幸田浩子インフォメーション
幸田浩子さんは、オペラ「鹿鳴館」、同「おしち」そして「シンフォニーIX」と、これまで3つの重要な拙作を歌ってくれている。日本語の歌唱に関して、作曲家として僕がいかに幸田さんを信頼しているかの証(あかし)だが、上記3作に共通して言えるのは、純な静けさと女性らしいうるおい、しなやかさというキャラクターである。決して、気負って肩肘張った女性ではない。今回リリースされるこの1枚のコンセプトと曲目は、まさに幸田さんらしさに貫かれている。加えて、やはり僕が常に瞠目を禁じ得ない我が友・寺嶋陸也君のピアノ。このCDは、多くの人々の心に真に優しく美しい心を届けるだろう。それこそ、幸田さんならではの音楽なのだ。 作曲家・池辺晋一郎 「いつもの子守歌」作曲 |
幸田さんによって選ばれた歌の花園に曲を手向けることを許されて、『蝶』をこのCDのために作りました。紫野京子さんの詩は、つねに生命と向き合っていますが、ここに咲きほこる歌のひとつひとつにも、蝶や花のように、そしてそれらよりも長く続くいのちが宿っていることを聴きとっていただけたら幸いです。 作曲家/ピアニスト・寺嶋陸也 (ブックレットより一部抜粋) 「蝶」「星の旅」作曲 |
表情豊かで、どこか子どもの純真さをも感じさせる幸田浩子さん、そして声と楽器(ピアノ)の境界線を自然に越えていくような佇まいの寺嶋陸也さん。こんな魅力のある曲だったのか…と自分で驚いてしましました。多くの方にこの素晴らしい世界をお届けできることを心から嬉しく思っています。 作曲家/ピアニスト・山中惇史 「春がすみ」作曲 |
君が飽きずに 歌うのは それは誰かを 守るため 飽きずに廻る 地球に立ち あしたのうたを 残すため ここで言う「君」が、自分であり続けることができたなら…、歌手としてそんな淡い期待を抱きつつ書いた詩でした。それが盟友であり、名手でもある幸田浩子さんによって歌われることは、私にとって勇気を得た思いがします。その透明度の高い演奏に守られる誰かが確実に増えるのですから。心より感謝しています。 バリトン歌手・宮本益光 「あしたのうた」作詩 |