◆フルートと通奏低音のためのソナタ ハ長調 BWV 1033
I – Andante – Presto II – Allegro III – Adagio IV - Menuett
◆フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV 1030
I – Andante II – Largo e dolce III – Presto
◆無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV 1013
I – Allemande II – Corrente III – Sarabande IV – Bourree Anglaise
◆フルートと通奏低音のためのソナタ ホ短調 BWV 1034
I – Adagio ma non tanto II – Allegro III – Andante IV - Allegro
◆フルートと通奏低音のためのソナタ ホ長調 BWV 1035
I – Adagio ma non tanto II – Allegro III – Siciliano IV – Allegro assai
◆(ボーナストラック) シチリアーナ Siciliana
(フルートとオブリガード・チェンバロのためのソナタ 変ホ長調 BWV 1031 より)
有田正広:フルート(ベーム・システム) ヘルムート・ハンミッヒ作Helmuth HAMMIG 1968 Berlin、
有田千代子:チェンバロ ジョエル・カッツマン作 2006年アムステルダム(ヨハネス・リュッカース1638年による)
Joel KATZMAN 2006 Amsterdam, after Johannes Ruckers 1638 Antwerp
a' ≒ 440Hz 調律法:ヴェルクマイスター第3番による tuning system: Werkmeister No.3
調律:島口孝仁 Takahito Shimaguchi
録音:2009/7/22〜7/24中新田バッハホール(宮城県)
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有田正広の3度目のバッハ録音は、なんとモダン・フルートで! モダン楽器の機能性を得てバッハの普遍性をより鮮やかに浮かび上げるとともに、自在の境地を極めた演奏からは、そこはかとなくロマンティックな趣すら聴き取れるほど。その一方で、ピリオド楽器と変わらぬ表現も少なくなく、興味は尽きません。音楽の本質は楽器によらず表現できること、真の感動は「方法論」の遥か彼方にあることを雄弁に示したこのアルバムは、オーセンティシティー(歴史的正当性)という言葉を越えて「古楽の精神」を未来へと切り開いてゆくもので、アリアーレ・シリーズの重要なエポックとして記憶されることでしょう。有田のこれまでの思考に鋭く踏み込んだ解説書も必読です。 |