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カサド没後50年・原 智恵子没後15年
偉大なデュオの最良の遺産、幻のアルバムが蘇る!
20世紀を代表する偉大なチェリスト、ガスパール・カサドと「伝説のピアニスト」として再評価を得たピアニスト、原 智恵子の夫妻によるアンサンブル「デュオ・カサド」の幻のアルバムをCD化。当アルバムは夫妻が旧ソ連を楽旅中の1963年に録音されたもので今回が初CD化となります。いずれも夫妻が各地で演奏した得意のレパートリー、とくに看板曲ともいえるカサド作曲の「愛のことば」が収録されているのも貴重です。
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「デュオ・カサド〜愛のことば」によせて −堤 剛(チェリスト)−
(ライナーノートより抜粋)
この度、ガスパール・カサド先生と奥様の原智恵子先生共演の復刻盤がリリースされる事になり、お二人の演奏を拝聴したことがあり、個人的にも存じ上げていた私にとりましても本当に嬉しいことです。
デュオ・カサドはKAJIMOTO音楽事務所の会長であられた故梶本尚靖氏が大阪国際フェスティバルにお二人を招かれた際に結成されました。大阪公演のみならず東京でリサイタルをされた際に、当時まだ小学生だった私はお二人の演奏を日比谷公会堂で聴くチャンスに恵まれました。息の合った素晴らしい音楽会でしたが、その時にアンコールとして演奏されたラヴェル作曲の「ハバネラの形式の小品」は子供心にも絶品中の絶品だと思われました。当復刻盤CDにもこの作品が含まれており、原先生の弾かれるピアノからの生きたハバネラのリズムの上に、カサド先生の人の心を惹きつけて離さない何とも甘みのあるチェロの音が乗っていて、ラヴェル作品の真髄を如実に表しております。他にもチェリストにとって今や定番となったフレスコバルディ作曲の「トッカータ」、グラナドス作曲の「歌劇ゴイェスカスより間奏曲」、そしてシューベルト作曲の「アレグレット・グラツィオーソ」ではカサド先生の編曲家としての並々ならぬ力量が見事に発揮されています。先生ご自身はお父上からの教えもあって「本当は作曲家になりたかった」そうなのですが、ご自分の筆による「愛のことば」や無伴奏組曲を聴くと、作曲家カサドの姿がくっきりと浮かび上がってきます。
人間として芸術家としてそしてチェリストとしての魅力に溢れたカサド先生と原先生の珠玉のCDをできるだけ多くの皆様に聴いて頂けましたら、一チェリストとしてとても嬉しい事です。