商品情報
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1.ふるさと
作詞/小山薫堂 作曲/youth case
2.時の旅人
作詞/深田じゅんこ 作曲/橋本祥路
3.Chessboard
作詞・作曲/藤原聡
4.Believe
作詞・作曲/杉本竜一
5.明日への手紙
作詞・作曲/池田綾子
6.友 〜旅立ちの時〜
作詞・作曲/北川悠仁
7.君とみた海
作詞・作曲/若松歓
8.あなたへ 〜旅立ちに寄せるメッセージ〜
作詞・作曲/筒井雅子
9.地球の詩
作詞・作曲/三浦真理
10.アイノカタチ
作詞・作曲/GReeeeN
11.群青
作詩/福島県南相馬市立小高中学校 平成24年度卒業生
作曲/小田美樹
12.流れ星
作詞・作曲/妹尾武
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アルバムに寄せて 皆さんの通っていた学校には校内合唱コンクールはありましたか? 多くの曲が候補に挙がり、曲決めが難航したクラスもあったのではないでしょうか。最後に残った2曲で決選投票、自分の推薦した曲に票が集まりクラス全体が一つの方向に動き出すあの瞬間の高揚感、今でも思い出すでしょうか。その時々の流行りの曲や「入賞しやすい」といわれる曲もありましたから、クラス間での熾烈な曲の取り合いもあったことでしょう。音楽の授業だけでは時間が足りず、昼休みや放課後に集まって何度も練習を重ねました。なかなか本気を出さない男子に女子が苛立ち、時には涙を見せるなんてことも。でも少しずつ声が揃いはじめ、やがて教室いっぱいに響き、大きなうねりとなっていく歌声にみんなの気持ちが高まっていきました。そんな練習を繰り返してたどり着いた本番。歌い出すまでの緊張感、指揮者の手があがり、ピアノが始まる。一声歌い出したと思ったら、もう止まらない。終わってほしくないと思いながら、あっという間にたどり着いてしまう終止線。多くの時間を重ねてやっとたどり着く本番は儚いほどに一瞬です。ドキドキの結果発表。入賞した時の弾ける笑顔、思わずあがる歓喜の声。惜しくも入賞を逃した時の悔しさ、こらえきれず流した涙。青春の1ページに鮮やかに刻まれる一瞬一瞬です。 そんな記憶を思い起こさせてくれるのが、桐光学園中学校・高等学校合唱部の演奏です。彼らは全日本合唱コンクール全国大会にも出場する実力ある合唱団でありながら、その音楽には校内合唱コンクールで聞くことのできるような中高生ならではの等身大の声と感情の揺らぎが宿っています。時に繊細で、時にはまっすぐすぎるほどまっすぐ。けれどそのすべてが聴く人に「ああ、自分たちもこんな風に歌っていたな」と思わせてくれます。 もちろん、彼らはただ自然体で歌っているわけではありません。そこには指導者の卓越した音楽づくりがあります。中高生の柔らかい感性を大切にしながらも、丁寧な練習で培われたパートのユニゾンが絶妙にブレンドし、高いレベルでのアンサンブルが実現されています。決して枠にははめず、それでいて一つの方向に向かっていくバランス感覚は大きな魅力です。 この演奏を耳にするだけで、きっとあなたも、あの懐かしい音楽室のピアノの音や、仲間と一緒に響かせたハーモニーを思い出すことでしょう。そして、心のどこかで、もう一度歌いたくなるかもしれません。 山脇 卓也 (合唱指揮者) |