂慶子、風間杜夫、平田満
    『蒲田行進曲』

  2. スローなブギにしてくれ(I Want You) / 南佳孝
    『スローなブギにしてくれ』

  3. セーラー服と機関銃 / 薬師丸ひろ子
    『セーラー服と機関銃』

  4. ラブ・ストーリーを君に / 財津和夫

  5. 『ラブ・ストーリーを君に』
  6. 八月の濡れた砂 / 石川セリ
    『八月の濡れた砂』

  7. 君は恋のチェリー / ゴダイゴ
    『HOUSE ハウス』

  8. Amethyst Sunray(アメジスト サンレイ) / しばたはつみ
    『地震列島』

  9. 雨の殺人者 / 内田裕也
    『TATOO<刺青>あり』

  10. 「エロス+虐殺」メインテーマ2 / シネ・ロマン・ミュージック
    『エロス+虐殺』

  11. さびしんぼう / 富田靖子
    『さびしんぼう』

  12. ステイション ワゴン / 鈴木祥子
    『キッチン』

  13. 戦士の休息 / 町田義人
    『野生の証明』

  14. 丘を越えて / 矢野顕子
    『卓球温泉』

  15. いつか誰かが… / 渡辺典子
    『いつか誰かが殺される』

  16. 鉄道員 / 坂本美雨
    『鉄道員(ぽっぽや)』

  17. 金田一耕助の冒険 サーカス編 / センチメンタル・シティ・ロマンス&村岡雄治
    『金田一耕助の冒険』

  18. 悲しくてやりきれない / おおたか静流
    『シコふんじゃった。』

  19. 積木くずし / 島倉千代子
    『積木くずし』

  20. 男はつらいよ / 渥美清
    『男はつらいよ』

  21. 野獣死すべしのテーマ / 荒川バンド、岡野等
    『野獣死すべし』
    DISC-2
  1. 人間の証明のテーマ / ジョー山中
    『人間の証明』

  2. 白昼の襲撃・テーマ / 日野皓正クインテット
    『白昼の襲撃』

  3. 時をかける少女 / 原田知世
    『時をかける少女』

  4. 赤い狩人 / 町田義人
    『キタキツネ物語』

  5. Shall we dance? / 大貫妙子
    『Shall we ダンス?』

  6. 戦国自衛隊のテーマ / 松村とおる
    『戦国自衛隊』

  7. 赤頭巾ちゃん気をつけて / 佐良直美
    『赤頭巾ちゃん気をつけて』

  8. 欲望の街 / 宇崎竜童
    『白昼の死角』

  9. もう頬づえはつかない / 荒井沙知
    『もう頬づえはつかない』

  10. It's All Right / 仲村トオル
    『ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎狂騒曲』

  11. 化石の荒野 / しばたはつみ
    『化石の荒野』

  12. アフター・ザ・レイン / ゴダイゴ
    『遙かなる走路』

  13. 時代おくれの酒場 / 高倉健
    『居酒屋兆治』

  14. 晴れ、ときどき殺人(キル・ミー) / 渡辺典子
    『晴れ、ときどき殺人』

  15. 白馬のルンナ / 内藤洋子
    『その人は昔』

  16. BOYS / ルイス
    『翔んだカップル』

  17. 織江の唄(2009 Ver.) / 山崎ハコ
    『青春の門』

  18. 月光価千金 / 松坂慶子、志穂美悦子
    『上海バンスキング』

  19. ラストダンスは私に / 萩原健一
    『いつかギラギラする日』

  20. エーゲ海に捧ぐ / エンニオ・モリコーネ・オーケストラ、佐藤陽子(ヴァイオリン)
    『エーゲ海に捧ぐ』

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懐かしの歌謡曲40曲セレクション「青春倶楽部」シリーズの第5弾は、日本映画の主開歌やテーマソングのヒット曲を、コロムビアの音源を中心にCD2枚組、全40曲にまとめた<懐かしい日本映画ヒット曲セレクション>です。

−収録曲− DISC 1

1.蒲田行進曲/松坂慶子・風間杜夫・平田満『蒲田行進曲』
◎つかこうへい作・演出の舞台作品(80年初演)を深作欣二の監督で映画化した『蒲田行進曲』の主題歌で、主演陣の松坂慶子・風間杜夫・平田満によって歌われた。かつて松竹キネマ蒲田撮影所の所歌であり、近年はJR蒲田駅の発車メロディーとしてもお馴染みのこの曲は、元々ルドルフ・フリムル作のミュージカル『放浪の王者』の中の一曲「放浪者の歌」のメロディーに日本語詩を載せたもの。1929(昭和4)年に松竹映画『親父とその子』の主題歌として発表された他、川崎豊と曽我直子のデュエットでレコード化もされている。

2.スローなブギにしてくれ(I Want You)/南佳孝『スローなブギにしてくれ』
◎75年、文芸誌『野性時代』に発表された片岡義男の同名小説を、81年に製作・角川春樹、監督・藤田敏八で映画化した作品で、のちにTVドラマで一時代を築く浅野温子の主演デビュー作となった。南佳孝が歌う主題歌は、30万枚以上のセールス(オリコン6位)を記録。彼の最大のヒット曲となった。角川春樹はデビュー曲「摩天楼のヒロイン」(73年)を聴いて以来の南佳孝のファンで、本作の映画化企画段階から南の起用を想定していたという。映画本編の中ではBGMとして「摩天楼のヒロイン」も使われている。
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3.セーラー服と機関銃/薬師丸ひろ子『セーラー服と機関銃』
◎赤川次郎が78年に発表した原作小説を81年に映画化 (監督・相米慎二)した際に、主演の薬師丸ひろ子が歌った主題歌で、彼女の記念すべき歌手デビュー作品。見事オリコンNo.1に輝き、作曲者の来生たかおが歌った歌詩違いヴァージョン「夢の途中」もヒットしている(オリコン4位)。これを機に“角川三人娘”(薬師丸ひろ子、原田知世、渡辺典子)の主演作品は各々が主題歌も歌うというパターンが確立され、薬師丸もその後「探偵物語」(83年)、「メイン・テーマ」(84年)、「Woman」(84年)等、主題歌をヒットさせている。
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4.ラブ・ストーリーを君に/財津和夫『ラブ・ストーリーを君に』
◎ディディエ・ドゥコワンの小説『眠れフローレンス』を原作に、後藤久美子と仲村トオルの主演で映画化された作品(監督・澤井信一郎)で、それまでTVドラマ等で活躍していた当時中学2年生の“国民的美少女”ゴクミにとって、これが記念すべき映画デビューとなった。財津和夫が歌う主題歌は彼の5作目のソロ・シングル(カップリングは「サボテンの花」)として、映画公開に先だち88年1月にリリースされている。

5.八月の濡れた砂/石川セリ『八月の濡れた砂』
◎70年代シラケ世代の若者たちの無軌道な生態を独特なタッチで描いた青春映画『八月の濡れた砂』(監督・藤田敏八)の主題歌。ソフトロック・グループ「シング・アウト」に一時期在籍経験があるものの、当時はレコード・デビュー前の無名シンガーだった石川セリによって歌われ、映画公開から半年後の72年3月にリリースされた彼女のデビュー・シングル「小さな日曜日」にカップリング曲として収録されたのが初レコード化だった。
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6.君は恋のチェリー/ゴダイゴ『HOUSE ハウス』
◎CM監督として活動していた大林宣彦の劇場用映画初監督作品となった『HOUSE ハウス』(77年7月公開)の挿入歌で、ゴダイゴが登場する1シーンに使用されている。作詩を手がけたのは、ゴダイゴと同じ音楽出版社に所属する英国人作詩家だった。ミッキー吉野と小林亜星が音楽を手がけた同映画のオリジナル・サウンドトラック・アルバム(77年6月)でレコード化された後、同年9月にはゴダイゴの5枚目のシングルとしてカットされている。

7.Amethyst Sunray<アメジスト・サンレイ>/しばたはつみ『地震列島』
◎マグニチュード8の大地震が東京を襲うという設定で話題を呼んだパニック映画『地震列島』(監督・大森健次郎)の主題歌。しばたはつみの通算13作目のシングルとして、映画公開日の5日前の80年8月25日にリリースされた。映画本編の見どころは何と言っても、円谷英二の愛弟子・中野昭慶が特技監督を務めた特撮シーン。地震研究の専門家たちの協力を得てリアルに描いた巨大地震による首都崩壊シーンは、まさに圧巻である。

8.雨の殺人者/内田裕也『TATOO<刺青>あり』
◎79年に起きた三菱銀行人質事件を題材にした宇崎竜童主演映画『TATTOO<刺青>あり』は、それまでピンク映画を数多く手がけてきた高橋伴明が初めて一般映画を監督した記念碑的作品で、高橋はこの作品がきっかけとなり、ヒロイン役の関根恵子(現・高橋恵子)と結婚している。内田裕也がトルーマン・カポーティ・ロックンロール・バンドをバックに歌う主題歌「雨の殺人者」は、元々82年1月リリースの内田のアルバム『さらば愛しき女よ』収録曲だったが、映画公開の6月にシングル・カットされている。
(P)1982 WARNER MUSIC JAPAN INC. LICENSED BY WARNER MUSIC JAPAN INC.

9.「エロス+虐殺」メインテーマ2/シネ・ロマン・ミュージック『エロス+虐殺』
◎大正時代のアナーキスト大杉栄が三角関係のもつれから刺された事件を題材に、松竹ヌーヴェル・ヴァーグ出身の吉田喜重監督が大正時代と現代(昭和44年)を交錯させる前衛的な手法で描いた『エロス+虐殺』は、上映時間4時間近くにも及ぶ大作で70年3月公開。音楽を担当した一柳慧は、大正時代のシーンには本CD収録の弦楽によるリリカルなテーマを、現代シーンでは当時新宿のディスコ等で活動していたエイプリ・フール(細野晴臣、松本隆、小坂忠、柳田ヒロなどが在籍)の即興演奏を効果的に用いていた。映画公開のひと月後にレコード化されている。

10.さびしんぼう/富田靖子『さびしんぼう』
◎大林宣彦監督が故郷の広島県尾道を舞台に描いた一連の“尾道三部作”の完結編となった作品で、山中恒の『なんだかへんて子』を原案に大林監督自身の自伝的要素を加えたノスタルジックな内容となっている。劇中、主人公がピアノ演奏するシーンをはじめ、随所でショパンの「別れの歌」が使われているが、エンディングではこの曲に売野雅勇が歌詩を付け、主演の富田靖子が歌った本曲が流れた。映画公開の2ヶ月前の85年2月にシングル発売され、オリコン52位にランクされている。

11.ステイション ワゴン/鈴木祥子 『キッチン』
吉本ばななのベストセラー小説を森田芳光監督が映画化した『キッチン』は、雑誌『mcシスター』の専属モデルとして活躍していた川原亜矢子の女優デビュー作品で、89年10月29日に公開された。主題歌「ステイション ワゴン」を歌った鈴木祥子は、88年に「夏はどこへ行った」でデビューしたマルチな才能を持つ女性シンガー・ソングライター。本曲は彼女の4作目のシングルとして映画公開の約1週間前にリリースされている。
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12.戦士の休息/町田義人『野性の証明』
◎大ヒットした『人間の証明』(77年)に続き、森村誠一のベストセラー小説を角川書店が映画化した『野性の証明』(監督・佐藤純彌、主演・高倉健)は、78年10月公開。ヒロイン役に抜擢された当時14歳の薬師丸ひろ子にとって、これが記念すべきデビュー作となり、一躍アイドルとして脚光を浴びた。映画公開の2ヶ月前にリリースされた、元ズー・ニー・ヴーのヴォーカリスト町田義人が歌う主題歌「戦士の休息」も、オリコン第6位まで昇るヒットとなった。

13.丘を越えて/矢野顕子『卓球温泉』
◎松坂慶子、牧瀬里穂、窪塚洋介などが出演したコメディ映画『卓球温泉』(監督・山川元)は、98年5月公開。主題歌に用いられたのは、矢野顕子が76年に発表したデビュー・アルバム『JAPANESE GIRL』収録の本曲で、ムーンライダーズがバッキングを務め、あがた森魚がコーラスで参加している。原曲は古賀正男が明治大学マンドリン倶楽部のために作曲した合奏曲「ピクニック」。島田芳文が歌詩を付けて「丘を越えて」となり、1931(昭和6)年に藤山一郎の歌でレコード化された。
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14.いつか誰かが…/渡辺典子『いつか誰かが殺される』
◎赤川次郎の同名小説をモチーフに、高田純脚色・崔洋一監督で映画化された『いつか誰かが殺される』は、角川三人娘の末っ子的存在である渡辺典子の主演映画4作目の作品として1984年10月に公開された。角川三人娘の慣例どおり渡辺が主題歌を歌っているが、前主演作『晴れ、ときどき殺人』の主題歌に続き、再び阿木燿子(作詩)=宇崎竜童(作曲)コンビの作品。84年9月にリリースされ、オリコン26位にランクされた。

15.鉄道員/坂本美雨『鉄道員(ぽっぽや)』
◎浅田次郎の短編小説を映画化した『鉄道員(ぽっぽや)』(監督・降旗康男)は、99年6月公開。20億円を超える興業収入を上げ、第23回日本アカデミー賞の最優秀作品賞、最優秀主演男優賞(高倉健)など5部門を独占した。奥田民生(作詩)と坂本龍一(作曲)のコラボ作品となった主題歌を歌っているのは、坂本龍一・矢野顕子夫妻(当時)の長女・坂本美雨。97年に「Sister M」名義でデビューした彼女にとって、本曲が本名での初シングルとなった。
(P)1999 WARNER MUSIC JAPAN INC. LICENSED BY WARNER MUSIC JAPAN INC.

16.金田一耕助の冒険 サーカス編/センチメンタル・シティ・ロマンス&村岡雄治『金田一耕助の冒険』
◎79年7月に公開された『金田一耕助の冒険』は、『犬神家の一族』(76年)、『八つ墓村』(77年)など、角川映画の看板シリーズとも言える「金田一耕助シリーズ」の一作で、横溝正史の小説『瞳の中の女』を大林宣彦監督・古谷一行主演で映画化したもの。 音楽を小林克己(元ハルヲフォン)センチメンタル・シティ・ロマンスが手がけており、本曲は映画のオープニング・アニメ(作画・和田誠)のタイトル・バックで流れたディスコ調のテーマ曲。ヴォーカルに村岡雄治がゲスト参加している。

17.悲しくてやりきれない/おおかた静流『シコふんじゃった。』
◎廃部寸前の弱小相撲部の奮闘ぶりをコミカルに描いた『シコふんじゃった。』(監督・周防正行)は、92年1月に公開され、第16回日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた。本篇の合宿シーンで流れるのが、フォーク・クルセダーズ68年のヒット曲をおおたか静流がカヴァーした本曲。映画公開とほぼ同時に発売された彼女の2ndシングル収録曲だが、カップリング曲の「林檎の木の下で」も本篇のエンディング・テーマとして使われている。
Licensed by TEICHIKU ENTERTAINMENT,INC.

18.積木くずし/島倉千代子『積木くずし』
◎俳優の穂積隆信が不良少女となった実娘との葛藤の日々を描いた実録手記『積木くずし〜親と子の二百日戦争〜』は、82年に出版され大ベストセラーを記録した。83年2月に高部知子主演でTVドラマ化(TBS)されたのに続き、東宝が新藤兼人脚本・斎藤光正監督・渡辺典子主演で映画化。83年11月に公開された。原作者の穂積が作詩、五輪真弓が作曲を手がけた主題歌は、TVドラマ版に自分自身の役で出演していた島倉千代子が歌っている。

19.男はつらいよ/渥美清『男はつらいよ』
◎元々68年〜69年に放映されたTVドラマ(フジテレビ系)だった『男はつらいよ』は、69年に松竹が山田洋次監督で映画化。以後シリーズ化され95年までに全48作が製作され、ギネスブックにも公認された長寿シリーズ作品として世界的にも有名だ。主演の渥美清が歌う主題歌はTVドラマ時代から変わらないが、初レコード化されたのは、シリーズ第4作『新・男はつらいよ』公開直前の70年2月のことだった。
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20.野獣死すべしのテーマ/荒川バンド、岡野等 『野獣死すべし』
大藪晴彦の小説『野獣死すべし』は、59年の仲代達矢主演版(東宝)以来、何度か映画化されているが、最もポピュラーなのはやはり80年の松田優作主演版(東映)ではないだろうか。メインテーマの本曲をはじめ、本編の音楽を手がけたのは、『8時だョ!全員集合』(TBS系)など、ドリフターズとの仕事で知られる作曲家たかしまあきひこである。

−収録曲− DISC 2

1.人間の証明のテーマ/ジョー山中 『人間の証明』
◎大ベストセラーとなった森村誠一の長編推理小説を、佐藤純彌監督・松山善三脚本・松田優作主演で映画化した『人間の証明』(77年10月公開)の主題歌は、本編にも出演しているジョー山中が歌い、オリコン2位まで昇る大ヒット。公開時に用いられた「母さん、僕のあの帽子どうしたでしょうね…」というお馴染みのセリフは西條八十の詩の一節で、英訳され主題歌の歌詩にも引用されている。
Licensed by KADOKAWA PICTURES,INC.

2.白昼の襲撃・テーマ/日野皓正クインテット『白昼の襲撃』
◎70年2月に公開された『白昼の襲撃』(監督・西村潔)は、70年代初頭に量産された東宝ニュー・アクション・シリーズの一作。派手な銃撃戦やカーチェイス等のアクション・シーンと、当時人気絶頂の日野皓正クインテットが奏でるクールなモダン・ジャズが見事な相乗効果をもたらしたハードボイルドの傑作だ。メインテーマとなった本曲は、同映画本編でも使われた日野の代表作「スネイク・ヒップ」とのカップリングで、69年11月にシングル発売されている。

3.時をかける少女/原田知世『時をかける少女』
◎筒井康隆が67年に発表した児童向けSF小説を原作に映画化された『時をかける少女』は、大林宣彦監督の『転校生』(82年)に続く“尾道三部作”の第2弾として、83年7月に公開された。主演の原田知世が歌う主題歌は83年4月にシングル発売され、オリコン2位まで昇る大ヒット。作者のユーミン自身も、83年12月にリリースしたアルバム『VOYAGER』の中でセルフ・カヴァーしている。
Licensed by PONY CANYON INC.

4.赤い狩人/町田義人『キタキツネ物語』
◎北海道の大自然に生きるキタキツネの一家を追い、ドラマ仕立てに構成したドキュメンタリー映画『キタキツネ物語』(監督・蔵原惟繕/78年7月公開)はゴダイゴが音楽を担当し、映画公開の5日前の7月10日にサウンドトラック・アルバムをリリース。さらに先行して7月1日には町田義人が歌う雄キツネ「フレップ」のテーマである本曲がシングル・カットされた。作詩を手がけたのは助監督の三村順一。

5.Shall we dance?/大貫妙子『Shall we ダンス?』
◎社交ダンス教室を舞台にしたコメディ作品『Shall we ダンス?』(監督・周防正行)は96年1月に公開され、配給収益16億円に及ぶ大ヒットを記録。第20回日本アカデミー賞の最優秀作品賞、最優秀主演男優賞(役所広司)など13部門を独占した。海外での評価も高く、04年にはリチャード・ギア主演によるリメイク版がハリウッドで製作されている。オリジナル本編のエンディングには、大貫妙子がミュージカル『王様と私』(51年初演)の主題歌をカヴァーした本曲が流れた。
Licensed by TOKUMA JAPAN COMMUNICATIONS CO., LTD. by courtesy of EMI Music Japan Inc.

6.戦国自衛隊のテーマ/松村とおる『戦国自衛隊』
◎戦国時代にタイムスリップした陸上自衛隊一個小隊が天下統一して戦うという奇想天外なストーリーの半村良の原作小説を、鎌田敏夫脚本・斎藤光正監督・千葉真一主演で映画化した『戦国自衛隊』は79年12月公開。角川映画初のお正月映画ということもあって、14億円近い配給収入を上げるヒットとなった。映画本編では、松村とおるが歌うこの主題歌の他、ジョー山中の「ララバイ・オブ・ユー」もエンディングで使われている。

7.赤頭巾ちゃん気をつけて/佐良直美『赤頭巾ちゃん気をつけて』
◎庄司薫が『中央公論』69年5月号に発表し、見事第6回芥川賞に輝いた同名小説を、森谷司郎監督で映画化した作品(70年8月公開)。主人公の庄司薫役を演じた岡田裕介(現・東映社長)の記念すべき映画デビュー作でもある。佐良直美が歌う主題歌は、彼女の通算11作目のシングルとして70年5月にリリースされた。
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8.欲望の街/宇崎竜童『白昼の死角』
◎高木彬光の同名推理小説を、村上透監督・夏ハ木勲主演で映画化した『白昼の死角』(79年4月公開)の音楽はダウン・タウン・ブギウギ・バンドが担当し、オリジナル・サウンドトラック・アルバムもリリース。主題歌の「欲望の街」は、映画公開のひと月前に先行シングル発売された阿木燿子=宇崎竜童コンビのオリジナル(オリコン20位)。本CDでは、宇崎が03年にリメイクしたアコースティック・ヴァージョンで聴くことができる。

9.もう頬づえはつかない/荒井沙知『もう頬づえはつかない』
◎ベストセラーを記録した見延典子の同名小説を、東陽一の脚本・監督、桃井かおり主演で映画化した『もう頬づえはつかない』(79年12月公開)の主題歌。寺山修司(作詩)と田中未知(作曲)の天井桟敷ソングライティング・コンビが書き下ろし、寺山の秘蔵っ子的存在だった女性シンガー荒井沙知が歌っている。当時ラジオの深夜放送で人気を呼んだ隠れた名曲である。
Licensed by Victor Entertainment, Inc.

10.It’s All Right/仲村トオル『ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎狂騒曲』
◎83年〜03年まで『週刊ヤングマガジン』に連載された、きうちかずひろ作の漫画『ビー・バップ・ハイスクール』は、85年に実写版映画化。以来シリーズ6作を数え、TVドラマ、Vシネマ、アニメも製作されている。主演の仲村トオルが歌う本曲は、87年12月公開のシリーズ4作目『ビー・バップ・ハイスクール高校与太郎狂騒曲』(監督・那須博之)の主題歌で、仲村の2ndシングル曲となった。

11.化石の荒野/しばたはつみ『化石の荒野』
◎西村寿行の原作小説を長谷部安春監督・渡瀬恒彦主演で映画化した『化石の荒野』は82年4月公開。興業収益的には不発に終わったが、渡瀬や夏八木勲のアクション・シーンや浅野温子のヌードなどが話題を呼んだ。しばたはつみが歌う主題歌は、彼女の通算16作目のシングルとして82年3月21日にリリース。オリコン第55位にランクされている。

12.アフター・ザ・レイン/ゴダイゴ『遥かなる走路』
◎トヨタ自動車の基礎を築いた豊田喜一郎の半生を描いた木本正次の小説『夜明けへの挑戦』を、新藤兼人脚本・佐藤純野監督・市川染五郎(現・松本幸四郎)で映画化した『遥かなる走路』は、ゴダイゴが音楽を担当し、80年10月にサントラ盤アルバムをリリース。主題歌として先行シングル・カットされた本曲は、元々タケカワユキヒデのソロ・アルバム『LYENA』(80年7月)収録作品に、日本語詩を付けて再レコーディングしたセルフ・リメイクである。

13.時代遅れの酒場/高倉健『居酒屋兆治』
◎山口瞳の原作小説を降旗康男監督・高倉健主演で映画化した『居酒屋兆治』(83年11月公開)の主題歌は、高倉健演じる主人公の妻役で出演していた加藤登紀子の作詩・作曲作品。映画で使われた高倉健が歌う本命ヴァージョン(本曲)と、加藤登紀子によるセルフ・リメイク盤の2種類のシングルが、83年11月に同時発売されている。
Licensed by PONY CANYON INC.

14.晴れ、ときどき殺人(キル・ミー)/渡辺典子『晴れ、ときどき殺人』
◎赤川次郎原作の同名小説を、角川春樹製作・井筒和幸監督で映画化した作品(84年5月公開)。主演の渡辺典子が歌う主題歌は、映画本編の音楽を担当した宇崎竜童(作曲)と、阿木燿子(作詩)のコンビによる書き下ろしで、映画公開のひと月前に先行シングル発売され、オリコン11位まで昇るヒットとなった。

15.白馬のルンナ/内藤洋子『その人は昔』
◎67年にコロムビアよりリリースされた舟木一夫のアルバム『心のステレオ・その人は昔』は、作詩・構成を松山善三、作曲を船村徹が手がけたドラマ仕立ての作品で、同年夏に東宝が『その人は昔』のタイトルで映画化(監督・松山善三)。御三家のひとり舟木と東宝清純派アイドルNo.1内藤洋子の初共演が話題を呼んだ。本編の中で内藤は舟木とのデュエット2曲と、彼女が残した唯一のヒット曲である本曲を披露している。

16.BOYS/ルイス『翔んだカップル』
◎週刊少年マガジン連載の柳沢きみおの同名漫画を、鶴見辰吾と薬師丸ひろ子主演で実写映画化した『翔んだカップル』(80年7月公開)は、相米慎二監督のデビュー作であり、当時高校生だった石原真理子が芸能界デビューを飾った記念すべき作品でもあった。主題歌「BOYS」でレコード・デビューを飾ったルイスは4人組ロック・バンド。リーダーでヴォーカル担当の青柳つとむは、元キッスのファンクラブ会長だった。
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17.織江の唄〈2009 Ver.〉/山崎ハコ『青春の門』
◎五木寛之が69年に発表した長編小説『青春の門』は、その後も断続的に新章が加えられ現在までに8部に至っている未完の大作。その間に何度も映画化・TVドラマ化・舞台化されているが、佐藤浩一、杉田かおる主演の81年版(監督:蔵原惟繕・深作欣二)では、五木寛之が作詩を手がけ、山?ハコが歌った「織江の唄」が主題歌に起用された。本CDで聴けるのは、09年のセルフ・リメイク・ヴァージョンである。

18.月光価千金/松坂慶子・志穂美悦子『上海バンスキング』
◎昭和初期の上海を舞台に時代に翻弄されたジャズマンたちを描いた斎藤憐の戯曲『上海バンスキング』は、79年に吉田日出子の主演で舞台化され、ロングラン公演を記録。84年に深作欣二監督が松坂慶子・風間杜夫の『蒲田行進曲』コンビを起用して映画化され、主題歌として歌われたのが、戦前ジャズ・ソングの名曲でエノケンの名唱でも知られる本曲だった。深作版の2年後には、オリジナル舞台版のキャストと演出家たちによって再映画化されている。

19.ラストダンスは私に/萩原健一『いつかギラギラする日』
◎北海道を舞台にギャングたちの抗争を描いた『いつかギラギラする日』(92年9月公開)は、深作欣二監督の本領発揮とも言えるバイオレンス&アクション大作。主演のショーケンが歌う「ラストダンスは私に」は、越路吹雪のヴァージョン(オリジナルは黒人グループ「ドリフターズ」の60年の全米No.1ヒット)をカヴァーしたもので、81年2月にシングルで発売された。バック演奏はドンファン・バンド。
(P)1981 Licensed by TOKUMA JAPAN COMMUNICATIONS CO., LTD.

20.エーゲ海に捧ぐ/エンニオ・モリコーネ・オーケストラ、佐藤陽子(ヴァイオリン) 『エーゲ海に捧ぐ』
◎版画家の池田満寿夫が『野生時代』77年1月号に発表し、第77回芥川賞を受賞した同名小説を日本・イタリア合作で映画化した『エーゲ海に捧ぐ』(79年4月公開)は、池田自身が監督・脚本を手がけた意欲作。のちに国会議員となったチチョリーナが出演していたことでも知られている。音楽を担当したのはイタリア映画音楽界の巨匠エンニオ・モリコーネ。本曲では池田の妻でヴァイオリン奏者の佐藤陽子の演奏がフィーチャーされている。