2016年4月26日(火)、ウクライナの首都キエフにある「国立チェルノブイリ博物館」にて、松本 隆作詞のカタルーニャ民謡「鳥の歌」をクミコが熱唱しました。
今年、1986年4月26日に起きたチェルノブイリ原子力発電所事故は、30年目を迎えました。
30年の節目に、ウクライナを代表するアーティストであり自らも当時被爆経験のあるナターシャ・グジーが、日本の子供たちから贈られた千羽鶴を、クミコの代表曲「INORI〜祈り〜」を作り被爆2世でもある佐々木祐滋と共に、ウクライナ大統領夫人に渡し、博物館に寄贈しました。またマリーナ・ポロシェンコ大統領夫人からも、ウクライナの子供達からの折り鶴を日本へ寄贈されました。寄贈の後、平和への祈りを込めたライブを開催。
クミコは、本式典ライブにて、日本を代表する音楽家・井上 鑑のキーボード、金子飛鳥のヴァイオリンにのせて「鳥の歌」を披露しました。
「鳥の歌」とは、スペインのカタルーニャ民謡であり、世界的チェリスト「パブロ・カザルス」が晩年ニューヨーク国連で演奏し、「私の生まれ故郷カタルーニャの鳥は、ピース、ピース(英語の平和)と鳴くのです」とスピーチしたので有名になった楽曲。カザルスの言葉に感銘を受けた作詞家・松本隆は、日本語でこの民謡に詞をつけ、クミコは唄っていました。
「ルビーの指輪」などのアレンジでも有名な井上 鑑は、
「連歌・鳥の歌」プロジェクトをプロデュースしており、このプロジェクトに賛同しています。
ナターシャ・グジーなどのメンバーと共に、カタルニアやキエフなど、世界中でこの歌を唄い広めています。
30年目のチェルノブイリを取り上げるドキュメンタリー番組収録のため、クミコがキエフ入りすることがきっかけとなり、急遽、「鳥の歌」「INORI〜祈り〜」が紡いだ縁でライブ開催が決定し、「鳥の歌」が唄われました。
音楽家たちの平和への願いが、言葉の壁を超えウクライナの人々の心にも伝わりました。
【クミコ コメント】
チェルノブイリの事故、広島の原爆、東日本大震災、熊本県地震など、「命」を身近に考える局面は多いです。
人類の過ちを二度と繰り返さないために、「鳥の歌」を心を込めて唄いました。
松本 隆さんの「鳥の歌」の詞は、世界的な鎮魂歌であると、唄いながら改めて感じた、キエフで過ごす特別な4月26日です。 |
【松本 隆 コメント】
カザルスの「鳥の歌」を聴いて、涙が止まらないので、自分への癒しのつもりで、日本語の詞をつけた。それが歌い継がれて、クミコさんがチェルノブイリで鎮魂のために歌ったという。たくさんの魂たちよ、天の園をめざして飛び、疲れた翼を休めてください。 |