三浦一馬
2006年に別府アルゲリッチ音楽祭にてバンドネオンの世界的権威ネストル・マルコーニと出会い、その後自作CDの売上で渡航費を捻出してアルゼンチンに渡り、現在に至るまで師事。
2008年10月、イタリアのカステルフィダルドで開催された第33回国際ピアソラ・コンクールで日本人初、史上最年少で準優勝を果たす。
2011年5月には別府アルゲリッチ音楽祭に出演し、マルタ・アルゲリッチやユーリー・バシュメットら世界的名手と共演し、大きな話題と絶賛を呼んだ。
2014年度出光音楽賞受賞。バッハからガーシュウィンまでを編曲・演奏するなど、既成の概念にとらわれない意欲的な取り組みや、バンドネオンの可能性を追求する真摯かつ精力的な活動ぶりが2010年9月NHK「トップランナー」に取り上げられ、再放送となる反響を呼ぶ。テレビやラジオ出演も多数。
2007年、井上道義指揮神奈川フィルハーモニー管弦楽団、マルコーニ作曲“Tangos Concertantes”日本初演をもってオーケストラ・デビュー。
以後、大植英次指揮大阪フィルハーモニー交響楽団、アロンドラ・デ・ラ・パーラ指揮東京フィルハーモニー交響楽団、飯森範親指揮大阪フィルハーモニー交響楽団、藤岡幸夫指揮関西フィルハーモニー管弦楽団、高関健指揮京都市交響楽団、井上道義指揮札幌交響楽団、オーケストラ・アンサンブル金沢等と共演を重ねている。
CDは『タンゴ・スイート』に続き、セカンド・アルバム『ブエノスアイレスの四季』をリリース、本作は『レコード芸術』誌にて特選盤に選ばれる。
2012年には『カーメラタンゴス』をリリース。
リリース記念ツアーとして、マルコーニと東京・兵庫・名古屋で競演を果たし、白熱した演奏で聴衆を沸かせた。
2015年4月には『三浦一馬プレイズ・ガーシュウィン』をリリース。
2016年はデビュー10周年を迎え、3月にはデビュー公演を行った久喜総合文化会館公演を成功に導く。6月には恩師であるネストル・マルコーニと再びの競演で日本ツアーを開催。7月には大阪フィルハーモニー交響楽団第500回定期演奏会でバカロフの「ミサ・タンゴ」のソリストに抜擢され好評を博す。
2017年、ドイツにてドグマ・チェンバーオーケストラとマルコーニ作曲の「カーメラタンゴス」で共演。また自らが率いる室内オーケストラ「東京グランド・ソロイスツ」を新たに結成し、さらなる活動の場を拡げている。
2021年、ピアソラ生誕100年に合わせて、東京グランド・ソロイスツとしての初音源・最新盤「ブエノスアイレス午前零時」をリリース、同時にピアソライヤーを記念した全国ツアー公演の開催。
また、NHK大河ドラマ「青天を衝け」の大河紀行音楽演奏を担当するなど若手実力派バンドネオン奏者として各方面から注目されている。
使用楽器は、恩師ネストル・マルコーニより譲り受けた銘器、Alfred Arnold。