上岡敏之 / 指揮者プロフィール

PROFILEプロフィール

上岡敏之 / 指揮者

上岡敏之 / 指揮者


信念に貫かれた上岡の第九、その真の姿が明らかに。
上岡敏之&ヴッパータール交響楽団
『ベートーヴェン:交響曲 第9番《合唱》』

指揮者・上岡敏之の透徹したアプローチのなかにも、立ち上る色香
上岡敏之『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ《月光》《テンペスト》第32番 他』

2013/11/6同時発売!

 

東京藝術大学で指揮、作曲、ピアノ、ヴァイオリンを学ぶ。1982年に安宅賞を受賞、その後、ロータリー財団の奨学生としてハンブルクに渡り、クラウスペーター・ザイベルに師事した。
1987年よりハンブルク音楽大学で室内楽および伴奏の講師を務め、2000/01年にはフランクフルト音楽大学でオペラクラスの代理教授の任に当たっている。2004年にはザールラント州ザールブリュッケン音楽大学の教授に就任。
キール市立劇場のソロ・レペティトールおよびカペルマイスターとして歌劇場でのキャリアを開始し、1992年から96年にはエッセンの市立アールト劇場第1カペルマイスター、1996年から2004年にはヘッセン州立歌劇場(ヴィースバーデン)の音楽総監督(GMD)を務めた。
1998年にヘアフォルトの北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任、同時期にNHK交響楽団やバンベルク交響楽団など、国内外の数多くのオーケストラに客演し世界的な名声を獲得するとともに、その極めて音楽的で明晰な上岡の解釈は、聴衆や批評家からの絶賛を浴びた。また指揮者としてのみならず、ピアニストとしても活動を重ねている。
ヴッパータールでは、2004年に音楽総監督に就任、2009/10年のシーズンから首席指揮者にポジションを変え、ザールラント州立歌劇場(ザールブリュッケン)の音楽総監督を兼任している。2010年にヴッパータールのフォン・デア・ハイト文化賞を受賞。2011年には前年の日本へのツアーによって、上岡敏之とヴッパータール交響楽団による演奏会がミュージック・ペンクラブのコンサート・パフォーマンス賞を受賞している。
2007年に渡邉曉雄音楽基金音楽賞を受賞。


ヴッパータール交響楽団
1862年に「エルバーフェルト楽団」の名を冠して創設されたヴッパータール交響楽団は、2012/13年シーズンに150周年の記念イヤーを迎えた。創設当初の楽団にはクララ・シューマン、ヨハネス・ブラームス、マックス・ブルッフなどの名だたる音楽家も登場した。またエーリッヒ・クライバー、オットー・クレンペラー、ヘルマン・フォン・シュマイデル、ハンス・ヴァイスバッハら著名な指揮者もその輝かしいキャリアをヴッパータールで開始している。今日ヴッパータール交響楽団は「Aクラス」のオーケストラに格付けされており、88名のメンバーを抱える。2004/05年シーズンより上岡敏之がヴッパータール市音楽総監督としてその指揮にあたっている(2009/10年より首席指揮者)。歌劇場専属のオーケストラとしての活動のほか、本拠地であるヒストーリッシェ・シュタットハレにおける年間40回以上もの公演をこなしている。
ヴッパータール交響楽団は国内外への客演も精力的にこなしているが、例年のミラノへの客演のほか、2007年、2010年の二度にわたって来日ツアーを果たしている。2010年にはアムステルダムのコンセルトヘボウにも客演し大成功を収めた。
近年は、若い聴衆をコンサートげ呼び込むためのプログラムにも積極的に取り組んでいる。

アンナ=カタリーナ・ベーンケ(ソプラノ)
ヴッパータール生まれのオーストリア人ソプラノ。オペラ歌手の父のもと幼少期より音楽と舞台に親しんで育ち、ミュンヘン音楽大学在学中にウィーン・カンマーオーパーでオペラデビューを果たす(《フィガロの結婚》のスザンナ役)。ルル、サロメ、アイーダのほか、《エレクトラ》クリソテミス、《オテロ》デズデーモナ、《ローエングリン》エルザ、《タンホイザー》エリーザベトなどをレパートリーとし、ベートーヴェンの《フィデリオ》においては、3版すべての役を歌っている。2002年にはサロメ役でスカラ座に出演を果たす。

ステファニー・イラーニ(メゾソプラノ)
 オーバーバイエルンのキームガウ生まれ。ミュンヘン音楽・演劇大学で学び、続いてヘルムート・ドイチュのリートのマスタークラスでさらに研鑽を積む。2004年、ベルリン・ドイツ連邦歌唱コンクールで1位を獲得。2006年にメノッティのオペラ《領事》で、トリノ王立歌劇場にデビュー。ヴェネツィア、ナポリ、パルマなどの歌劇場に登場しているほか、オーケストラ・コンサートやリートのリサイタルにも盛んに出演している。

ロベルト・キュンツリ(テノール)
 オーストリア出身。カナダのトロントで声楽を学んだ後、バイエルン国立歌劇場のオペラ・スタジオにて研鑽を積み、マンハイム国立劇場、エッセンのアールト劇場、シュトゥットガルト州立歌劇場などに登場。《フィデリオ》フロレスタン、《魔弾の射手》マックス、《さまよえるオランダ人》エリック、《ニュルンベルクのマイスタージンガー》ヴァルター、ローエングリン、タンホイザー、《ホフマン物語》題名役などをレパートリーとしているほか、ハノーファー州立歌劇場での《ジークフリート》《神々のたそがれ》でジークフリート役を歌い成功を収めた。

トーマス・ラスケ(バリトン)
シュトゥットガルト出身。《セヴィリアの理髪師》フィガロ、ドン・ジョヴァンニ、《フィガロの結婚》題名役およびアルマヴィーヴァ伯爵、《コジ・ファン・トゥッテ》グリエルモ、エフゲニー・オネーギンなどをレパートリーとして、ベルリン・ドイツ・オペラ、ライン・ドイツ・オペラ、フランクフルト歌劇場、ケルン歌劇場、バイエルン国立歌劇場などに出演。コンサートでは、リッカルド・シャイー、マリス・ヤンソンス、トン・コープマンなど著名な指揮者のもと、数々の公演に参加している。
2001年よりヴッパータール歌劇場のメンバー。

ヴッパータール・コンサート協会合唱団
約130名の団員によって構成されるヴッパータール最大の合唱団で、合唱コンサートやヴッパータール交響楽団の演奏会に定期的に出演を重ねている。その200年以上にも遡る歴史のなかでは、ベートーヴェンの「第九」など数多くの作品を作曲者の存命中に上演したこともある一方、パウル・ヒンデミットやマックス・ブルッフなどの現代作曲家の作品も取り上げている。ヴッパータール市の音楽総監督は同合唱団の指揮も担う。
1995年より、マリエッティ・ロセットが合唱団を率いている。