2023年10月よりスタートするNHK連続テレビ小説『ブギウギ』の主人公のモデルとなっている「ブギの女王」笠置シヅ子。
朝ドラ発表以来、笠置シヅ子やその代表曲「東京ブギウギ」「買物ブギー」などの作者である音楽家・服部良一にすでに大きな注目が集まっています。戦前からジャズをはじめとした舶来音楽を取り入れ日本独自の歌謡曲へ発展させてきた服部良一と、たぐいまれなパフォーマンスでその世界観を鮮やかに表現した笠置シヅ子。
そこで今回、日本コロムビアではあらためて笠置シヅ子の作品群を入念に整理しました。笠置シヅ子の作品は1940年のデビュー曲の「ラッパと娘」から最後の作品とされている「たよりにしてまっせ」まで、笠置シヅ子の楽曲は現存している資料の中では全57曲とされています。その中で特にタイトルに「ブギ」が付く作品は全16曲。「東京ブギウギ」「買物ブギー」「ジャングル・ブギー」「ヘイヘイブギー」などのヒット曲のほかにご当地ブギともいえる「大阪ブギウギ」「名古屋ブギー」「博多ブギウギ」などが存在します。
ただし、この中で北海道を舞台にした「北海ブギウギ」だけが現在までCD化がなされていませんでした。
「北海ブギウギ」は北海道蓄音器商組合創立十五周年記念として1948年に5枚目のブギとして発売されました。1989年のCD『ブギの女王』のリリースの際、コロムビアには音源が残されていないことが分かり、SP盤を探しましたが見つからず、笠置シヅ子のブギの中では唯一CD化できていませんでした。
今回の再整理の際、なるべく良質な音源で聞いてもらえるように音楽史研究家でSP盤に造詣の深い郡修彦氏(東京都在住)に音源監修をお願いしました。そこで郡氏のネットワークを通じて、今回新たにSP盤愛好家の方々のうち、「北海ブギウギ」のレコード盤をお持ちの方が見つかりお借りすることが出来ました。
以前、前述のCD『ブギの女王』の解説書に「調達不可能にて未収録」と記載したことから、愛好家の興味を惹いたものと思われ、また世代交代とネット時代により情報交換と入手方法が容易になったことも今回の発見の要因となっています。
今回、そのSP盤の音源を使用してマスタリングし、SP盤発売以来、初CD化初配信として「北海ブギウギ」を再度、75年ぶりに発売することになりました。
「北海ブギウギ」を収録したアルバム『笠置シヅ子の世界 〜東京ブギウギ〜』は2023/7/19(水)に2枚組CDにて発売&初配信となります。また日本コロムビアでは、この発表に合わせ「笠置シヅ子とブギウギの時代」と題した特設サイトも開設。笠置シヅ子や「東京ブギウギ」など笠置シヅ子の多くのヒット曲を生み出した作曲家・服部良一など、ブギウギとその時代の魅力を発信していく予定です。
2023/7/19発売
CDアルバム
『笠置シヅ子の世界 〜東京ブギウギ〜』
COCP-42055-6 ¥3,300 (税抜価格 ¥3,000)
★収録曲詳細は
こちら>>>
「笠置シヅ子とブギウギの時代」特設サイト