配信
1.newsprint
2.midsummer night song
3.a new start
4.satellites
5.into the void
6.this is where we are
7.memories of you
8.love in the west
9.eyelid and makeup
10.the silent bees
(live version)
(BONUS TRACK)
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Bedは、2001年のデビュー・アルバム『THE NEWTON PLUM』から数えて3作目にあたる今作『NEW LINES』で、本邦初上陸を果たす。まさに機は熟した!とばかりの上陸作戦だが、この作品を前にすれば、それも当然の確信と言えるだろう。
工業的で単調に繰り返されるが故にハンマー・ビートと名付けられたトランシィなグルーヴに、緻密な音響のコラージュやノイズ、重層的なギター・ワークが遊ぶ“NEWSPRINT”で幕を開け、フレンチ・ポップスの歌心をポスト・ロックの手法に還元し、かのシー・アンド・ケイクやアルミナム・グループにも負けない広がりを見せる“MIDSUMMER NIGHT SONG”。まるでカンの名曲“MOONSHAKE”を彷彿とさせる“A NEW START”。ノイ!の楽曲にジャパンやXTCの奇妙なポップ・センスが合わさったかのような“THIS IS WHERE WE ARE”。純粋なポップ・ソングと見せかけて、実は変拍子を盛り込んだマスロックへと発展していく“MEMORIES OF YOU”などなど、1曲1曲それぞれに革新的な手法を盛り込みながら、その前衛性をメランコリックな歌で回収し、決して難解な素振り見せないポップな後味を残す。彼ら1人1人が尋常ならざる音楽家であり、ディープなミュージック・ラヴァーである事を証明する作品にして、まさに彼らの最高傑作と呼ぶに相応しい内容だ。
TEXT by 冨田明宏